7月11日昨日は料理教室の日でした。献立は韓方参鶏湯。
「薬で治る病気は食べ物で治る」がモットーの 栄養学者で料理研究家の具先生
日本人が土用、丑の日に鰻を食すのと同じように、韓国人はこの時期、気運(元
気)を出すために参鶏湯を食べます。
具先生は水をいれて煮るところを、煮出した韓方薬の汁(言ってみれば韓方茶)
でもありますが、それで煮込みます。
材料(4人分)
鶏 丸4羽
もち米 200g
なつめ 8個
高麗人参 4本
ニンニク 2玉
韓方汁(鹿の角50g、当帰・黄(ファン)ギ・ハリギリ・オガピ各100g、甘草10g)
(↑ の餅米‐洗って1時間以上水につけざるに上げるーは鶏の中に入ります)
開始1時間前、既に水につけてあります。最初は強火、沸騰後は弱火でじっくり
それぞれの効果を聞いてみました。当帰は赤血球を作り、ファンギは気を出す
ハリギリは血を綺麗にし、味を良くする。オガピは元気が出るもので、2002年
ワールドカップサッカー時、選手に飲ませて気力を出させ、信じられない結果
(4強でしたっけ準優勝でしたっけ?)を出して人気が出た韓方だそうです。
甘草は文字通り甘みを出すもの、昔砂糖の代わりにこれを何にでも入れて使った
そうです。 そこで何事にも口出しする人を‘甘草みたいな人’と言うんだとか。
この汁は出来上がった時に味見させてくださいました。まろやかな微かな甘みで
お茶として日々いただけるものでした。
韓方薬というと苦そうなイメージがありますが、自分の体に必要なものを組み合わ
せそこへ甘草を好みでプラスすれば、飲みやすいものかもしれませんね。
〈作り方〉
鶏は4~600gのものを用意し、羽や脂肪を取り除く、とりわけ焼き鳥などでぼんじ
りとか言われる尾の付け根の脂肪は、韓方上絶対いけないそうです。中の血筋も
取り除く。
人参はたわしで土を落としきれいに洗う。栗・棗・ニンニクは水洗い。
鶏の中に人参・栗・棗・ニンニク2個・もち米を詰め込む。
足を組ませて中身がでないよう固定する。。
これがちょっと難関でした。鶏の腿の付け根あたりに穴をあけ、足をそこに入れる
んですが穴をあけても皮と身がすぐ離れて合わなくなってしまいがちです
やっと終了。
全部組み終えたところを撮ったつもりが、半分だけになってます。
お鍋に一つずつ安定させながら入れ、韓方汁を注いで落としぶたをして煮込みます。
最初は強火、沸騰したら中火にし、あくを取りながら1時間以上煮込む。
煮上がったら、陶器の器によそう。
他に、鶏を煮ている間に焼いたもち菓子は食後のデザート
ヨモギ入り餅米粉を練り、餡は小豆餡・白餡半々にクルミ・栗・柚子他たくさんの
実が入っています。
先生を囲んでいただきますの円卓。(ですから見栄え良く並ばなくて・・・)
この料理教室、料理以外にも韓国語教室になったり、いろんな人がやってきて
そんな人たちへの食事の提供もするらしいです。この日も来た人が、そこで待ち合
わせた人とどこかへ出かけまた戻ってきた時、先生が「食べていく?」と聞いた時
「ええッいいんですか?さっき食べたいなと思ったんですが、悪いと思って言いだせ
なかったんです。」なんて言ってました。この日、他にはパキスタン人の母子3人が
小学生のお姉ちゃんの韓国語習得のために来ていました。料理教室のスタッフが
韓国語の先生に早変わりです。教室に参加していた、唯一の韓国人の教師だと
いう人も手伝って教えていましたね。ここは来る人は誰も拒まず、受け入れ一緒
に何かをするところのようです。
8時過ぎてそろそろ帰りたいと思い始めたころまた新しい人が来ました。
2L入りの飲み物を手土産に。多分新しく発売された、ちょっと試してみたくなるもの
だったのでしょう。
それをいただきながら、またしばし歓談が続きます。その人は建築学科の卒業が
迫っていて近々京都に卒論テーマと関連した資料集めで旅行予定だそうです。
京都と聞いて絶対お勧めの物を思い出しました。広隆寺の弥勒菩薩像です。
韓国の国立博物館にある2体の弥勒菩薩像と兄弟だと、いわれる像があるので
時間があれば是非見ていらしてと勧めました。さらに個人的な考えですが、
法隆寺百済観音も朝鮮の古代のイメージを持つ像だと思うので、時間が取れれば
行ってみてほしいとも。
古代いろんな形で交流があった半島、本来呼び合う魂を持てる間柄のはずと
信じているのですが、自分の目で見ずして抱かされるイメージで、どれだけ阻害
されているか!と憤慨しつつソウルに居ると、若者たちがそういうことに捉われず
自由に選択して、現在ここに居るらしい姿が嬉しいです。
若者は未来があっていいです^^たくさん見て接して、元気をいただいて帰りましょう^^