瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

誰もが「あの世」につながっている?臨死なき「臨死体験」の重要なメッセージ

2024年12月31日 | 臨死体験

自分のYouTubeチャンネルで久しぶりに臨死体験に関する動画を投稿した。次のタイトルから動画に飛ぶことができる。


『誰もが「あの世」につながっている?臨死なき「臨死体験」の重要なメッセージ』


臨死なき「臨死体験」の意味については動画の中で説明している。臨死なき「臨死体験」の一例として、動画の中では『神との対話』の著者、ニール・ドナルド・ウォルシュの場合を挙げた。彼の『神との対話』はベストセラーとなり、37国で翻訳され、以後シリーズ化された。しかし1995年にこの本が出版される以前、彼はいくつかの職業を経験し、ホームレスにまでなるなど、その人生はけっして楽なものではなかった。無名の時代の彼は、ある日、妻との口論の後、自分の人生し、その時、衝撃的ないわゆる「臨死体験」をしている。その内容は、動画で御覧いただきたい。ここで紹介しておきたいのは、いわゆる臨死なき「臨死体験」をどう解釈するかである。以下、動画の後半部分を引用する。

《以下、動画の後半部分より》
このように、肉体的な死とは直接に結びつかない状態での「臨死体験」の報告は無視できないほどに多いのです。臨死体験が何かしら死後の世界をかいま見た体験だとする立場からすると、臨死なき「臨死体験」の存在は、大変やっかいな問題です。臨床的に死んだと判定された人やそれにかぎりなく近い状態だった人が臨死体験をしてこそ、臨死体験が死後の世界をかいま見た体験だと主張できるというわけです。

それなのに、まったく死の危険性がなかった人までが「臨死体験」をするとなると、死んでもいず、まして臨死状態でもないのになぜ死後の世界をかいま見ることができるのかということになり、「臨死体験」=「生きている脳が作り出す幻覚」だとする主張に好材料を与えることになります。確かに生の世界と死後の世界を時間的な連続の中でとらえ、肉体の死の後に初めて死後の世界が始まると考えるなら、死に瀕していない状態での「臨死体験」は何とも不可解で、ナンセンスですらあるでしょう。

しかしこの問題は、発想を少し転換するだけで、まったく別の視点から考えることもできます。「臨死体験」という現象を世界に知らしめたムーディーは、あるインタヴューに答えて次のようにいいます。
 
「死後の世界を意味する英語の表現にはいろいろあります。“the life after death” “the life hereafter” “the other side” “the beyond”どの表現を取っても、時間的、あるいは空間的にこの世とは隔絶した向こうの世界であることを意味しています。私はどうもそこのところが、根本的にちがっているのではないかと思うのです。この世とあの世とは時間的にも空間的にもわかれているのではなく、実はつながっているのではないか。いやもっといえば、同じ世界なのではないか。同じ世界なのに、見え方がちがっているのではないかと思うのです。……我々はこの世における認識が全てだという気がしていますが、そうではない。我々はこの世では、実はほとんど何も見ていないに等しい。死によって、人間の認識能力はとてつもなく拡大し、これまで見えなかったいろんなものが見えてくる。」

もう少し別の言い方をすれば、私たちはこの肉体をもって空間と時間に制約された物質的次元に生きていますが、しかし誰もがこの肉体的、物質的な制約を超えた別の次元に開かれているのかも知れません。あるいはふだんは気付かないだけで常につながっているのかも知れません。だからこそ私たちは時に、予感や虫の知らせという形でその次元から何らかのメッセージを受け取ったり、あるいは遠くにいて死に瀕している身内から夢を通してメッセージを受け取ったりという現象がおこったりするのかもしれません。そして肉体的に死に直面していなくとも「臨死体験」をする人々は、何らかの理由で肉体的、物質的な制約から一時的に自由になり、この世とつねに一体となっていて、しかも次元が違う世界に触れる体験をもった人々なのかも知れません。(引用は以上)

この動画、あまり再生数は多くないのだが、実はこの動画を投稿したことが、最近の私にとってかなり重要な意味をもっていると感じている。つい一週間前からの私の病気や、その後の読書による気付きと、深く関係しているような気がしているのだ。私は今、アーノルド・ミンデルの『身体症状に〈宇宙の声〉を聴く』に夢中になっているのだが、病気をしたことやこの臨死体験の動画を投稿した一連のことが、なにか偶然のこととは思えないのだ。それについては、稿を改めて詳しく書きたいと思う。

