畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

育苗

2008-03-24 19:29:15 | 米作り
3月24日  後 

明け方から降り始めた雨は、時折強くなったり、昼過ぎまで続く。一時をすぎると、上がり、ぱっと陽が差して、暖かくなる。すぐに曇り空に変わり、夕方は少しひんやりする。
種蒔から二週間。稲の苗は順調に育っている。今年は天気もよく、暖かい日が続いたので、発芽も早く、揃いも良い。早めにシルバーポリを取ることが出来たので、徒長しすぎの苗も少ない。
稲は葉の枚数で生育段階を決める。一枚目の葉が出きったときを1葉齢。今の状態は1.5葉齢。苗代に水を張る。苗代はポリシートでプール状態にしてある。プール育苗といわれているやり方だ。
一般に育苗は、苗箱をハウスに並べて畑状態で育てる。土が乾くと散水する。このやり方だと、細菌性の病気が出やすい。だから、床土に殺菌剤を混合する。苗箱も殺菌消毒するように指導されている。
私たちは、本田の除草剤はやむを得ず使うが、他の農薬は使わない(種籾の消毒に微生物農薬を使うが)。水田状態で育苗すると細菌性の病気はかなり防げる。十数年前、プール育苗を知りすぐ飛びついた。以後、病気にかなりやられた事もあったが、何とか無農薬育苗を続けてこれたのは、水のおかげだ。
また、この育苗だと、散水の必要はない。400枚もの苗箱に水をたっぷり吸わせるには、一時間くらいはかかる。天気のよい日が続くと、毎日必要な作業だ。二十日間も、続くとかなりの作業量になる。プール育苗は効率的育苗でもある。

ハウス内の苗代


午前中は野菜の移植用のポットの土入れ。連れ合いは、そのポットに、ピーマンなどを移植する。
午後は雨が上がったので、田んぼの水止。15a、2枚完了。
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種播

2008-03-11 19:28:14 | 米作り
3月11日  時々 

暖かい。今日は水稲の種蒔。
昨晩、Kさん到着。今日の種蒔の手伝いに。タイミングよく、近所から上がったばかりのイナダを、小ぶりだが三匹も頂く。魚好きのKさんのためにも、下ろして刺身にする。そして、一杯。そんなわけで、昨日はサボってしまった。
あさから、夏のようなハウス内で、昨日土を入れておいた苗箱に種蒔。この作業も機械で行う。苗箱を機械に載せる。レールの上を動いていき、まず水を掛け、種籾を播き、覆土する。ここまで機械がやるので、人間は箱の運搬係。
連れ合いが箱載せ係で私とKさんが、苗床に運んで並べていく。機械はゆっくりだが、ペースを崩さず、仕事をするから、こちらも休めない。最初は20メートル近くを早足で運ぶことになる。二人でやっても戻ってくるとすぐ次の箱が待っている。たっぷり水を吸った箱も軽くはない。腰に来る。だんだんと歩く距離は短くなるので、疲れた頃には、一息つく間も出来てくる。
餅とコシヒカリを400枚近くまく。この作業だけは、一人二人では出来ない。三人が最低必要だ。Kさんには毎年お願いしている。
昼過ぎには終えて、片付けて、並べた苗箱の上に銀色に被覆されたポリシートを掛け発芽を待つ。天気しだいだが、5日~10日で発芽ぞろいとなる予定。
三時過ぎにKさんは帰途に着く。私は、近場の田んぼの畔付を済ます。

播種機
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芽出し

2008-03-08 19:21:25 | 米作り
3月8日 

種子消毒を終えた種籾は、2月23日からずっと水に浸しておいた(浸種処理)。これは、種籾に十分水分を吸わせ、発芽の準備を促すためのものだ。同時に、籾の発芽を抑制する物質を洗い流すためとも言われている。一日おきくらいに水を取り替えて、二週間。今年は少し短かったが、今日で浸種を終える。
水から上げた種籾をハウス内のトンネルに運び、芽出しに移る。



発芽の条件の酸素と温度を与え、発芽の一歩手前の状態にする(鳩胸状態)。芽と根が出てくる胚芽の部分が膨らんで、籾殻が破れるくらいの状態になるまで加温する。籾が乾かないように、ポリシートを被せておく。今日は暖かい太陽の光が差し、十分の温度が確保できる。夜はトンネルを閉め、電熱ヒーターを入れる。明日も暖かな日になるそうで、すぐ、鳩胸になりそうだ。



今日は、少しだけ出荷を手伝い、苗床の準備をする。私たちは、ハウス内にポリシートでプールを作り苗を育てるやり方なので、準備は一仕事だ。
板で枠を作り、床を平らに均し高低がないようにして、ポリシートを二重に敷いて水を溜めるようにする。
春の陽射しのハウスの中、シャツ一枚でも汗が出てくる。外は風が冷たい。冬と夏の両方で仕事をしているようなものだ。
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施肥

2008-02-29 19:42:33 | 米作り
2月29日 

今年は閏年なので二月は一日多く、得をした気分。今日はまだ三月でない、と。でも、もう六分の一が過ぎてしまった。
午前中は昨日の続きで、鶏糞をもらいに行く。午後は、田んぼの肥料散布。
トラクターにつけた散布機(ブロードキャスター)で散布する。この機械はホッパーに入れた肥料を一定量づつ、回転する羽のところに落として、その羽で振りまくものだ。
鶏糞は粒、糠や油粕は粉なので、二回に分けて散布する。一般的な稲用肥料(化学肥料)は成分も高く、均一の粒状だから、量も少なく散布もらくだ。有機肥料は成分は少ないし、粉状だったり、粒でも大きさが均一でないから手間がかかる。なかなか平均に散布するのは難しい。
きょうは、初日なので、肥料の状態を見ながら、撒く量を調整していくので時間が掛かってしまう。

ブロードキャスター 黄色のシートは肥料の飛散防止用


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塩水選

2008-02-21 20:35:27 | 米作り
2月21日 

連れ合いは趣味の集まりで、早朝東京へ。
今日は種籾の準備で、塩水選をする。この作業は、充実した種籾を選別する重要な作業だ。寒い季節に行う作業で大変だが、手は抜けない。今日は暖かい日で助かった。比重が1.13の塩水を作り、その中に種籾を入れ、水に浮く籾を除き、沈んでいる籾を種籾として使う。

塩水に種籾を入れる


浮いている籾をすくい取り
沈んだ籾だけにする


沈んだ籾を塩水から引き上げ


よく水洗いして網袋に入れる。


さらに、種籾の消毒。苗のうちにかかる病気の予防のための消毒。
微生物農薬を使用している。以前は微生物農薬が開発されてなかったので、いろいろと病気にかかっていた。温湯消毒法を知ってからは、何年か温湯消毒を行ったが、お湯の温度の維持や、風呂を使うので、何やかや大変で、三年前から、微生物農薬を使っている。

網袋に入った種籾を消毒液に浸ける。
24時間をめどに浸けておく
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