久しぶりのデザート作りである。男の料理は、飽くまでも、趣味で、且つ、おもいつくまま、気の向くままに、やりたくなったら、やれば良い。これが、基本的なコンセプトである。夏から秋に掛けて、出回る果物の種類が、とにかく、豊富であるし、実に、これが、又、おいしいのである。白桃、葡萄、林檎、梨、洋なし、プルーン、いちじく、びわ、等、生で、食するだけでなく、たまには、コンポートでも、作ってみようかと思い、洋なしとサン津軽林檎を使用して、今では、洋酒棚の片隅で、肥やしと化したような嘗てのバブル時代の名残であるコニャック・ブランディーと、残り少なくなったサンデマンのポート・ワインを活用して、コトコト、弱火で、じっくり、砂糖水と一緒に、煮込み、一昼夜、冷蔵庫で、芯まで、浸しておき、アイス・クリームと、ミルク寒天(トロピカル・フルーツ入り)を添えて、食してみる。煮汁は、別に、伊那の寒天に溶かして、別に、副産物として、活用してみた。何となく、フランス料理のデザートを食べたような、そんな贅沢な錯覚(?)に陥ったのは、どうしたものであろうか?