比企の丘

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アフガニスタン・・・タリバンが全土を制圧・・・中村医師の遺した「命の水」の今は

2021-09-04 | メディアのニュース、情報から
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アフガニスタン・・・難しいですね。よく知りません。知っているのは中村哲医師、タリバン、イスラム原理主義、IS、オサマ・ビンラディンという言葉だけぐらいでしょうか。

少しにわか勉強。アフガニスタン・・・中東アジア、地図で見るとパキスタンはじめ6国と国境を接し、国土は日本の1.7倍、人口2800万人、80%が農業、10%は林業、遊牧蓄業。
画像クリックすると地形図が・・・
80%以上が山です。しかも国土の真ん中に最高峰ティリチ・ミール(7708m)のあるヒンズークッシュ山脈が横たわっています。年間降雨量は日本の10分の1、6~7000mの高峰の万年雪が夏に融けて谷間を流れてわずかな農地を潤しています。極端に乾燥した国です。

1888年イギリスの植民地に、1919年イギリスから首長国として独立。第二次世界大戦は中立国で。大戦後は立憲君主国、共和国と進み、ソ連と接近、社会主義政権が樹立。
1978年ソ連軍が介入、侵攻。
1989年ソ連軍撤退、タリバンの台頭、国内紛争が激化。
2001年9月11日のアメリカの同時多発テロからアメリカはアフガニスタンをオサマ・ビンラディン率いる悪の枢軸として爆撃を開始。米軍派兵開始。
国連決議の経済封鎖、カルザイ大統領、ガニ大統領、このへんのところはドロドロしていて魑魅魍魎ですので省略。
西欧列強に翻弄され、為政者と国民が乖離し内戦を繰り返してきた国家です。
さしたる資源も生産もない国、旱魃と経済封鎖、破壊された設備、地雷原、無差別爆撃。
アフガニスタンの田舎は中央政治とまったく関係ない社会。人々はそれでも生きていかねばなりません。

タリバン・・・アラビア語で「学生たち」の意味。ソ連軍侵攻で避難したパキスタンで育った若者たちが学ぶ神学校の生徒たちで組織された勢力。故国を知らずに他国で育った若者たち・・・

2021年8月タリバンが全土ほぼ掌握、8月31日アメリカ軍完全撤退。8月17日アフガン日本大使館は邦人500人を残して館員12名退避。自衛隊機は邦人退避活動を断念して撤退。ガニ大統領はアラブ首長国へ亡命。

アメリカ軍のアグガニスタン20年間にわたる派兵、最高時10万人といわれます。
第二次世界大戦後に起きたベトナムとフランスとの間の独立戦争をアメリカ軍が引き継いだ第二次ベトナム戦争がカブって見えるといわれます。ベトナムでは米軍の圧倒的な武器の支援を受けた南ベトナム政府軍が破れ首都サイゴンが陥落します。アフガンの首都カプールもいとも簡単に無血入城、制圧されます。
イギリス、ソ連、アメリカ・・・他国からの介入が続く国土、為政者は国王、部族長、西欧の教育を受けた特権階級、政府高官の汚職、腐敗、底辺の国民との乖離・・軍事評論家でもないし中東諸国のこともイスラムのことも、なにも知りませんからよくワカリマセン。それにしてもタリバン軍の兵器はどこからのものだろうか? アメリカ軍の20年間の派兵はいったい何だったのか

2019年12月4日にアフガンスタンで凶弾に倒れた中村哲医師
1983年日本キリスト教医療協力協会の派遣医師としてパキスタンに入りアフガニスタン難民の医療にあたるようになってからアフガニスタンに関わるようになります。パキスタンから国境を越えてアフガニスタンの村落に医療に赴くようになってから・・・中村医師のいのちとの戦いがはじまります。病死より飢死からの脱出です。「まず生きることから」・・・自給自足農業のための井戸掘リが始まりました。まともな飲料水がないと赤痢が蔓延するそうです。砂漠にはむかしからカレーズという縦井戸を地下水路で繋いでいく用水方式があります。ソ連軍の侵攻と内戦で破壊されたカレーズの再生にもかかります。
2005年までに1400本の井戸を掘ったそうです。井戸掘りは近代的な器械を使ったものではなく古来からの伝統技術で、そうしないとあとから彼らだけのメンテナンスができないからだそうです。井戸掘りと並行して用水路の開削を。蛇篭など日本でもむかし見られた技術を導入して。用水路に沿って柳、ユーカリの木を植えます。用水路の総延長は25㎞


米軍のアフガニスタン派兵を支援するため2001年12月2日から2006年までに海上自衛隊艦艇をインド洋に派遣するテロ対策特別措置法立法に際して。
2001年10月、衆議院で参考人として出席し
海上自衛隊派遣が取り沙汰されているようだが,当地の事情を考えると有害無益である」と陳述します。
★発言の取り消しを求める国会議員がいたそうですが拒否したそうです。 


今、中村哲医師の遺した「NGOベシャワールの会」の活動・・・アフガニスタンの「命の水」・・・井戸と水路を広げる活動はどうなってるでしょうか・・・

《参考》握りこぶしでファイト」さんのブログ➡クリック➡2021年8月27日ペシャワール会医療を再開

※コメント欄オープン。


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4 コメント

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わからないことばかり (縄文人さんへ・・・ヒキノ)
2021-09-04 10:24:03
西欧諸国が20年間で最高10数万人の派兵を行い3500人の死傷者を出して結果は。
アメリカは世界の警察としてとして機能したのだろうか。
何か得になることがあったのだろうか。
他人の国家に民族の違う国家が武力で入り込むのは、平和維持目的としても難しい。

中村哲は医師として、まず貧しさからの脱却、水を引いて農業することから始めた。
その志がわかってもらえるだろうか。
医療活動は再開したようです。

コメントありがとうございました。
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ワカラナイことばかり (手賀沼日記さんへ・・・ヒキノ)
2021-09-04 10:04:22
中東事情は混沌としていて、マスメデアの情報だけではワカリマセンね。
商社の人のほうが詳しいかも。
まず、タリバン、アルカイダ、ISの違いがワカリマセン。資金の提供源がワカリマセン。
タリバンのこれからの行政能力がどうなるか、空港のオペレーションが制御不能とか、インフラの整備は・・・ワカリマセン。
中村医師の遺した医療活動は再開しているようですが・・・

コメントありがとうございました。
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中東情勢 (縄文人)
2021-09-04 06:07:18
変化が激しく、して宗教が絡むこの地方を知るのは、なかなか難しい・・・・。
アメリカが20年の派兵、歴史を閉じたことは確か!!
果たしてアフガンの~テロは大丈夫なのか!?

バイデン氏が、国外退避を加速する中、「米国が脅しにひるむことはない」と断言、「我々が時期と場所を選んで」テロリストに報復すると約束した。
内容を理解することができなく、頭から離れない・・・・???。

中村哲医師の遺した「命の水」の今は、いったいどうなるのか?まったく我々には雲をつかむようでわからない。
今回のアメリカ軍撤収の新聞記事で、中村哲医師の記事は一片も見出すことはできなかった。歴史として残るのみか・・・?
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中村哲医師 (手賀沼日記)
2021-09-03 16:53:47
生きておれば、ノーベル平和賞にふさわしい人です。
残念でした。
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