ちはやぶる 神のこころは とこしへの われをよろこぶ 人のさいはひ
*「ちはやぶる」は「神」にかかる枕詞ですね。何度も言っていますが一応また抑えておきましょう。
神の心とは、永遠の自分自身を喜ぶ、人の幸福なのだ。
神は創造主です。わたしたちのすべてを創ってくださった。その技と努力はあまりにも偉大です。神話では人類の創造は一日くらいですぐにできたことになっていますがね、もちろん真実はそんなものではない。人類の創造は、今も続いているのです。
人間を本当の人間にするために、神のご努力はまだ続いている。それはもう大変な努力をなさっている。
進化成長の過程で、人間は悪にしびれ、好き勝手なことをやり始める。この世界を根底から覆そうとするようなことを平気でやる。それを麗しい愛で支えながら、忍耐の忍耐を重ね、人類が永遠の自分自身に目覚める日を待つ。
なぜ神はそんなにまでして、人間のために尽くしてくださるでしょう。それは愛以外にない。自己存在というものは、存在することそのものが幸福なのです。その真実が人間にわかるようになるまで、神は営々と人間のために努力をしてくださるのです。
そしてとうとう、そのときはきた。人間の霊魂が進化し、解脱の段階に達し、存在することの真実の悦びを、人間は知った。この時になって初めて、人間は神の真実の姿と、その心を知ることができた。
それはあまりにも美しい、あまりにも偉大な愛なのだと。
世界にはそんな愛があふれかえっているのだと。
愛でなければどうして、何万年を耐えることができるでしょう。すべては、人間のためだったのです。人間存在が、存在することの真実を知ることができれば、そこから永遠の幸福が始まるのです。神はそんなにもすばらしいものを、人間に与えていてくださったのです。