『誰もが「あの世」につながっている?臨死なき「臨死体験」の重要なメッセージ』

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「臨死体験」に関して果たすべき使命

2022年12月05日 | 臨死体験

2,022年11月24日、代々木公園にて撮影。

今、『臨死体験研究読本』の旧版の原稿の文言を変えたり、文章を少し付け足したりの作業をしていた。臨死体験者の様々な意識変容について論じる章だ。その中に次のような事例があった。

「突然、自分がどこかを移動しているのに気がつきました。計り知れないほど大きな愛を放っている存在といっしょでした。その人といると安心で、とても幸福でした。私はこれまでの短い人生について考え、……『あれで終わってよかった』と言いました。でもその人は同意せず、『まだやることがたくさん残っている』と、辛抱強い声で言うのです。
 するとたちまち、使命を果たし終えていないような気持ちでいっぱいになりました。『そうだわ、帰ったほうがいいかもしれない』。そしてそのとおり、私は肉体に戻り、たちまち苦痛が襲ってきました。ひどく苦しくて、肉体に閉じ込められているようでした。無性に腹がたちました。
……でも、すぐに怒りは鎮まりました。あれ以来、使命を果たし終えていない、という気がして仕方がないんです。世界のために何かやらなければいけないような気がします。私は看護婦になりましたが、いまだに、自分にはほかにやるべきことがあるはずだ、という気持ちが消えません」(メルビン・モース『臨死からの帰還』)

これを読んでいて、私自身は臨死体験をしたわけではないが、まさに「果たすべき使命を果たし終えていない」という気持ちになった。私が果たすべき使命とは、まさにこの臨死体験についての本の改訂版を無事に出版することだ。これは旧版を出版したときにはほとんどなかった気持ちだ。今は、この改訂版を出すことが、何かしらによって自分に与えられた使命のひとつだと思っている。ただし、改訂版を出し終えたからと言って私の使命が終わるわけではない。臨死体験の探求に関連してまだまだ果たすべき使命が続いていくものと思っている。

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あるがままの受容

2022年12月05日 | 臨死体験

2022年11月24日、代々木公園にて撮影。

昨日書いたように、臨死体験者の体験後の意識変容をまとめると、およそ次のようなものだ。(一)「死への恐怖の減少」、(二)「死後の世界への確信」、(三)「人生に対する態度の変化」、(四)「あるがままの受容」、(五)「生きる目的の自覚」、(六)「愛、思いやり、寛容さの増大」、(七)「物質的欲望から霊的・精神的関心へ」、(八)「宇宙の全一性という感覚および宇宙との一体感」。

私はこのうち、とくに(四)「あるがままの受容」を重要なものと考えている。一般に私たちが心理的に成長するというとき、この受容性の増大が根底にあると考えるからだ。そして受容性の増大は、まずは自己受容から始まる。自己受容とは、自分の中の様々な感情に気づき、そして受け入れるということである。通常私たちは、自分をあまり受容できていないのだが、それに気づいていない。いわゆる無意識の世界とは、自分で受容できずに意識から排除してしまった自分やその感情だともいえる。

私たちは、何層にも重なった様々な感情を抑圧して生きている。自分のなかの本当の感情に直面するのは辛いから、それを避けたり無視したりしているのだ。そして抑圧した感情を周囲の人々に投影させて、誰かを激しく嫌ったりする。

そして、自分自身の受容ができていなければ、他者や周囲の世界の受容もできない。自分の嫌な部分、見たくない部分をどれだけ受容できるかに、精神の成長がかかっている。可能な限り自己が受容され尽くされたとき、それが「魂の目覚め」のときだともいえる。

人は、自分を受容できる程度にしか他者を受容することもできない。受容とは自分のあるがままを愛することだともいえる。だから人は、自分を愛する程度にしか他者を愛することもできない。成長とは、自分の一切をどれだけ受け入れ、愛しうるかにかかっている。

臨死体験者には、確実に上に述べたような意味での「あるがままの受容」が起こっている。つまり、本物の精神の成長がある。とすれば、そのような本物の成長を引き起こした体験も「本物」と言わざるを得ない。それを単純に、死にゆく脳が見た「幻覚」として片づけるわけにはいかない。
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臨死体験者の意識変容

