土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

即成院、浄土オーケストラが演奏中です。

2018年03月23日 | 京都の古寺巡り





(2018.03.17訪問) 


泉涌寺道の取っ掛かり、総門の手前左側に山門を開けているのが即成院。もちろん泉涌寺の塔頭寺院ですが、このお寺、特に見逃せ
ない仏像群が待ってますヨ。阿弥陀二十五菩薩来迎図を立体にした阿弥陀如来を中心に左右に二十五体の菩薩群です。それぞれが持
物の楽器を奏で衆生を極楽浄土へ導いてくれる、阿弥陀さんがコンダクター、まるで浄土オーケストラ演奏の佳境です。





▼山門。







[ 即成院 ]
●山号 光明山(こうみょうさん)
●寺号 即成院(そくじょういん)
●開基 伝 恵心僧都 (えしんそうず)
●開創 伝 正暦三年(992年)
●創建 橘俊綱
●開創 寛治元年(1087年)
●宗派 真言宗泉涌寺派
●本尊 阿弥陀如来坐像
▲拝観料 500円 朱印300円 駐車場 無料
▲拝観時間 9:00~17:00
▲京都市東山区泉涌寺山内28 Tel.075-561-3443
▲http://www.negaigamatoe.com
▲京都市バス「泉涌寺道」下車 徒歩約7分
 京阪電車「七条駅から市バス(208)にて泉涌寺道下車、徒歩7分
 JR「東福寺」駅下車 徒歩10分
 名神高速「京都南&東インター」より約15分
 阪神高速8号京都線「鴨川西出口」より約5分





▼山門を入ると正面に地蔵堂。


 





即成院縁起 (即成院HPから抄出)
即成院は伏見長者と称された橘俊綱の創建で、元伏見大亀谷に所在したが明治維新の廃仏毀釈で無住となる。そのため泉涌寺塔頭で
本寺の法安寺と合併し、明治35年(1902)現在地で再興された。本尊木像阿弥陀如来坐像並びに二十五菩薩坐像は藤原期の造顕で、
観音勢至をはじめ歌舞音曲のすべてが揃い、阿弥陀来迎の歓喜をまのあたりに想わせる御姿の仏像で現存例は他にない。





▼本堂。桁行三間、梁間三間、重層入母屋造、本瓦葺、一間向拝付。正徳2年 (1712年) 建立。







▼本堂前面。







▼本堂内陣の様子。







▼本尊阿弥陀如来と二十五菩薩 (重文)。
 観音菩薩、勢至菩薩を先頭に阿弥陀如来と菩薩が来迎する阿弥陀二十五菩薩来迎図の立体編とでも申しましょうか、本尊阿弥陀如
 来を中心に左右に二十五菩薩が並ぶ様は壮観です。中尊像高5.5m、二十五菩薩それぞれ像高1.5m。







            ▼本尊阿弥陀如来坐像。像高5.5m、木像、平安時代、仏師は伝定朝一派。







▼普通のワン公が二匹。狛犬ではないんです、空海さんを高野山へ導いたワン公らしいです。奥の像が空海さんです。







▼動のワン公は阿形でしょう。







▼静の吽形ワン公。







▼美肌祈願碑。ヤマノビューティの美道五原則を通して美肌祈願がされてる球体だそうです。
 女性の皆さん、ジャンジャン球体に触れて美肌祈願をしてください、球体はまさしく美肌、ツルツルです。
 お寺と美肌? ウ〜ンようわからん。







            ▼波切り不動明王。







            ▼この方はよく判りません。







▼屋島合戦のヒーロー那須与一の墓。高さ3m、石造、平安末期。
 義経の配下として平氏との一戦、屋島での戦いで瀕死の平氏が掲げる軍船船首の竿先の日輪扇を見事に射落とした逸話の主人公那
 須与一の墓と伝わる供養塔。以後与一はここ即成院で庵を結び、ここで没したと伝わるそうです。







▼庫裡です。







▼ご朱印。







整然と並んだ二十五菩薩が奏でる浄土の調べ、そんな状況を思い浮かべながらお一人お一人のお顔をジックリ眺める。すると堂内に
幽かに何とも云えない調べが奏でられ出した、浄土の調べとはこれか、不思議な楽器の音色が身を包むように柔らかく、あるかなし
かのリズムとハーモニィが堂内を幽洩、ああこれが浄土オーケストラの調べなのか。フッと気が付くともちろん堂内は無音。
時にはこんな演出をしてみたら如何、即成院さん。
即成院オシマイ。





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