(2018.03.17訪問)
御寺泉涌寺の子院の一つに、ボケ封じ観音がいらっしゃる今熊野観音寺というお寺があります。
西国観音霊場十五番札所今熊野観音寺の十一面さんは、ボケ封じに霊験新たかな本尊としてご利益大との噂。「ボケ」という言葉が
やたら現実味を帯びる今日この頃のワタクシ、近畿ボケ封じ観音霊場一番札所でもある今熊野観音寺の十一面さんに会ってとことん
触ってやろうじゃないかと、大和路号でスッ飛んで来た次第であります。
霊験新たかでありますように……合掌。
▼泉涌寺道の道筋に、いまくまの道標。この坂を下って行きます。
[ 今熊野観音寺 ]
●山号 新那智山(しんなちさん)
●寺号 今熊野観音寺(いまくまのかんのんじ)
●勅願 伝 嵯峨天皇 (さがてんのう)
●開基 伝 弘法大師空海 (こうぼうだいしくうかい)
●開創 伝 大同二年(807年)
●宗派 真言宗泉涌寺派
●本尊 十一面観音菩薩 (秘仏)
▲拝観料 無料 朱印300円 駐車場 無料
▲拝観時間 8:00~17:00
▲京都市東山区泉涌寺山内 Tel.075-561-5511
▲西国三十三カ所観音霊場第十五番札所
▲http://www.kannon.jp/enkaku/index.html
▲京都市バス「泉涌寺道」下車 徒歩約10分
京阪電車「東福寺」駅下車 徒歩約15分
JR「東福寺」駅下車 徒歩約15分
▼やがて赤い橋が見えます、鳥居橋です。
今熊野観音寺と泉涌寺の間を流れる川を今熊野川といい、その川を越えるのが鳥居橋です。
今熊野観音寺縁起 (今熊野観音寺HPから抄出)
弘法大師が東山山中で熊野権現から一寸八分の十一面観世音菩薩像与えられ、この地に一堂を建立、一尺八寸の十一面観世音菩薩像
を刻んで、授かった一寸八分の像を体内仏として納め、奉安されたのが当山のはじまりです。そのご後白河上皇がこの地に熊野権現
を勧請され、当山のご本尊を本地仏として定められ、「新那智山」の山号を賜りました。後白河上皇は持病の頭痛を当山の観音夢告
で平癒されたので、爾来世の人々からも頭痛封じの観音様として尊崇されるようになりました。
▼この寺号石は高価そう、なんと云っても黒御影ですもんね。
▼参道石段を左に曲がると……、
▼お大師さんが子供達に慕われてます。
▼本堂。本尊十一面観音立像 (秘仏)
堂形の優れた本堂ですネ、観音浄土にはひよっとしてこんな楼閣が軒を並べているのかも。
桁行三間、梁間三間、重層入母屋造、本瓦葺、一間向拝付。正徳二年 (1712年) 建立。
▼内陣目の前に大提灯。直径1mはあろうかと。
▼半端じゃない内陣の荘厳。チョット見にくいですが、欄間の浮き彫りの彩色がスゴイ!
▼豪華絢爛天蓋。金色燦然の瓔珞、一体何個ぶら下がっているのでしょうネ。
▼本尊お前立ちの十一面さん。
お前立ちとは云え豪華な宝冠や胸飾には目を見張ります。
裙はキレイに金泥が残っていますが躰部は剥げ落ち黒漆そのまま。
キンピカの光背に像姿がよく判ります。
▼本堂。右上は多宝塔。
▼鐘楼。
▼この方がボケ封じ観音さん。
▼大師堂。本尊弘法大師空海。三間四方の宝形造、本瓦葺。
▼大師堂前面。入堂は出来ません。
▼よく目立つ提灯です。
▼少々ご機嫌斜めの空海さんが祀られてます。
▼揺らぎ。
▼石仏集合。
▼五重石塔。
▼かつては要路に建てられていたんでしょう。
▼鎮守の稲荷社と、
▼熊野権現社。
▼境内の山手をぐるっと回る西国観音霊場の参道。この道を少し行くと多宝塔へ。
▼多宝塔。
この塔は医聖堂と称し、医と宗教により健全社会が築かれるようにとの願いが込められているそうで、昭和五十九年
(1984年) 建立。
▼上層の組み物。
▼相輪です。宝珠受け花が三重、他塔では中々見ることが出来ませんヨ。
▼講堂。
▼一輪椿。
▼寺僧から「多宝塔から東寺の五重塔が見えますヨ」確かに見えました、上層だけ。
300ミリの限度、これ以上引けません。
お寺は祈りと精神の聖域として清浄な空気が流れてる空間、そんな空間にただ一人佇立する観音菩薩に多くの人が祈りを捧げていま
す。お経を唱える人、ただ手を合わせている人、ジッと見つめる人、そして体の一カ所を触り続ける人、ひと様々に自分の思いをこ
の観音さんに向けています。どんな悩みがあるのかは判りませんが、人々の手を合わせると云う崇高な姿をボクは暫く見惚れていま
した。
今熊野観音寺オシマイ、次はお隣のお寺を訪ねます。
↓ ポチッと押していただければたいへん嬉しいのですが。
神社・お寺巡り ブログランキングへ