「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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【土壌調査】高知県内、山間部など13ヶ所、セシウム134は全てNDの結果をきちんと認識して下さい。

2014-05-28 00:00:00 | 福島第一原発と放射能

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2011年に「福島第1原発事故で放出されたセシウム137の汚染状況を見積もった日本地図が発表されています。」と言って、ヘリコプターによる調査などに基づいた地図をいまだに流布している人々が居ます。

この地図で、西日本で、有意に汚染が分かるという話を三年後でも流布する人々が居ます。

これはhttp://mausam.hyarc.nagoya-u.ac.jp/~yasunari/pressrelease.pdf

上記に基づくものです。

この文書の中に言及されていますが、

「モデル自体の不確定要素や観測値の測定における誤差などもあるため、この結果䛿日本全国各地の汚染状況を直ちに保障するものではない。実際解析期間において、宮城県(観測なし)、福島・山形(欠測日あり)なども絶対値の見積もり誤差に影響を与えていると考えられる。また、解析期間より前䛾沈着量を考慮できていないため、地域によって原発事故後の実際の総沈着量が本研究の見積もりより多いと考えられる」

「本研究成果は、現在まだセシウム 137 の土壌観測が行われてない地域における今後の詳細観測計画䛾検討や、既に詳細観測が得られている地域のデータ(航空機観測や土壌観測など)と比較するため基礎資料として䛾み使用可能であり、それ以上の議論をすることを目的としていない。そのため、本研究結果に関して、本研究結果のみを信じて風評被害を生むような間違った使い方を決してされないように強くここに喚起する次第である」

そもそも、こういう断り書きを入れています。特に西日本などはヘリコプターによるシュミレーション調査に基づくものでしかありません。研究者自体が実際に汚染がどの程度かは、実はいえないシュミレーションです。

西日本、例えば四国で、福島第一原発由来で、汚染がわかるほどに本当に存在しているのか?

ぼくらは2011年にも西日本で調査をして、一ヶ所で数値がセシウム137のみ10Bq/kg程度出ているのが高知県でした(他に広島県内でセシウム137のみ一ヶ所検出があっただけ)。しかし、セシウム134は不検出です。

おそらく福島第一原発事故由来ではない汚染が軽微にあることが分かっただけです。

四国にどこまでセシウムがあるのか。確認作業を進めるため、特に可能性が高いと見られる高知で、2012年の三月までに7ヶ所の土壌調査を行い、四月にも1ヶ所調査しました。

ここまでは以前にも明らかにしています。

更に2014年に山間部でも4ヶ所調査しました。

そのデータをご覧下さい。2011年、2012年、2014年と全部で13ヶ所のデータであっても、汚染がどこまであるのか。それが福島由来の土壌沈着と言えるとは思えない状態です。

【個別土壌調査】は、2012年は疎開母子のグループ「虹色くじら」で、2014年は「グリーン市民ネットワーク高知」がおこなったものです。

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「放射能防御プロジェクト」の全国調査 検出限界1Bq/kg

2011年8月1日    高知県高岡郡中土佐町矢井賀乙  農地(田)  セシウム134 ND  セシウム137 10.0Bq/kg

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★★土壌調査 2012年3月31日までの7件と4月の1件の結果報告

高知市近辺7カ所で土壌を採取し、定量下限値:Cs134:4.8Bq/kg 、Cs137:3.2Bq/kgで検査したもの。5番は他所のところで測定した結果は、以下のとおりです。

1 高知市春野町弘岡中/土佐湾に近い農地(休耕田)
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs137):10.44 Bq/kg ± 1.23

2 高知市春野町内の谷/農地(畑)
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs137):4.34Bq/kg 

3 高知市塩屋崎町/小学校花壇周辺
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs137):不検出

4 高知市神田/庭 
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs137):不検出

5 高知市鴨部/鏡川河川敷 
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出(定量下限値:3.7Bq/kg)
放射性セシウム(Cs-137):2.81Bq/kg(定量下限値:2.5Bq/kg)

6 高知市土佐山桑尾/家庭菜園用に開いた土地 奥の方の掘り返されていないところ
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs-137):14.33Bq/kg ± 1.39

7 南国市東崎/庭の花壇や通路
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs-137):不検出

8 幡多郡黒潮町浮鞭/
道の駅から北へ2キロほど山をあがった金比羅さん付近
放射性ヨウ素(I-131)   不検出
放射性セシウム(Cs-134)  不検出
放射性セシウム(Cs-137)1.9Bq/kg