2022年12月04日 | 臨死体験

近所の小さな公園にて撮影 木の名はアメリカフウ

ちょうど20年前に出版した『臨死体験研究読本』の改訂版を出すことになったのは、京都在住の若い出版人がこの本を読んでくれ、再出版する価値があると判断し、決断してくれたからだ。つまり彼自身の英断によるものだが、同時に何かしら大きな意志のはからいもあるのかも知れないと思っている。とすれば、できるだけその意志にそうように力を尽くしたい。

改訂版の書名は、いまのところ『光・悟り・臨死』とする予定だ。副題は、出版社の意向をくんで「生きる意味への問い」としたいと思っている。この書名と副題は、本の主題を旧版よりはるかに的確に表わしている。

臨死体験者のほとんどが、多くの意識変容をするのは明らかだ。この本では、その意識変容を(一)「死への恐怖の減少」、(二)「死後の世界への確信」、(三)「人生に対する態度の変化」、(四)「あるがままの受容」、(五)「生きる目的の自覚」、(六)「愛、思いやり、寛容さの増大」、(七)「物質的欲望から霊的・精神的関心へ」、(八)「宇宙の全一性という感覚および宇宙との一体感」という八つの項目に分けで論じている。前半の四つの章はこれらの意識変容を、多くの事例と統計的な研究を交えて紹介する。

これらの項目からも明らかなように、臨死体験者は、体験後にきわだった精神的成長をする。とくに(八)「宇宙の全一性という感覚および宇宙との一体感」は、仏教などでいう「悟り」にも通ずる、一種の覚醒体験である。本書の後半では、体験者の悟りともいってよい意識変容と、宗教的な覚醒体験とを徹底的に比較することが中心テーマとなる。新しい書名が『光・悟り・臨死』となっている所以だ。

世界も日本も、今さまざまな問題を抱えて混迷している。この混迷から抜け出す道は、遠い道かも知れないが、一人ひとりが少しでも精神的に成長していくことにしかないと思っている。臨死体験者からのメッセージに接する人が少しでも多くなれば、そのメッセージに影響を受ける人も多くなるだろう。世界の指導者のなかにも影響を受けるひとが出るかも知れない。そのような可能性を考えると、はるかに遠いと見えた道も、意外と近いのかも知れない。
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臨死体験の本が社会に与える影響は?

2022年11月28日 | 臨死体験


20年前に出版した『臨死体験研究読本』の改訂版を出すため、今、原稿の一部書き直しを進めていることは、昨日書いた。書きながら思うことはたくさんある。その一つは、今再びこの本を世に問うことの社会的な意味だ。

この本で私がいちばん主張したかったのは、体験者のその後の精神的成長だ。ときに覚醒、悟り、自己超越といってよいほどの成長を遂げる人々がいる。とすれば、この体験を死にゆく混乱した脳が見る幻覚とはいえない。たんなる幻覚に人をこれだで成長させる力はない。それゆえこの本は、いわゆる悟り体験と臨死体験による精神的成長とを詳細に比較検討している。

近年、蘇生医学の発達などにより臨死体験する人の数はますます増えている。しかし全体からみればその数はごく限られている。しかし、臨死体験者の話を知るこで、大きな影響を受ける人々はいる。かくいう私もその一人だ。臨死体験者の話に関心をもち、それに影響を受ける人々の人数は、今はそれほど多くないかも知れないが、そういう人々の人数が増えていく可能性は制限がない。

私もそうだが、何よりも死への恐怖や不安が減少する。誰もが心の深いところで抱いている死への恐怖が減少すると、それだけ精神的に安定する。深い部分での精神的な安定は、人間関係をよりよくするだけではなく、社会に対する負の行動をも減少させる。

臨死体験への関心が、ある社会で広まり、そして深まるほど、それは社会全体になにかしらよい影響を与えるであろう。さらに、社会的に影響力の強い人々にも関心が広がっていくだろう。政治家のなかにも関心をもつ人が増えるかもしれない。政治的なリーダーの多くが関心をもつようになれば、それは社会の安定にも寄与し、さらに国際的なリーダーが、臨死体験者の話によってなにがしか影響をうけるようになれば、それは混迷する現代の世界の情勢についてもよい影響を与えるかもしれない。

もちろん私の本にできることは微々たるものだろうが、たとえ何人かでも臨死体験に興味をもつ方が増えることを願いながら、原稿を書いている。

引き続きお願いです。もしみなさんのなかに、ご自身が体験者だったり、周囲に体験者がいた場合は、お話を聞かせていただけるとありがたい。改訂版を出すうえでも参考になると思っています。コメント欄にまずはご一報をください。

★写真は、塩原温泉の紅の橋 11月3日撮影
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