土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

どなたが主神か本尊か、清荒神 清澄寺に初めて。

2010年08月17日 | 兵庫の古寺巡り
(2010.8.12 訪問)
少し早いお盆参りで宝塚中山寺墓参のあと、お隣の清荒神清澄寺を訪ねました。
うん十年来宝塚へは通っていますが、噂に聞く清荒神は初めてです。前日の変な
雨が尾を引いて朝から曇り、狂暑はいくらか和らいでいます。参道露店の活きの
いいお兄さん、お姉さんの声も聞こえず、お店もテントでカバーされたまま、参
拝の方々もパラパラと少し寂しい清荒神さんでした。

[ 清荒神 清澄寺 ]
山号 蓬莱山 神号 清三寳大荒神王 寺号 清澄寺
宗派 真言三宝宗総本山。

●山門。
三門形式に則った山門で、明治40年頃の建立だそうです。正面の扁額には蓬莱山
の山号が書かれています。


●大銀杏。
山門すぐ宗務所前に樹齢約500年といわれる2本の大銀杏。宝塚市の天然記念物に
指定されているそうです。


●天堂(拝殿)。
石畳の参道を上ったところに東面して立つ天堂。三宝荒神王、大聖歓喜天、十一
面観世音菩薩他が祀られていますが、どなたが本尊なのかよく判りません。拝殿
内陣は暗くてよく見えませんでした。拝殿の前に大鳥居が建ち、合行如法油供と
いう秘法厳行が毎日行われているそうで何びとも入坐は許されないそうです。最
重要神事とのことです。




●護法堂。
天堂後方に立つ神殿造のお堂。正面には大勝金剛転輪王(如来荒神)、右に歓喜
童子、左に弁才天がお祀りされています。お像は全く見えません。正面に鏡、こ
れが主神と思いましたがそうでもないようです。


●龍王堂と眼神祠(がんじんし)
真ん中の小堂が龍王堂。善女龍王を祀る水の神様です。水分社の別な形でしょう。
左眼神祠、やはり水に関わる神様。霊水が眼病を癒すそうです。


●神変大菩薩 行者洞。
岩壁をくりぬいた祠、修験道の開祖役行者(石像)をお祀りしています。


●宝稲荷明神。
天童から本堂への参道途にある稲荷明神。


●本堂。
山門を入ると真正面石段上に南面して建っています。本尊大日如来、左に不動明
王、右に弘法大師が祀られています。がやはり暗くてよく見えませんでした。こ
のお堂に拝して初めて仏教寺院でもあるのですねの実感。




●一願地蔵尊。
金銅製の大きな立像です。水かけ地蔵さん。


●修行大師像。
弘法大師空海さんの行脚姿の立像。


●鐘楼。


●池泉回遊式庭園。
江戸初期~中期に作庭、池泉を中心に石組を配し、滝、亀島、船着石などを配し
た観賞式庭園。本堂石段下に広がっています。




一見、何でもありのお寺のように見えましたが、神仏習合の具体例が顕著なお寺
だと思い直しました。