蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

観劇ツアー☆

2014年07月14日 22時38分55秒 | 日記
6:00過ぎ、もっちゃんが迎えに来てくれて
高速バスの停留所へ向かう。
今日は、東京観劇ツアー♪

ツアー客は、もっちゃん&サリア&イワマツさん
ケンジ君と私の計5人。

小島田バス停から超格安の高速バスに乗車。
2回休憩があったけど、高速道路は順調に流れていて
10:30過ぎ、新宿へ到着!

会場は新宿から京王新線にて僅か1駅
「初台」駅と隣接する新国立劇場。
開場時間の13:00には、まだ時間がある。

次のバスでも時間的には間に合うはずなんだけど
以前、バスが45分位遅れて
開演5分後に会場に到着したことがある。
なんとオープニングが観れなかった(泣)
わざわざ長野から観にいったのに
布石満載のオープニングが観れないなんて悲し過ぎる!

で、今回は早めのバスにしたのだ。

しかしねぇ、早すぎるぅ。
かといって、映画を観るほどの時間もなし。

で、ランチをゆっくり食べて
ゆるりゆるりと新国立劇場へ。

にしても、マジ東京は喫煙所が少ない。
税金をたくさん支払ってるのに~とブツブツぼやき
駅前の喫煙所で、いっぱいタムロしている
サラリーマンたちに混じって一服。

こういう環境だったら、厭になってやめるかもねぇ。
客観的に自分の姿を想像したら、厭になるわぁ。

昼間の観劇メニューは

 『抜目のない未亡人』
 ■原作=カルロ・ゴルドーニ
 ■上演台本・演出=三谷幸喜
 ■大竹しのぶ 段田安則 岡本健一 木村佳乃
  中川晃教 高橋克実 浅野和之 八嶋智人
  峯村リエ 遠山俊也 春海四方 小野武彦 他

18世紀のイタリア喜劇を三谷さんが
台本を書き、演出する作品。
キャストも錚々たるメンバー♪
絶対に面白いはずだ~
と思って、団員を誘ったのでした。

劇場に到着し、もっちゃんに

 ここにオープンエアのチラシ
 置かせてもらおうよ

とそそのかして(笑)
もっちゃんに事務局に交渉に行ってもらいました。
結果は…OK!
新国立劇場にチラシを置かせていただいたのは
初めてです。
今後は郵送すれば置かせていただけるとのこと。
もっちゃん、ご苦労さまでした♪

なんだかんだで、劇場の椅子に腰をおろしたのは
開演5分前(汗)

パンフレットを目に通す時間もなく、開演!

舞台美術は、当然のことながらしっかり造り込まれている。
場面転換はなく、大道具の移動もなかったが
舞台奥にあった海のセットには笑わせてもらいました~

いやぁ~面白かったですよ~

まあ、はずれるわけがないよね(笑)

大竹さんの声が潰れ気味だったのが残念。

面白くて、役者陣の演技も巧みだったし
軽快で全く退屈せず、実に楽しい時間だったんだけど…

何というか、感動不足で物足らなさを感じてしまった。
コメディなんだから、当然だよね。
けど、何でもいいから、もう少し感動したかったかな?と…
演出家は、そういう舞台を狙ったのかもしれないが…

案の定、公演パンフレットを読んだら
三谷さんのコメントに、似た意味合いのことが書かれていた。

そうそう!
舞台内容は別件で、とても驚いた出来事がありました!!
それは…
ナント!
この舞台に、ヨーコさんが楽士として出演されていたのです♪
お得意のアコーディオンでコミカルな音色を奏で
生演奏で芝居を盛り上げていました。

ヨーコさんは、2006年までオープンエアシアターの全曲を
作曲してくださっていた音楽家。
その後も2008年までは、ヨーコさんが作曲してくださった
音楽を舞台音楽に使わせていただいていました。

ヨーコさんは超売れっ子の作曲家&演奏家で
あちらこちらから引っ張りだこ。
オープンエアに関わっていただく時間が取れなくなった頃
幸いにも長野市在住の作曲家・森さんと出会い…

ここ数年は、すっかりご無沙汰していたので
舞台上にヨーコさんの姿を観た時の驚きは
相当なものでした!

懐かしい☆
ヨーコさん、変わらないなぁ~
アコーディオンの音色、やっぱり好き♪

終演後、差し入れを購入して楽屋に挨拶へ伺った。
タイミングが悪くダメ出し中で
ちょっとしか話せなかったけど
元気そうなヨーコさんと会えて嬉しかった♪
久しぶりに私たちの姿を見て
驚いた表情のヨーコさんでした♪

その後、FBでお友だちになり
これからまた何らかの形で交流していけたら…と思っている。

その後、新宿へ再び舞い戻り
喫煙可の喫茶店でのんびり時間を過ごす。
寝不足気味のメンバーは、ウトウト…

18:00過ぎ、夜の観劇会場へ。

あ、イワマツさんとは新宿で別れました。
彼女は、以前東京で児童演劇専門の劇団に所属していた関係で
古巣に顔を出しに行くとのこと。

私たちが向かったのは「花園神社」
ここで野外劇を上演し続けている椿組の舞台を観た。
思えば15年程前、この花園神社で
現・演出者協会理事長の和田先生と再会し
私が執筆した台本の添削をお願いしたのでした。
それから10年間、和田先生にはオープンエアの監修として
夢幻工房と私を支えていただき…

そのきっかけになったのが、椿組の野外劇だったというわけ。

 椿組「廃墟の鯨」
 作・演出 東憲司(劇団桟敷童子)

今回は、この野外劇か他の芝居か
(他にも観たい芝居があったので)
かなり迷ったんだけど「観て正解!」でした!!

何というか…忘れかけていた…というわけじゃないけど
役者陣の大きな声と、体当たりの演技を観て
やっぱり野外劇に必要なのはエネルギーだ!
と、再認識することが出来た。

舞台美術は加藤ちかさん。
凄いセットだった!
戦争直後の混乱期、町はずれのスラム街。
水が大量に、そして効果的に使われていた。

やっぱりねぇ、野外だもん、こうでなきゃね。

夢幻の野外劇では、制約が多くて難しいが
野外での醍醐味は、火や水を使えることなんだよね。

私もいずれ、火や水を存分に使った演出をしてみたい…

主演の松本紀保さんは、一人だけ異色の雰囲気が漂い
それが非常に効果的だった。
松本幸四郎さんの長女で、松たか子さんのお姉さん。
有名な一家の中に入ると地味な感じだけど
とんでもない! 血筋だと思える華と品があった。

他の役者陣は、円熟した役者から若手まで
みんなが今を精いっぱい生きている…と
皮膚感覚で感じられる舞台だった。

ああ…
私はこういう舞台が好きなんだな…

と今更ながら思った。

私は、どんなお芝居も基本的に好きなんだよね。
色々なジャンルがあり、それぞれの良さも知っている。

が、今一番私が創りたい舞台、それは…

大きく心が揺さぶられる舞台…
生身の人間が、精一杯生きていると感じられる舞台…
ライブでしか、その臨場感を体感できない舞台…
小手先でない舞台…

創作することが当たり前になり
慣れっこになりつつあった私の心に
ズドンと大きな爆弾が撃ち込まれた…

そんな舞台だった。

本当に観に行って良かった…

ツアー客たちも物凄く心を揺さぶられたようだ。

この感動を夏の舞台に生かしたい!

ツアー客たちの今後にも期待できそうですヽ(^o^)丿