「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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まずは、新聞協会の返答から載せます。

2008-11-14 03:45:42 | 署名などの報告(会の活動報告)
きのう新聞協会への当会からの再度の申し入れを
送りました。
まず当会より申し入れた後、期限を長井さんの一周忌までとしたのですが
結局それを一ヶ月近く過ぎて、
こちらの申し入れから二ヶ月近く経過してからの返事でした。
このブログではまず、二ヶ月近く返答にかかった新聞協会の
返答文を掲載します。
この返答文に対する当会よりの再度の申し入れは
きのう送付しましたので、
こちらは、三週間弱の間に出したことになります。
再度の申し入れ文はこのブログに、あす土曜日付けで掲載します。

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2008年10月24日
「ミャンマー軍による長井さん殺害に抗議する会」御中

日本新聞協会  
編集委員会
代表幹事 斎藤 勉

貴会から9月8日付文書で、今年度の新聞協会賞授賞作品に関連して、ミャンマーでの長井健司さん銃撃事件について当協会の見解を尋ねられている件について、以下のとおり考えを述べます。

1.「ジャーナリスト長井さんをどう評価されるのか伺いたいと思う」について

新聞協会賞は、「顕著な功績のあった協会加盟社所属の新聞人若干名に対し、毎年新聞週間に際して与えられる」(「新聞協会賞に関する規定」第2条)もので、加盟各社から応募のあった作品が選考対象となります。したがって、長井さん個人をどう評価するかについてはまったく議論しておりません。また、新聞協会賞は別としても、新聞協会として個々のジャーナリストを評価し、それを表明するということは当団体の活動範囲外だと考えます。

2.「新聞協会は会員共通の利益の擁護を目的としている団体であるのならば、こうした取材中の日本人ジャーナリスト、長井さんが、殺害された事件そのものに対しても、対外的に団体としての見解をお示し頂きたいと思う」について

長井さんが殺害されたことについて、加盟各社は強い憤りを感じていることと思います。それゆえに各社がその事実を重要ニュースとして報じたのだと考えます。報道各社の使命は事実をありのままに伝えることですが、そのなかで各社の思い、姿勢が込められているのだと思います。
不幸にしてマスコミ関係者が被害者となる事件は少なからずあります。新聞協会として何らかの対応をする場合は、加盟各社の意思で検討し、一致することが必要となります。現時点では、加盟各社がそれぞれの立場で報道、諸活動を行っており、特に団体として意志表明する状況になっておりません。
しかしながら、「ミャンマー政府の残虐性を暴いた」作品を今年度の新聞協会賞授賞作品の一つとしたことは、長いさんの事件を決して肯定しているわけではないとご理解いただけるかと思います。

3.「日本のメディア団体が、ビデオカメラとテープの返却について、ミャンマー政府に求めるべき」について

長井さんのビデオカメラやテープの返却も当然のことで、加盟各社や加盟社各社各人の意思で取り組まれていることと思います。新聞協会が、ミャンマー政府に返却を求めるかどうかは、前述の団体の性格上、現時点では意志表明する状況にはなっておりません。

以上