イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

岡山市の在宅診療、訪問医療

2017年05月25日 | 岡山
いよいよ終末期の父が昼夜逆転し、
真夜中に「助けてくれー」と叫び始めたので、
父を診てもらっている
在宅医療のももたろう往診クリニックに相談したら、
ベテランの医師がきてくださり、
ご自分が父を看取った話をしてくださった。

末期の薬を使うかは私にまかせるというので
「先生なら、どうされますか?」と聞くと
「患者さんが楽になるなら使う」と。
「ただし、心を決めて使いなさい」と。
在宅医療では、家族にまかされることが多い。
でも、このベテラン医師のおかげで、
私の心が決まり、私が父に薬を入れた。

父の死亡宣告をしてくださったのは、
反対に、在宅医療の医師に成り立ての若い医師だったが、
それは丁寧にまだ温もりのある父を見てくれ
「僕は、このような状態の患者さんを看取るのは初めてなんです」と泣かれた。
死にたて⁉️の父のような患者を初めて在宅で看取ったと言う。
というのも在宅医療でも、ほとんどが病院で死を迎えるから。
自宅で死の確認をするということが、ほとんどないのだそうである。

在宅の看取りは家族の覚悟がいるが、
医師にも新しい出会いがあるのだと思った。
母も必ずや、私の元で見送りたい。
母の死は私が受け取る。

私には弟がいるが、
ずっとこのブログに書いてきている通り
実弟夫婦の福井徹雄、福井由美と、姪の福井直子からの
両親への「汚い、臭い」の暴言や
福井由美の財産搾取の企てがあったので
実弟家族が両親に手を出さないよう
警察や福祉のアドバイスから
法律上でも対処しており、
事実上、両親の最期を看取るのは私と私の子どもたちになっていた。

父が亡くなった2015年当時は、
岡山市内には在宅診療、
訪問医療をする診療所が
ももたろう往診クリニック という診療所しかなく、
我が家からは、診療所からは約1時間かかり、
近い場所にあればいいなと思っていたら、
岡山駅近くに新しい在宅医療の つばさクリニック という診療所が開設された。
家から近いだけで非常に心強い。

でも、母は岡山大学病院の医師、武智秀夫先生などと
岡山県内の僻地の巡回医療相談の看護士として、
泊まり込みで出かけていたこともあるので、
医療のない地域の話は聞いて育ったから、
ももたろう往診クリニックが
我が家から約1時間といっても、決して遠いとは思わなかった。

ももたろうのスタッフの方々が
「緊急の時に間に合わないかもしれない」と心配してくださった。
1時間なんて、医療のない場所に比べたら近いものである。
在宅で、母の隣で父の死を看取る覚悟は私にはできていたから、
私が死を確認してから、ももたろうに連絡した。

ももたろう往診クリニックやつばさクリニックの先生方を中心に
在宅医療の勉強会が繰り返し行われている。
もっと、岡山市民が在宅医療の診療所や医師、看護士、
スタッフについて、知るところとなればいいと私は思っている。

我が家はたまたま、在宅での看取りをしたけれど、
病院の方では患者が増えすぎていて、
看護をするにも無料奉仕のボランティアに頼らざるを得ない状況になっている。
こんなパンク状態になると、
死にゆく患者より、生きる希望のある患者を優先していくのは当然であるから、
家族とすれば、末期患者の扱いに不服は出る。

父も病院で真夜中、叫ぶようになり、
転院を勧められたのが、
遠く離れた高齢者の精神科病院で、
これではいざという時、母が間に合わない。
だから、在宅医療にするしかなかった。

病院も多い岡山でさえ、
患者を診る手が足りないのだから、
みんなで考えて解決していかないと、たいへんなことである。

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