「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
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東京で報告会をする意味が果たしてあるのか、そう考えた一夜。

2013-11-24 08:31:28 | 福島第一原発と放射能

きのう250人の方が、参加された、東京でのウクライナ報告会。

出席者の数は、最近、首都圏での僕単独の講演会と同じ位の人数は集まっていた状態です(前回は3月の横浜講演)。

ただし今回は、ウクライナのキエフを中心とした状態を、リアルタイムで伝える感覚で、現実に撮影したビデオを一定程度見せて、解説するスタイルを取っています。ですから、前提として、いろんなことがわかっていないと、多分内容についてこられない可能性は高かったと思います。

しかし、大半の人達は、おそらくついてきていないか、映像を見せすぎたため、反応がおかしい感じです。

土曜の夜ということもあって、僕の講演会にしては男性の参加が圧倒的に多く、そのためか、普段されないような質問が多かったです。

その質問が、何かこちらの取材している本質とは大きくずれるような話が多く、何のために聞いているのか分からないようなものもありました。次のような感想も来場者から寄せられました。


脱原発系の方が多かったように思います。
「子どもを守る会」がらみで脱原発のイベントetc.へ参加した経緯からみても、
そう感じられました。
木下さんが「脱原発の人達は、健康被害の意識が薄い」と言うのを聞いてから、
意識して見ているとその通りで!そういった意味で。
今回、木下さんが伝えたかった内容を、来場者がどこまで理解したのかは、
残念ながらネガティブ感覚です。

汚染地、東京でのイベントは減らしているので、僕にはよくわかりませんが(前回は四ケ月前のバンダジェフスキー博士の講演)、脱原発系の方かはともかく、あまり見たことのない男の人が多く、その人たちが中身についてきていないという感覚を強く持ちました。

たぶん、僕がどうしてキエフと比較して、こうした話をしているのか、その根幹は多分まったく理解していない感じです。おきていることを直視して、東京と比較しやすいから、キエフの状況を説明しているのに、それを受け止めて考えていない感覚が大きい気がしました(汚染程度が同じ、さらにどちらも首都)。

僕には?????だらけです。

パリで十数人の女性たちにミーティングで話している時の感覚と比べると雲泥の差です。あたりまえのことを話している感覚が伝わらない感じが多くありました。

ただ、一つ言えるのは、もしかすると、映像がずっと流れたので、その映像が強く意識されて、それに流されたのかもしれません。

 実際に僕がよく知るカメラマンと構成作家が2人来場していたので、彼らには、「とってきた素材の抜きレベルのものだから、地上波のテレビ放送に耐えられる内容か確認してくれ」と僕は言いました。彼らからは、「15分のニュース特集とか、30分番組なら十分出来そうですよ。映像見ていたらストーリー展開ができる感じだし。でも木下さんのモノなどを放送しないという壁の方が大きいでしょうね。」と言われました。

 それは全くそのとおりでしょう。まあ、放送したいプロデューサーがいるならお電話ください(笑)。

 でも、一般の方が、テレビ番組になるようなレベル手前の、VTR素材の抜出をむき出しで視るケースはほぼないと思います。勿論、僕が解説していながら視ていますから、一応筋立ては伝わりますが、それ以上にVTRから受ける影響が大きいのかもしれません。

そういうこともこの反応の影響かもしれませんが。

 珍しく、スタッフと反省会はおこないました。そこには、来場していた三田医師も参加されていて、「なんか、何で木下さんが、キエフに行っているのか、東京にどうして伝えに来ているのか、多分分っていない気がしたよ。僕なんかが、子どもたちを診ていて感じている危機感も、伝わらない気がする。自分たちのことだと、分っていてもよく見つめないような感じがするね。」と。

 一番、ショックだったのは、結局チェルノブイリ事後、小児などの診察をどういう風に行い、どういう診断基準を用い、どのように憂慮しているのかという点で、最良の人材かもしれないというオリハ・ホリシナ博士(『チェルノブイリの長い影』著者)の来日も考えたいと僕が発言した事にも、反応が薄く(人や内容を知らない人が多数か)、基本的な勉強(『チェルノブイリの長い影』は、このブログで何回も読んでくれるように伝えた、国会のホームページや僕たちの関係者が作ったサイトhttp://nucleardisaster.web.fc2.comで無料で日本語訳の全文が読める。頭にきちんと入れるためには、紙に印刷して読むことを奨める内容。)もしていない感じでした。

 被曝後、実際の診察がどうなのか、その基準がどうなのか、どういう対応策がありうるのか、こうしたことを適切に考えることが大切なステップで、そのことについて、より的確に伝えられる人材という話もしたのに、こちらが話したその根幹を理解していない空気感が伝わって来ます。

 「木下さん、もうホリシナ博士が来日しても、東京では一般講演はやらなくてよいのではありませんか。他の地域に避難した人や地方の人達の方が真剣に受け止めている感じがします。こういう東京の人達に、機会を与えても意味がないかも。」そうした感想まで出ました。本当に考え込みます。

 その後、考え込んだ僕は午前二時過ぎまで、三田医師と2人で目黒で話しつづけました。私たちが怖れている健康被害が、東京でどこまで現実化しているかという可能性について。明るい話はほとんどありません。そのことは、また書く機会があるかもしれません。

 そのまま、独りで、うつらうつらと車の中で考え続けた僕は、今、近くのマクドナルドで、朝焼けの中、この記述を書いているのですが(注文は最低限して、実際は飲食せずに作業している)、何かとても空しくなっています。後ろでは中年男性と若い女性が、Xmasディズニーランドに行こうよと話しています。

