蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

シアター・ワークショップ終了!

2012年12月10日 22時58分11秒 | 日記
昨日は、朝から雪がちらついていて

  午後から止んでくれますように…

と祈りながら、篠ノ井市民会館に向かった。

昨日は、シアターWS発表会の本番。
午前中、前日のゲネプロで気になった箇所を修正し
一通り通し稽古をして、本番に臨む。

今日は全員が揃い、どの参加者のテンションも高め♪

  これなら大丈夫。

と確信した。

夢幻からは、劇団員以外に研修生のShinya君、Yukaちゃん
Maiちゃん、Yukiちゃん、Mihoちゃん、Noaちゃんがお手伝いに来てくれた。

夕方まで雪は大降りにならず、大勢のお客様が足を運んで下さった。

14:00、開演。

最初に、宮澤会長さん・長野市教育委員会課長さん
協賛をして下さっているドリーム・モータースクールのK専務から挨拶があり
その後、コミュニケーションWSを行い、5分ほど休憩を取って開演。

みんな持てる力を存分に発揮してくれて
目頭が熱くなってくる…

やがて、大きな拍手に包まれ終演。

ご来場いただきました皆様に、心より御礼申し上げます。

すぐに出演者はお客様のお見送りに玄関口へ。
スタッフ陣は、即バラシに入る。
もっちゃんとTさんもお手伝いをしてくれました。

笑顔のお客様に囲まれた参加者の皆さんの表情は
キラキラと輝いていた。

バラシを終え、打ち上げを開始。
スタッフさんも全員参加して下さった。

参加者の皆さんが一人ずつ感想を述べてくれて
どのメンバーの言葉・表情からも
やり遂げた喜びと感謝の心が伝わって来て
一言一言が、心に沁みた。

このような機会をいただけたことに感謝です。

スタッフ陣も本当によく頑張ってくれました。

照明担当のFさん、ケンジ君、ガンちゃんには苦労をかけました。
何しろQ数のみならず、変化のきっかけが歌の途中だったり
何秒で変化させるなど、指示が細かかったので・・・
よくやりきってくれたと思います。

音響のKさんは、ベテランさんだけあって
細かいことを言わなくても、何度かの通しの間に
イメージを掴んでくれて、助かりました。

舞台監督のIさん、大道具のSさんも
舞台仕込み~バラシまで、大変お世話になりました。

練習時のホールは寒かったけれど
本番の舞台で3日間も稽古が出来るのは有難いことです。

このような環境下で参加できた皆さんは幸せだよね~

参加者の一人Y君が観に来てくれた友人から

  こんな設備の整ったホールで出演できて幸せだね

と言う感想をもらったそうで…

  もっと設備の整ったホールなら
  もっと出来ることがあるのになぁ…

と思いつつ、それでも、スタッフ陣の協力で
お客様に良かった思ってもらえる発表会が出来たことに感謝。

新・市民会館のホール設備が整うことを祈る。

にしても・・・

一週間前にメンバーの一人が不慮の事故で
何針も縫う怪我をしたことから始まって
インフルエンザやノロウイルスも流行り出し
ここ数日、落ちつかず、舞台の怖さを実感する日々だった。

参加者の皆さんの熱い気持ちが
怪我やウイルスに勝ったのかもしれないね。

まずは、全員揃って無事故で
大勢のお客様に見守っていただき
皆さんの笑顔に包まれて発表会を終えられ、本当に良かった…

実行委員長のMさん始め事務局の皆さんも
同じ思いだったことでしょう。
今は、ただただ安堵…です。

皆さん、本当にお疲れ様でした。
ありがとうございました!

生身の人間で創造する舞台の面白さと怖さ
プラスが生じるからこそマイナスも生じやすい…

プラスとマイナスは表裏一体なのかもしれないね。

地震?!

2012年12月08日 00時42分00秒 | 日記
今日は、お昼過ぎから照明合わせ。
舞台屋さんのFさんが明かりを入れ込み
ケンジ君が照明フェーダーを操作し
ガンちゃんが、手の足らない部分をサポートしていく。

毎回、時間がかかるのが、オープニングの明かり作り。
今回は、それ以外にも特殊シーンが多くQ数も多め。
そうは言っても、50分程度の作品なので
3時間強で一通り、明かりを作り終えた。

17:00頃から、WS参加者が続々と小屋入り。
研修生Yukaちゃんがお手伝いに到着。
手伝ってもらうポイントを伝え
今日と明日の稽古で様子を見ながら
出演者をソデでサポートしてもらう予定。

全員集合時間の少し前
トイレに行こうとロビーに出たら、事務局のSさんが

  地震ですよ!
  揺れてる!長い、長いです!
  気をつけてください!

