(2017.07.01訪問)
新大和路号は今日も先週に続いて大大阪の南へ向かっています。阪和道を南に「岸和田和泉IC」を下り東へ約15分、今日訪ねるのは
和泉松尾寺。近畿には同名のお寺は数ヵ寺あり、それぞれの松尾寺はそれぞれお寺の売りがあるようです。和泉松尾寺、ここはなん
と云っても本堂です。豊臣秀頼寄進の本堂は外観、内部とも安土桃山から江戸初期の佇まいを見事に残すお堂といい、年一回四月の
お堂開扉なので今日入堂は無理でしょうけど、せめて外観をジックリ眺めてみたいと思います。
▼参道入り口の赤い橋を真っすぐ行きます。
[ 松尾寺 ]
●山号 阿弥陀山 (あみださん)
●寺号 松尾寺 (まつおじ)
●宗派 天台宗 (てんだいしゅう)
●開基 役行者 (えんのぎょうじゃ)
●開創 白鳳元年 (672年)
●本尊 如意輪観音坐像
▲ 大阪府和泉市松尾寺町2168 Tel. 072-554-0914
▲拝観料 本堂拝観500円 ご朱印300円
▲泉北高速鉄道「和泉中央駅」下車 南海バス「松尾寺」行きで「松尾寺」下車 徒歩7分
阪和道「岸和田和泉IC」から東に1.3km、右折れし1.4km。駐車は150m先の松尾寺の駐車場に。
▼松尾寺境内ここから。
松尾寺縁起 (松尾寺パンフから抄出)
白鳳元年、役行者がこの山で修行中、楠霊木で如意輪観音を刻み安置したのが開基です。その後越前の泰澄大師が入山し諸堂を建立。
南北朝から室町時代にかけて最も栄えたが、その後織田信長の全山焼き討ちで壊滅状態、三十余坊も現在二ヵ寺が現存。
▼参道石段手前、崩れ土塀と見事なマッチ。
▼暑さにも負けず、石段にも負けず、それにしてもどこまで続くのやら。
▼石段の途中左に首堂(こうべどう)。義経が一の谷合戦で戦死した武士の首舟一艘をこの寺に送り、葬ったお堂です。
▼石段が続きます。
▼やっと楼門が見えてきました。
▼立派な楼門のようですが、樹々の勢い半端じゃありません。
楼上には文殊菩薩、持国天と増長天が祀られています。総楠造、宝永二年(1705年)建立。
▼山号扁額。
▼金剛力士に変わって右に増長天。動き抜群ですがお顔がもう一つよく分かりませんネ。
▼左に持国天が控えています。
▼楼門左に上層への階段発見。上層へGO!
▼高欄付き外縁はかなり狭いです。狭い外縁を歩く、ドキドキします。
▼正面です。中央扉は閉じられ入ることは出来ません。金網から中を覗くも暗くて何も見ることは出来ません。
▼さて、境内へ参りましょう。
▼先ず左手に念仏堂。
▼扁額ですが、サテどちらから読めばいいのか。堂→念→佛、佛→念→堂。念仏堂なんですが。
▼須弥壇。中央弘法大師、左阿弥陀如来坐像、右不動明王立像が祀られています。
▼中尊弘法大師空海さんです。
▼手水舎。
▼寿老神堂。七福神のお一人、寿老人をお祀りしています。このお寺は南海沿線七福神札所です。
▼扁額です。
▼やや殺風景の堂内、寿老人をお祀りしている雰囲気じゃないですネ。
▼鐘楼。
▼宗祖最澄さん幼年像。朱に塗られたお像はよく目立ちます。
▼長諭和尚(ちょうゆおしょう)の碑。信長焼き討ちの時、
寺宝百数十点を運び出し難を逃れた寺宝が現存。
和尚の功績を伝えるために造立された碑。
▼本堂。本尊如意輪観世音菩薩坐像(秘仏)。桁裄七間、梁間六間、入母屋造、本瓦葺。慶長七年(1602年)豊臣秀頼が四天王寺の阿弥
陀堂を移築したのが現在の本堂。
本堂内部拝観は、毎年4月18日のみの開扉に関わらず、今日はご住職のご機嫌が良かったのか、自ら堂内案内して戴き、内陣お厨
子前でジックリお話を伺う事が出来上々の一日になりました。本尊如意輪観音は秘仏でお前立ちの同形の小さな観音が祀られ、長
押には四百年の時空を超えた飛天が極彩色のまま宙を飛び、一部壁面にも往時の壁画を見ることができます。ビックリするほど綺
麗な堂内でした。残念ながら堂内写真は×でした。
特別な行事があるのか、石段横に駐車場が有りながら、境内はクルマだらけ、本堂外形はこの写真しか撮れませんでした。
▼本堂正面。
▼三天堂。穀聚三天(作物の神様のようです)を、他に松尾明神、三所権現をお祀りしているそうですが、よく判らないお堂です。
▼三天堂前のもみじ。
▼本堂の裏手に庭園が広がっています。この蘇鉄もかなりの大きさです。
▼池は干上がり寸前。
▼庭園の中に水子地蔵回向堂。
▼回向堂前に水子地蔵がお立ちです。
▼こんな石像が。力士か邪鬼か……。
▼倶会一處(くえいっしょ)の石塔。
結果はどうあれ最後まで行動や運命を共にしようという
一蓮托生と同じ意味の仏教用語。
「倶会一處」この言葉に送られて和泉松尾寺これにて オ シ マ イ
▼ご朱印です。
和泉松尾寺、このお寺過去何度か訪ねていますが、本堂に入堂出来たのは初めて。ダメ元でご住職にお願いしたところ、しゃーない
なァという感じで案内して戴けました。云ってみるもんで、まさにラッキー!!
金堂再建後四百年、堂内保存管理をキチッとなされている証拠に四百年の径時にも関わらず内陣の美しいこと、長押画や壁画の色彩
が見事です。本尊如意輪観音は須弥壇奥のお厨子に祀られ秘仏。ボク達が手を合わすのはお前立ちの如意輪観音、堂内荘厳やお供え
物に囲まれて埋もれがちの身の丈20cmほどの可愛い黄金の観音さん。身の丈は違いますが本尊と全く同じ像姿ということです。
毎年4月18日のみの開扉は、観心寺のあのベッピン如意輪さん開扉と同じ日、年一のチャンスに如意輪さん命の方、両寺を一度訪ね
てみてははいかが。
続いて訪ねるのは、ここよりもう少し南、あのよだれかけの古刹です。
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