前回の記事の途中まで再掲します。平成17年の地方上級からです。 表に1~5の数が一つずつ書かれた5枚のカードが裏返しに置かれている。A~Cの3人がこの中から1枚ずつカードを抜き取り、手に持ったカードの表を前に向けて立った。このとき、3人はいずれも他の2人のカードは見えるが、自分のカードは見えない。3人は、自分が他の2人のカードの数よりも大きい数のカードを持っていると分かったときには「勝った」、自分のカードの数より大きい数のカードを持っている者がいると分かったときには「負けた」、どちらとも判断できないときには「分からない」と言うことにした。 3人がA、B、Cの順にそれぞれ、見えているカードとそれまでに他の者の発言があるときはその発言とから、次のように述べた。このとき、各人の持っているカードについて確実にいえるのはどれか。 A 「分からない。」 B 「分からない。」 C 「負けた。」 ①Aは4を持っている。 ②Aは5を持っている。 ③Bは4を持っている。 ④Cは1を持っている。 ⑤Cは2を持っている。 Aは、どんなときに「勝った。」と発言するでしょうか?BとCが、1と2(順不同)を持っていたときですね。(自分は必ず3以上の数を持っていることになる) 次に、Aは、どんなときに「負けた。」と発言するでしょうか?BかCが5を持っていたときですね。(自分は4以下だから) Aは、「分からない。」と発言したのだから、こういうことです。 ここで、大事なことがあります。 BもCも、Aの発言を聞いていたということです。 先ほどの表は、問題を解いている我々だけが知っていることではなく、A、B、C3人とも知っているということなのです。例えば、BもCも、自分は5のカードを持っていないと気が付いているのです。 Bは、どんなときに「勝った。」と発言するでしょうか?AとCが1と2(順不同)を持っていたときですね。 どんなときに「負けた。」と発言するでしょうか?AかCが4以上のカードを持っていたときですね。(自分は4以下だと知っているから) Bは、「分からない。」と発言したのだから、こうです。次に発言するCは、この表のような状態であることに気が付いていますよ。Cはこう考えます。 「俺はどうせ3以下の小せえやつさ。もしもAかBが3以上のカードを持っていたら俺の負け😩。AとBが1と2(順不同)なら俺の勝ち🙌。さあ、勝負だ!」と、AとBのカードを見てみますと、「おっと、いけねえ!負けちまった~😵」ということで、AかB(または2人とも)は3か4を持っていました。ところが、Bが3を持っていたなら、ということになり、AとCが1と2を持っていることになり、△に違反します。 ここまでは、間違ってはいませんので、ここから先を訂正します。Aが3を持っていたらどうなるでしょうか?Bは、AとCのカードを見て、こう考えます。(例えば、Aが3で、Cが1)「ん?Cの野郎、1だな。ほんとに小せえ奴だ。俺とCは1と2の組み合わせじゃあねえから、俺は1でも2でも3でもねえ。4だ。はっはっは。俺の勝ちじゃねえか。お~い、僕、勝ちましたよ~🙌」 Aが3でCが2だったとしても同じことですね。つまり、もしもAが3だったら、Bは「勝った。」と発言するのです。よって、Aは3ではありません。なので、Bは4です。(Cは、AとBのカードの中に、3か4があったから、「負けた。」と発言したのですから)Aは1か2で、AとCは1と2の組み合わせではないので、Cは3です。正解は変わらず、肢③です。まあ、許してやるよって方は、ここをポチッとお願いします。→
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