と真剣な表情。

私は、寒さで体がマヒ気味だったようで
揺れているのか、目眩なのか、よくわからず…
暫くして、東北地方で震度5弱の地震が起き
津波警報も出たと知り

  また東北?!
  ………
  どうか被害がありませんように…

と、心で祈りつつ、会場に戻る。

17:30過ぎ、出演者・スタッフが集合。
まずは、始めの挨拶。
舞台監督さんから、舞台での注意事項と
舞台に上がる心構えとして
お客様に見て頂くという意識を持ち
事故のないように、と、気持ちの引き締まる言葉を頂き
各スタッフさんからも一言ずついただいて
身体のアップを開始。

と、その時、舞台監督さんから

  ステージ天井をチェックするので
  まだステージは使わないでください

と。

地震発生に伴う念のための調査とのこと。

  大切だよね。

安全チェックの必要性を再確認。

会場は暖房が入っていないため、かなり寒い。
体が冷えていると怪我をしやすいので
まずは、軽いランニングで体を温めていく。
続いて、ストレッチ・スクワット・発声をして
早速、場あたりに入る。

出入りの箇所を、全員に歩いてもらいながら
危険個所をチェックをしていく。

大勢が舞台に立つシーンの位置確認だけして
19:10から通し稽古開始。

照明の関係で止めることが多く、集中できないせいか
みんなのテンションが上がっていかない。
声を温存しているメンバーもいて
何となく空気が停滞気味。

とは言っても、今日の通し稽古の第一目的は
出入りや小道具・衣装置き場の位置の確認。
夢中になると確認し損ねる可能性もあるし
難しいところだが…

20:55、通し稽古終了。
21:15には、全員解散。

さて明日は、夜のゲネプロに向けて
朝からみんなのテンションがアップしていくよう
働きかけていかねば…

帰宅後、地震関連のニュースを確認。

東北・関東地方で震度5弱…

日本は地震国である。
にもかかわらず、至る所に原発があり…

かつては、クリーンなエネルギーという触れ込みで
国家を上げて推進してきた結果が、今である。

廃棄物の処理の問題もあり
稼働を止めただけでは済まない。

人間は、なんと恐ろしいものを生み出してしまったのだろう…
私たちの世代にできることは何か…
未来に生きる子どもたちのために
負の遺産をどうしたら減らせるのか…

今、私たちは問われている…

舞台仕込み完了☆

2012年12月06日 23時59分30秒 | 日記
朝9;00、会場内へ資材・機材の搬入開始。
仕込みスタッフは、舞台監督さん始め舞台屋さん3人と
劇団員ガンちゃん、ケンジ君、私の6人。
舞台監督さんの指示の下、まずは吊り物系(照明)を仕込んでいく。
或る程度、目星がついたところで、大道具仕込み開始。

そこへWS参加者のOさんがお手伝いに来てくれた。

オープンエアと比較すれば、圧倒的に仕込み道具量は少ないが
そうは言っても、一人でも多いほうが分担作業をできるので進みが早い。

私は通常、仕込み時には指示担当に徹している。
それは、自分が作業をし出すと全体が見えなくなるから。

が、今日は人数が少なく、意思疎通も取りやすいため
手を出せることは積極的に作業をするようにした。

あ、重たいモノを持つのは、やめておきました。

お昼頃には、大道具の大まかな仕込みはホボ終了。
残りは、装飾と修理。

今回使用する大道具は、夢幻の旗揚げ当時に製作したため
随分ガタが来ていて、修理箇所が多かった。

午後から、修理・装飾・照明シュートを同時進行で行った。
ケンジ君が照明フェーダー要員に回ったので
進みが遅れ気味になって来たところで
WS参加者のFちゃんが、お手伝いに来てくれた。
おかげで、終了時間を超過するどころか
2時間も早く終わり、助かりました。

Oさん、Fちゃん、ありがとう!

準備室に戻ると、WSメンバーのIさんが駆けつけてくれて…
やる気で来てくれたのに、ごめんなさい。
仕込み早期終了メールを見そびれたとのこと。
手伝おうと思ってくれる気持ちが嬉しい。
そうこうしているうちに、夢幻を応援して下さっているTさんも
顔を出してくださった。

 ありがとうございます!

にしても…
ホールでの仕込みは、なんと楽なことか…
もちろん、プロの舞台屋さんがいて下さるから、だが。

夢幻は、ずっとホールではない空間に挑み続けてきた。
大勢の皆様のお力をお借りしながら…
有難いことです。

作業をしながら

  指示より作業するほうがずっと好きだな、やっぱり

と思いつつ、タッタカ脚立に乗って作業してたら劇団員に

  青木さん、気をつけてくださいよ~

と声をかけられ

  運動神経、そこまで鈍ってないよ~

と答えつつも

  確かにね…
  昔のイメージ通りに動こうすると怪我するかも。

寄る年波には勝てませんから。

毎回思うが、舞台造りは面白い。
何もなかった空間にセットが組まれ
照明が入ると異世界に変貌を遂げる!
音響で空気が作られ、人間ドラマの幕が開く。

一種の中毒患者かもね…

さて、明日は音響仕込みと、仕込みの一番の山場・照明合わせだ。
スムーズに進められるようイメージの復習をしておかねば。

皆さん、お疲れさまでした。
明日もよろしくお願いします!

