蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

建設検討委員会

2011年04月05日 23時48分13秒 | 日記
昨日、男子高校生からオープンエアシアター申し込みのFAXが届いた。

嬉しいですねぇ~

応募締切まで二週間を切りました。
迷ったり躊躇したりしている皆さん
チャレンジ精神でぜひ参加してみてくださいね。

15:00から市民会館の建設検討委員会に出席。

いつもながら、取材陣や傍聴人が多い。

建設検討委員会は、市民会館建設のための
基本構想・計画を検討してきた。
今日の会議で改めて、この計画通り
市民会館が建設されれば
充実した会館になると確信したのだが…

未曾有の大災害をもたらした東日本大震災…
たくさんの命が奪われ、未だに行方のわからない方々も…
住居や食べ物、生活物資に困っている大勢の人々…
日本人として出来るだけのことを…と
思っている人も多いことだろう。
私も、その一人である。

この震災に原発問題も大きく絡み
日本中に自粛ムードが広がっている。

果たしてこれはどうなのか…

私も先月、この点を悩みながら台本を執筆していた。
舞台を創作することは、物理的視点だけで見れば
消費であることは確かだ。
関東では舞台が次々と中止されている。

その一方で、仕事が無くなり困っている人も大勢いる。
自粛の度が過ぎれば、経済が回らなくなり
震災の影響だけではなく日本全体に活力がなくなり
堕ち込んでいくことは明白…

あれやこれや悩みながら、書き上げた台本のテーマは

  生きる力

どんな状況下でも、生き抜けるように…
そんな願いを込めながら書いた作品。

広島に原爆が投下され、今後75年(70年、50年、100年という説も)
草木も生えず、人も住めないだろうと言われていたが
一年もたたずに草が芽を出し、何十万人もの人々が
放射能で汚染されたはずの土地で生きている。

人間はどんな状況下でも生きていく。
そして草木も、逞しい生命力で芽吹いていく。
それが生命を持った者の宿命と言えるのかもしれない。

ならば、どこまでも逞しく生き抜いてやろうじゃないかと
思って生きるのと

不安だ…
恐ろしい…

と思って生きるとのどっちがいい?

私は前者を選ぶ。

復興支援に莫大な費用がかかるのは周知の事実で
合併特例債が復興支援に回る可能性があるとの声が
色々なところから聞こえて来ている。

市民会館は、長野市の文化芸術振興拠点である。
かつ、長野市民のための会館
そして未来の子どもたちのための会館である。
現在の市民会館は、老朽化と耐震問題があり
既に3月末日を持って閉館され
秋には解体に着手されることが決まっている。
つまり、文化芸術拠点がなくなるのだ。

文化芸術分野は、人が生きていく上で
大切なものの一つだと私は思っている…

下記は、3月21日の新聞に掲載された市長の会見。

建て替えで2015年度からの利用開始を目指す新しい長野市民会館の建設について
同市の鷲沢正一市長は20日、東日本大震災の発生で国の財政支援が得られない場合も想定し
「果たしてどうすればいいか、ちょっと迷いも出てきている。国の意向を考慮しながら検討する必要がある」との見方を示した。
同日、市民が出演して同会館で開いた「音楽の祭典」の来賓あいさつで述べた。
市は会館と市役所第1庁舎を同時に建て替える方針。
会館の総事業費は約69億円で、そのうち約53億円は合併特例債を充て、約8億円の国庫補助を見込んでいる。
特例債は、返済額の7割を国が交付税措置するため、地元負担が少なく「有利な地方債」と言われる。
鷲沢市長は同祭典後の取材に「市民会館を建て替える前提は崩さない」とした上で
「国家的な大災害で、国の政策が変わり、国から財源が回ってこない可能性がある。
市単独で建設する気はない」とした。国側と相談しながら引き続き検討する方針だ。
また市長は、大震災を受けて「公共施設は安全で安定したものでなければならない」との考えも示した。

「市単独で建設する気はない」というのは
市だけで建設する財源がないということなのだろう。
では、国の財政支援が得られなければ
市民会館不在の長野市になるということか…

委員会で私はお願いした。
最後まで諦めず、文化芸術拠点建設を目指して欲しいと。

いろんな考えが入り混じりそうになるが
今まで必要だと思ってきたことを
震災を理由にして鞍替えするのはどうなのか?
この震災は私たちに、これまでの生活を見直す機会をくれた。
が、必要なものや大切なものを失ってはならない。
病院や学校や福祉施設と同じように…

一昨日の日記に記したルーズベルト大統領の言葉が胸に沁みる。

『あなたのできることをしなさい。
 あなたのもっているものを使って、あなたのいるところで』

私のできること、私のもっているものは「演劇」に関するノウハウ
私のいるところは、ここ、長野市… 

風潮や感情に流されず、未来を見据え
今後の動向を見守りながら
じっくりと選別していきたいと思っている。