 キエフで現実感があって、きちんと考えている人たちや対処する人が多数いて、さらにシビアで過酷な実態を見たり聞いたりした、当たり前の感覚と、東京の非現実感との乖離が圧倒的なんです。

おかしいとしか思えません。

僕が狂っていたら、本当によいと思います。しかし、キエフでリアルを視つづけた僕には、己が真に狂っている現実は、残念ながらおそらくないと思います。

意図的に直視しない人々が遥かに大きな問題だと痛感しています。

そういう人達の意識というのが信じられないとしか書けないです。

 今後、ウクライナ報告会は、台北・熊本・福岡・神戸・大津と続きますし、年明けには、中部エリアでも予定しています。必要な方や地域がありましたら、出向きます。海外でも、国内でも、この僕の報告をどういうふうに受け止めるのか、僕には強い関心があります。場所によって、人によって、その反応の落差がどうなのか、自分で確認してみたいと実は強く思います。

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【12/6(金) 木下黄太 講演&ウクライナ報告会 IN 台北】 

☆12月6日(金) 午後1時半開場、2時開演 

会場が地下から11階に更に変更。開催施設も当初からは変わっています。再度確認を。

☆会場 富邦福安紀念館大樓 11F大會議室  (台北市大安區仁愛路四段258號) 

☆日本人向けの参加申込&問い合わせ⇒wildrose.tpe@gmail.com

(お名前、連絡先、人数などを必ず明記して下さい。宜しくお願いします。) 

☆参加費:無料(主催団体の意向) 

☆主催:主婦聯盟環境保護基金會       協賛媽媽監督核電廠聯盟

問合せ:(02)2368-6211  主婦聯盟基金會秘書處

☆後援:「放射能防御プロジェクトアジア」、「バンダジェフスキー講演プロジェクト」

 

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国内で東京の次は熊本報告会。

【12/8(日)午前  木下黄太ウクライナ報告会in熊本】

 場所:熊本市総合体育館・青年会館 

 熊本市中央区出水2-7-1 青年会館は体育館内に有ります。 

  受付開始:9時~ 講演開始:9時半~

  申込⇒http://kokucheese.com/event/index/127077/

  参加費:1,000円 

 ※駐車場、当日、運動大会有るため有りません 

※市内から無料直通バスが出ます ※託児を予定しています。詳細はお待ちください 

 問合せ⇒070-5273-1409(しおのや) 

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  福岡は熊本の同日夜開催。

  【12/8(日)夜 木下黄太ウクライナ報告会in福岡】

 ◆開場:18:15/開演:18:45(終演:20:45予定) 

 ◆会場:福岡市西部地域交流センター「さいとぴあ」1階多目的ホール 

  (福岡市西区大字女原607-1/ JR筑肥線「九大学研都市駅」徒歩1分) 

 ◆参加費:1,000円  

 ◆参加予約方法:「こくちーず」より申込み (*入場方法は当日先着順)  

   申込⇒http://kokucheese.com/event/index/125331/ 

◆託児あり:要予約、定員になり次第締め切り 

 託児のメール予約アドレス⇒rdp-child@goo.jp 

  託児料金/お子様1名につき800円前後予定 

 ご希望の方は、件名「12/8託児予約」、保護者氏名、当日連絡が取れる携帯番号、お子様の名前(ひらがな)、年齢、性別、アレルギー有無、をメールでお知らせ下さい。このアドレスから数日内に返信しますので、受信できるよう設定の確認をお願いします。必要事項に漏れがあると予約完了となりませんのでご注意下さい。   

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近畿も同日2会場開催。 神戸会場限界150席まで増設、でも残席がもう少ないです。お急ぎ下さい。

大津は100席限界でまだ空いています。大津でのみ琵琶湖付近廃棄事案も話をします。

  【12/15(日)午前 木下黄太 ウクライナ報告会 in 神戸】 

 ◆日時 12月15日(日)開場 9:20 開演 9:45(~11:45予定) 

 ◆会場 葺合文化センター 

◆要予約http://kokucheese.com/event/index/126541/

◆参加費 1000円 

 ※当日現金でお支払い下さい。座席のいらない幼児は無料です。 

 ※座席指定はありません。 

◆託児はありません。 

◇会場までのアクセス  http://www.kobe-bunka.jp/facilities/fukiai 

■ 阪急 「春日野道駅」下車、徒歩約7分 

■ 神戸市営地下鉄 「新神戸駅」下車、徒歩約8分 

■ 市バス90・92系統 「雲中小前」下車、徒歩約3分 
■ タクシー(三宮) タクシー(三宮)から約6分 

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 【12/15(日)夜 木下黄太 ウクライナ報告会 in 大津】 

◆日時 12月15日(日)開場 19:00 開演 19:15(~21:15予定)

 開始時刻が若干ずれ込むかもしれません。

◆会場 旧大津公会堂 ホール (滋賀県大津市)

◆要予約⇒ http://kokucheese.com/event/index/126546/

◆参加費 1000円 

※当日現金でお支払い下さい。座席のいらない幼児は無料です。 

※座席指定はありません。 

◆託児はありません。 
◇会場までのアクセス ⇒http://www.kyu-otsukoukaidou.jp/access.html 
・京阪電鉄「浜大津駅」より徒歩1分 
・JR琵琶湖線(JR東海道線)「大津駅」より徒歩約15分 
・名神高速「大津IC」より車で約5分