「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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新聞協会への再度の申し入れ

2008-11-15 02:15:29 | 署名などの報告(会の活動報告)



こちらからの新聞協会への
再度申し入れしました。
その内容です。

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 当会の疑問について貴協会からの回答を受け取りましたが、
納得できない点があり、
改めて指摘させていただきます。
協会内で議論していただければ幸いです。

長井さんが殺害された事件について見解を求めたところ、「
不幸にしてマスコミ
関係者が被害者となる事件は少なからずあります。新聞協会
として何らかの対応
をする場合は、加盟各社の意思で検討し、一致することが必
要となります。現時
点では、加盟各社がそれぞれの立場で報道、諸活動を行って
おり、特に団体とし
て意志表明する状況になっておりません」との回答でした。
貴協会が定めた新聞倫理綱領には「国民の『知る権利』は民
主主義社会をささえ
る普遍の原理である。この権利は、言論・表現の自由のもと
、高い倫理意識を備
え、あらゆる権力から独立したメディアが存在して初めて保
障される。新聞はそ
れにもっともふさわしい担い手であり続けたい」「新聞は公
正な言論のために独
立を確保する。あらゆる勢力からの干渉を排するとともに、
利用されないよう自
戒しなければならない。他方、新聞は、自らと異なる意見で
あっても、正確・公
正で責任ある言論には、すすんで紙面を提供する」と謳われ
ています。
今回の事件は、明らかに「知る権利」が特定の「権力」によ
って侵害されたものと我々は考えます。
倫理綱領を遵守するなら、
協会としても当然、
ミャンマー政府に対し、少なくとも何らかの意思表明をすべき
です。
「加盟各社の意思で検討し、一致することが必要」
な ら、協会自らがが積極的に働きかけるのが
筋と考えます。
「ビデオカメラとテープの返却について、ミャンマー政府に
求めるべき」と当会 が指摘したことについては「長井さんの
ビデオカメラやテープの返却も当然のこ
とで、加盟各社や加盟社各社各人の意思で取り組まれている
ことと思います。新
聞協会が、ミャンマー政府に返却を求めるかどうかは、前述
の団体の性格上、現
時点では意志表明する状況にはなっておりません」との見解
でした。
新聞協会賞に関しての「新聞協会として個々のジャーナリス
トを評価し、それを
表明するということは当団体の活動範囲外だと考えます」も
同様ですが、
あまり にも「他人事」のような姿勢に、
正直、愕然としています。
なぜ、市民がマスコミに対する信頼感を失いつつあるのか、真
剣に考えていただきたいと切 に思います。
思想・良心の自由、
そして一人一人の命が軽視されたとき、
マスコ ミはどういう立場で、誰を批判し、
誰を守ってくれるのか。
この問いに応えられないことが
「マスコミ離れ」をもたらしているのではないでしょうか。
マスコミが信頼感を取り戻すためにも、
まずは貴協会が「他人事」 の姿勢を改め、
新聞綱領を実体化しなくてはならないのではと、僭越ながら我
々は思っています。
長井さんをある意味で
「見殺し」にするようなことがあれば、
マスコミ以外のからの不信感が増すのは、
避けられないと思います。

貴協会の今後の積極的活動を期待しております。