1月27日(土曜日)
手術日は、2月6日に決まった。
26日。呼吸器外科の初診。主治医となる医師とも初対面。しかし、この間の検査の結果、症状は引き継がれているから、話は早い。患者の希望も伝わっている。外科医としての判断も、手術が最善だろうということだった。
私として、最も関心のあることは、手術後の体力がどの程度になるかということだ。術後も生活があることだから、今の生活を、それほどに、変わりなくやっていけるかということ。当然、恒例でもあるから、それなりに体力は落ちるだろうし、全く同じように田畑作業をやれるとは思わない。しかし、少々ゆっくりと、少しはやることを減らして、自分の、自分たちの食べるものを作り続けることができるかは、大きな関心ごと。それが、全くできなくなるようなら、手術という手段はとらず、どれだけ、「癌」と共生できるかを選ぶことにする。
私の手術の場合、右肺の三つに分かれている、下葉を全部切除するというもの。この場合、肺機能は約27%減少するらしい。左肺は、残るので、ぜんたいの45%+右上17%+右中12%で、74%の機能となる。50%の機能では、日常生活はかなり大変となるらしいので、27%近い機能減は小さいとは言えない。しかし、リハビリ次第で、2~3か月くらいで、術前ぐらいに回復できるのが一般的らしい。
私のガンは、進行性で大きくなる速さがはやいものらしい。今はまだ大きさのステージも、T1だが、それほどの時間を経ずに大きくなるようだ。また、現在は、リンパや他の臓器への転移も見られていない。早期切除が望ましい。切除により、ガンの完治状態になる。
肺がんの手術は、最近は、開胸手術でなく、胸腔鏡による手術で、短期入院で、患者の体力も消耗が少なく済むようになっている。
そんなわけで、2月3日入院、6日手術。術式は【ロボット支援胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術】腫瘍が増大傾向だから、準緊急で、手術調整が必要と、主治医が判断してくれて、あわただしく、準備に入った。
1月25日(木)
19日 PET-CT
20日 MR
23日 CT レントゲン撮影 呼吸器内科受診
このような検査を経て、一応の結果が出た。肺がんであることは間違いないようだ。しかし、原発なのか、膵がんの転移によるものかは、鑑別できなかったようだ。PET-CTにより、全身の状態を検査したが、現状では、右肺の下葉以外に癌らしきものは見つからなかった。頭部MR検査では、脳には異常は見つからなかった。
この結果として、現在わかっていること。右肺の下葉に悪性腫瘍=癌があること。原発の肺がんなら、ステージ1A。リンパや肺のほかの部分には異常は見られないし、脳への転移もない。肺がんのマーカーは顕著でないから、肺の原発ガンとは診断しきれない。膵がんの肺転移の疑いは、CA19ー9の値など、膵がんのマーカーがたかいこと、ガンの見た目が、原発の肺がんらしくないことなどから、考えられる。しかし、肺以外への転移はみられなかった。
一方、右肺下葉の腫瘍の生長がはやいことから、早期治療が望ましいと思われる。
ということで、ガンの性質を診断しているより、早期に治療にかかった方がよいだろうという結論になった。原発ガンなら、迷わず、外科手術により、ガンを切除することが、最も望ましい。膵がん転移としても、ほかの臓器や、リンパへの転移は見られず、肺だけなのだから、切除は十分考えられる選択だ。
ということで、私自身も、外科的切除法を第一希望として伝えた。それで、次の受診は、呼吸器外科に回ることになった。早速、明日、26日には、呼吸器外科の初診が決まった。
ガン切除に向けての具体的な準備に入ることになる。