ホームページビルダーで作ったwebサイトは、前の担当者が作ったものを少し改変するぐらいはできますが、大幅にスタイルを変えることは至難の業です。というのは、つまり具体に言えば、1枚の画面のみならず、そこにリンク付けされたが画像その他のファイルは、いったんリンクを解除した上で再びリンクを挿入して新たな画像やデータを入れ直さなければならない場合があるからです。そうなると、レイアウトも微妙に変えないといけなくなるので、非常に面倒な作業が多くなります。こんな複雑な作業をするぐらいならば、初めから書き直した方が早いということになるのです。
こういったわけで、webサイトの担当者が次の担当者にコンテンツやアップロードの仕方を含めて引き継ぐのは、とても難しい訳です。引き継いだとしても、実際問題は次の担当者が自分流に全部やり直しをすることになるので、引継ぎの意味がほとんど無いのです。ホームページビルダーで何でも自由に作れるということは、裏返せば、前任者のせっかく作ったコンテンツやそこに籠められた思いは全部廃棄して、全て、年度が替わるごとに、あるいは担当者が変わるごとに自社ブランドでwebサイトを発行し直すという意味です。
でも、このような発想自体は、職人技で服や靴や帽子やケーキやお菓子をつくるプロの業においては、たいへん素晴らしい生き方ですが、スマホや携帯端末を中心とするモバイルネットワークの世界では、専門の業者が組織的にHP作りの依頼を受けて制作するならば評価も高くアクセスも多くなるでしょうが、会社のPC管理者がオリジナルなスタイルのHPを制作しようと試みても、所詮はプロではないのですから、手間ばかりかかって見栄えもそれなりでしかないために、更新作業も進まず評価もいまいちでアクセスしてもらえない・・・ということになるのではないかと思われます。
したがって、目指すべきは、CMSを中心とするクラウドのシステムとしての情報発信ツール、あるいはプロの作ったホームページのサンプルのいろいろなフォームを土台にして、誰でも作れるwebサイトを志向した方が、これからのwebサイト作りのためには、妥当ではないか・・・つまり、グローバルスタンダードではないかと思うわけです。