(2014.05.31訪問)
南禅院から蹴上げまで戻り、粟田口から日向大神宮に向かいます。聞くところ相当ゾクゾクする神社と云
うことで気合いを入れて歩いています。
東山山麓に神代の世界が広がっているのを初めて知りました。神域には天照大神をはじめとする記紀神話
の神々が祀られ内宮、外宮をはじめ摂社、末社が点在しています。東山三十六峯の一つ神明山が神体山で、
広大な神域を持ち、緑濃い深厳な森の奥深い地に、日向大神宮は鎮座しています。伊勢神宮との関わりが
どのようなものかは知りませんが、神明造の社殿をはじめ、朱や緑といった色のない世界の神々しさは
「京の伊勢」と称される由縁がわかるような気がします。
▼内宮
[ 日向大神宮 ]
●社号 日向大神宮 (ひむかいだいじんぐう)
●開創 不詳 伝顕宗天皇の御代
●社格 官幣社
●祭神
内宮 (上ノ本宮) 天照大御神 (あまてらすおおみかみ) 多紀理毘賣命 (たぎりひめのみこと)
市寸島比賣命 (いちきしまひめのみこと) 多岐都比賣命 (たぎつひめのみこと)
外宮 (下ノ本宮) 天津彦火瓊々杵尊 (あまつひこほににぎのみこと)
天之御中主神 (あめのみなかぬしのかみ)
▲京都市山科区日ノ岡一切経谷町29 TEL.075-761-6639
▲拝観料 境内自由
▲拝観時間 9:00~17:00
▲HP www//12.plala.or.jp/himukai/
▲地下鉄東西線「蹴上」下車徒歩15分
日向大神宮縁起 (日向大神宮略記から抄出)
当神宮は、第二十三代顕宗天皇の御代に筑紫日向の高千穂の峯の神蹟を移して創建されたと伝えられてい
ます。天智天皇は、圭田をご寄進され、鎮座の山を日御山と名づけ給い、清和天皇は、日向宮の勅願を賜
い、醍醐天皇は、延喜の制で宮幣社に列し給いました。
▼一の鳥居は三条通粟田口に建っています。
▼インクラインにかかる大神宮橋。
▼燈籠形社号標。
▼二の鳥居。
▼こんな参道をしばらく上ります。
▼参道を15分ほど歩くと平坦地に手水舎。
▼すぐ横に境内社厳島神社。弁財天をお祀りしています。
▼さて神域へ。
▼日向大神宮境内図です。(図は日向大神宮HPからお借りしました)
▼石段を上り切ると大鳥居が。
▼中央に見えるのが外宮本殿と神門、右に拝殿、左は社務所。
▼拝殿。
▼外宮本殿と神門。
▼外宮祭神 天津彦火瓊々杵尊 天之御中主神。
外宮本殿。神明造、萱葺、千木は外削 (そとそぎ)、堅魚木7本。
神門屋根は萱葺、千木は外削、堅魚木5本。
▼多賀神社、春日神社。多賀神社は伊邪那岐命、伊邪那美命を、春日神社は天児屋命を祀っています。
▼恵美須神社、天鈿女神社。恵美須神社は事代主神(ことしろぬしのかみ)、天鈿女神社は天宇受売神
(あめのうずめのかみ)を祀っています。
▼内宮への参道。深閑な森の中石段を上ってゆくと。
▼そこは内宮です。
内宮祭神 天照大御神 多紀理毘賣命 市寸島比賣命 多岐都比賣命
▼内宮大鳥居から拝殿、神門と本殿。
▼内宮本殿。
神明造、萱葺、千木は内削 (うちそぎ)、堅魚木8本。神門屋根は萱葺、千木は内削、堅魚木6本。
社殿屋根にある千木と堅魚木のお話
千木の先端が外削(垂直カット)、堅魚木の数が奇数→男神をお祀り。
千木の先端が内削(水平カット)、堅魚木の数が偶数→女神をお祀り。
決して定説ではありません、一般論として流布しているそうですが、伊勢神宮外宮はそれが当てはまらな
いそうです。
皆さんご存知でしたか、神社由緒を知る取っ掛かりにはなりそうですね。
▼高台から見た内宮。左奥から本殿、神門、拝殿です。
▼天岩戸も存在してます。内宮左手の参道を上ります。
▼天岩戸は通り抜け可、岩戸をくぐり抜けるのを「ぬけ参り」と云い、罪穢れが払い清められ、福を招く
ご利益があるそうです。それではとボクは2往復しました。全長7~8m。
▼窟奥に戸隠神社。天手力男命 (あめのたじからおのみこと) が祀られています。
最後に伊勢神宮遥拝所が最高所にあります。行ってみましょう。
▼125段ある参道石段。
▼石段あり地道あり。結構な距離を登った気がします。
▼伊勢神宮遥拝所。立派な石の鳥居が建っています。
伊勢神宮遥拝所は相当高見にあり、ちょっとした登山、薄暗い参道に人影無し、まさにゾクゾクビクビク
しながら上ってます。参道の一部が京都トレイルのコースでかなりハード、しかも見晴らしは黄砂の奴が
邪魔をしてサッパリ、散々な遥拝所参拝でした。
▼遥拝所の樹々の切れ目から市内が一望と云いたいところですが、この日は相当酷い黄砂で平安神宮大鳥
居もこの通り。
神々の世界の神秘性を感じることの出来る不思議な世界が京に在りました。賀茂の両社や北野天満宮、
平安神宮や稲荷社がもつ雰囲気や感性とは少しばかり違うなにかが感じられる日向大神宮でした。
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