土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

十輪院、本尊は仏龕の地蔵菩薩。

2014年06月10日 | 奈良の古寺巡り



(2014.06.07訪問)


久々に訪ねた十輪院の境内の様変わりにビックリ! 
決して広いとは云えない境内ですが見違えました。お庭の池回りや高台に休憩所、供養花壇まで出来、とり
どりの草花が彩りを添え、参詣者の一刻の安らぎの笑顔が目に浮かびます。

▼本堂。





[ 十輪院 ]
●山号 雨宝山 (うほうざん)
●寺号 十輪院 (じゅうりんいん)
●勅願 伝元正天皇 (げんしょうてんのう)
●開基 伝朝野宿禰魚養 (あさののすくねなかい)
●開創 不詳
●宗派 真言宗醍醐派
●本尊 地蔵菩薩石像 
▲奈良県奈良市十輪院町27 TEL.0742-26-6635
▲拝観料 400円 御朱印300円
▲拝観時間 9:00~16:30
▲HP http://www.jurin-in.com/index.html 
▲JR大和路線「奈良」近鉄奈良線「奈良」駅下車 天理行きバス 「福智院町」下車徒歩3分


▼南門 (重文)。四脚門、切妻造、本瓦葺。鎌倉時代。




十輪院縁起
(十輪院HPから抄出)
十輪院は元興寺旧境内の南東隅に位置しています。 寺伝によると、元正天皇の勅願寺で、元興寺の一子院と
いわれ、右大臣吉備真備の長男朝野宿禰魚養の開基とも伝えられています。
沿革は不詳ですが、鎌倉時代「沙石集」には本尊石造地蔵菩薩を「霊験あらたなる地蔵」として取り上げら
れています。室町時代には寺領三百石、境内一万坪の広さがあったようですが、兵乱等により、多くの寺宝
が失われました。その後江戸期には徳川幕府の庇護を受け、寺領も五拾石を賜り、諸堂の修理がなされまし
た。現在、本尊の石仏龕、本堂、南門、十三重石塔、不動明王二童子立像、それに校倉造りの経蔵(国所有)
などが残っています。


▼南門から正面に本堂。





▼本堂 (国宝)。本尊 石仏龕の地蔵菩薩。
 (十輪院HPから抄出)
 本堂は内部にある石仏龕を拝むための礼堂として建立され、近世には灌頂堂とも呼ばれていました。正面
 の間口を広縁にし、蔀戸を用いています。軒まわりは垂木を用いず厚板で軒を支えています。 また、棟、
 軒および床が低く、仏堂というよりは中世の住宅をしのばせる要素が随所に見られます。柱間の上にある
 蟇股は優美な形状をしています。



仏龕間口2.68m、奥行2.45m、高さ2.42m。中央に地蔵菩薩、本尊左右に釈迦如来、弥勒菩薩がレリーフ、
周りに不動明王ほか諸仏が見えます。まるでアジャンタの石窟寺院の一窟を見ているような。勿論行ったこ
とはありませんけど。



▼本堂扁額、雨宝山山号が記されています。





▼本堂正面の蔀戸と障子。
 床と軒の低さがよく判り、広縁は一間。まさに仏堂というより、中世住宅の趣きありありです。





▼蕾が付きだしましたよ。





▼蓮葉がどどーんと大きくなってきました。





▼御影堂。三間四方の宝形造、銅板葺、一間向拝付。地下があるんですけど何でしょう?





▼御影堂扁額。





▼いつの間に花壇。しばらく訪ねないと境内も見違えるほど変わってます。





▼庭園。





         ▼お不動さん立像。





▼お顔アップもチョット判りにくいですがお口は一文字。





▼庭園。





▼合掌観音菩薩石像。ほんのり穏やかなお顔、いい感じやないですか。





▼本堂が見え隠れ。





         ▼十三重石塔。とは云っても十重、初層が異様に大きいのが目につきます。





▼飛び石の小径。





▼護摩堂。
 不動明王と二童子を祀っています。毎月8日、18日、28日の午後2時から護摩祈祷が行われ開扉されます。





▼御朱印です。




今日お相手をして下さったのは尼僧さん。拝観はボク一人だったので、しばらく堂内で立ち話、説明を受け
るよりどちらかと云うと世間話、もう少し真面目に聞いとけば。モッタイナイことしました。



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