明日から仕込み☆

2012年12月05日 21時51分16秒 | 日記
今日は、午後から資材搬出作業。
トラック到着より一時間ほど早く川中島倉庫へ。
リストを見ながら、必要資材を出入り口付近に集め
順次階下へ運んでいく。

何しろ「地獄の階段」と命名された階段ですからねぇ。
劇団員のガンちゃんとケンジ君が荷降ろし作業は
ぜ~んぶやってくれました。

私は二人が荷降ろしをしている間にトラックを迎えに行く。
運転手は舞台監督のI氏。
14:00過ぎ、2tアルミトラックで倉庫へ到着。

パネルを下ろし忘れていたため若干ロスしたのもの
15分程度で積み込み完了。

お疲れ様でした!

いよいよ明日は舞台仕込み。
仕込みが終わり次第、シュートの予定。
明後日は、音響仕込み、照明合わせ、サウンドチェック
そして、夜は場あたりと通し稽古。

効率よく無事故で終えられるように、注意しながら進行しよう。

全員が体調もテンションも上り調子で本番を迎えられるように…

祈る思いです。


今朝、ニュースで中村勘三郎さんの訃報を知り
物凄い衝撃を受け、思わず言葉を失った。

私は、勘九郎さん時代から「凄い役者…舞台人だなぁ」と
いつもどこかで気にかけていた役者さんの一人だった。

  57歳…早すぎる…

これまで、コクーン歌舞伎に着手し平成中村座として
歌舞伎界活性化に力を注ぎ
新しいことに精力的に取り組みながらも
歌舞伎の伝統を守り続けて来て…

まだまだこれからやりたいことがあったはずだけど
きっと若者たちが、勘三郎さんのご遺志を
受け継いでいくことでしょう…

心からご冥福をお祈り申し上げます…

想像力の喚起

2012年12月03日 12時36分38秒 | 日記
一昨日~昨日は、「砂漠のクリスマス」の通し稽古だった。
舞台スタッフさんも参加して下さり
内容の濃い集中した稽古となった。

見学に訪れたのは下記のスタッフさんたち。

  照明オペのFさん
  劇団員のガンちゃん
  研修生のYukaちゃん

毎度のことながら、舞台セット転換がないため
照明と音響がその役割を担ってくれる。

バトンや大道具による大規模な舞台転換も
いずれやってみたいなぁ…と思いつつ
脳をフル回転させて、予算内で可能なことを
考えながら舞台創作をし続けて早12年。

来年の2月劇団本公演では、これまでと異なる
演出手法を使おうと考えているが
役者陣やスタッフ陣とイメージの共有が必要で
いかに適切に伝えるかが、鍵となる。

「砂漠のクリスマス」も、言葉でイメージを伝えつつ
稽古に取り組んできたつもりだったが
昨日の通し稽古を終えて、ようやく

  全体像が見えた
  全体のイメージが掴めた

と言う声が参加者から上がり
実際に出来あがらないと、わからないものなんだなぁ…と。

今回は、参加者の皆さんが舞台イメージを持って
稽古に取り組めるようにと、舞台正面イメージ図を
カラーで製作し全員に配布したり
原作「星の王子さま」を読んでもらい
ディスカッションをする時間も設けたが
限られた稽古時間内で深めて行くには
まだまだ工夫が足らないようだ。

二次元を三次元に変換するのも想像力。
俯瞰して全体を見るのも、想像力。

つまり、みんなに想像力を喚起させる言葉や
アイテムが必要なのだ。

更に工夫していかねば…

昨日の通し稽古は、台詞忘れ等があったものの
殆ど止めずに通して、約50分。
本番までにもっと詰まるはず。

見学者からも

  面白い
  内容が深い
  ジーンと来た

等、有難い言葉を頂き、ホッ。
また、キャスト探しに訪れた映画監督のNさんからも

  全員で作ってるという感じがいいですね

と言っていただき、このWSの目的に沿った作品に
仕上がりつつあると実感。

残す稽古は2日だが、参加者の皆さんが全体像を掴み
自分の役割を把握してくれたようなので
ここから一気に良くなっていくことだろう。
本番がとても楽しみになって来た。

昨日、芸術文化振興基金の方とお電話で話す機会があり

  自治体が芸術文化への補助金予算を取れず
  基金への助成金申請が年々増加している

と仰っていた。

人間としての成長や気付く機会を与えてくれるのが
文化芸術分野である。
また、失われた想像力を培ったり
その必要性を実感できるのが舞台芸術でもある。

文化芸術分野が活性化すれば、人間力が高まる。
住民の人間力が高まれば、町全体が活性化していくはず。

目の前で起きている出来事に囚われてしまうのが人間だ。
けど、出来事の向こう側を想像出来るのも人間である。

衆議院選挙の争点となっている原発や経済問題も
俯瞰した視点を持ち未来を見据えた上で精査し
判断を下していく必要がある。

自治体が文化芸術を重点政策に上げ
積極的に取り組んでくれるよう
もっともっとアクションを起こしていかねば…