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★★土壌調査 2014年4月9日と5月1日の4件
高知県山間部4カ所で土壌を採取し、定量下限値:I-131:2.0Bq/kg、Cs134:0.93Bq/kg 、Cs137:1.0Bq/kgで測定した結果は、以下のとおりです。

1 長岡郡大豊町庵谷/梶が森山腹南斜面
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs-137):7.3Bq/kg ± 0.45Bq/kg

2 長岡郡大豊町庵谷/梶が森山道脇の土砂だまり
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs-137):1.7Bq/kg ± 0.28Bq/kg

3 長岡郡本山町瓜生野/畑に続く山道脇の土砂だまり
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs-137):7.0Bq/kg ± 0.52Bq/kg

4 吾川郡いの町本川/脇ノ山字休場 開けた山道南斜面
放射性ヨウ素(I-131):不検出
放射性セシウム(Cs-134):不検出
放射性セシウム(Cs-137):5.7Bq/kg ± 0.54Bq/kg

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この13ヶ所のデータは、セシウム137が平均で5.0bq/kg、セシウム134は全てNDになります。

最大値も高知市土佐山の14.33Bq/kg。ND箇所も多いです。

福島第一原発由来のセシウム137:134の放出はおおむね1:1と言われています。

134の半減期が2年であることを考えても、福島第一原発由来のプルームが土壌沈着で明確に分かる量があれば、134が最低でも数ベクレルは検出されるはずですが、それもありませんし、下限値以下でも、それらしきピークもないと聞いています。

つまりここから導き出せる話は、このセシウム137は、おそらくチェルノブイリ由来を中心とした以前からある放射性物質の汚染で、今回の福島第一原発由来のセシウム汚染は土壌汚染として計測できるほどには、ほぼないということです。

四国の中で最も汚染が見つけやすい高知でも。

徳島では以前からの汚染土壌さえ、まだきちんとみつかっていません。

しいたけなども測定していますが、汚染しているものにあたらないという話も高知からは聞いています。

中国地方でも同様の状態でしょうし、花崗岩による自然線量を間違ってカウントしていることもあると思います。

頼むから皆さん、ちゃんと勉強してください。

2011年から何回も何回もこういう話をしても、いまだにわけの分からない情報に飛びつく人がいます。

オリジナルの典拠にあたるとか、やっているところがどういうところで何をしていることなのか、きちんと確かめて下さい。こんな話ばかり繰り返すのは、本当におかしいです。

レベルの差を思います。

あなたはどちらでしょうか。

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 満員で随時キャンセル待ちです。【5/31(土) 木下黄太と話す被曝問題 in 世田谷

 http://kokucheese.com/event/index/173706/

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中日新聞や東京新聞の地元面で講演会のお知らせ記事が出ているそうです。

鼻血問題も語るとの記事になっています。

 

次の日曜日に開催!

【6/1(日) 木下黄太講演会 in 三島 チェルノブイリの今を通して見る食の安全 

  静岡県・三島市や沼津市エリアでの開催です、是非ご参集下さい。  

  13時15分開場、14時~16時30分終了予定。   

場所 コミュニティながいずみ ホール  

 (静岡県駿東郡長泉町下土狩1283-11)  

  沼津駅から二駅のJR御殿場線下土狩駅隣接。新幹線三島駅よりは1.5キロで、徒歩19分。駐車場有。

  終了後、情報交換会があります。

申込&詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/171965/  

 

 また、下記のメールアドレスでも申込を受け付けています。 

   kouenshizuoka@gmail.com  

  氏名、連絡先電話番号、郵便番号、必要枚数 をお知らせください。

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6/21(土)夜 【三田医師&木下黄太トーク「被曝影響と放射能防御」IN京都】 

 三田医師報告、トークセッションと質疑 

 開場:18:00 開演 18:30~20:30 

 場所:ひとまち交流館 定員:270席(固定席&椅子席) 

  申込&詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/177741/

 

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6/22(日)午前 【三田医師&木下黄太トーク「被曝影響と放射能防御」IN京都】 
 三田医師報告、トークセッションと質疑 
 開場 09:10 開演 09:40~11:40 
 場所:ひとまち交流館 
 定員:230席(固定席のみ) 
 
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