日々、思うことをサラサラと。

日頃、イイな、とかおかしいゾ、とかキレイだなと思うことをサラサラと書き出してみたい。

高野文子さんという漫画家

2009年05月03日 | 喜怒☆楽
私はこの人をこれまでまったく知らなかった。
1957年生まれ。新潟で看護師をしながら漫画を描き1979年「絶対安全剃刀」でデビュー。「黄色い本」で手塚治賞を獲る。
19780~漫画界のニューウェーブとして評価されたらしい。なにしろ寡作で30年の間に6冊というから・・・ある意味凄い!

ブリジストン美術館の帰途、定番コースの八重洲中央地下街をぶらぶら歩いていると小さな古本屋さん(八重洲○書店?未だに店舗名が分からない)に出くわす。
ココには必ず”何か”がある

・・という風変わりなタイトルと人物の顔立ちに惹かれてパラパラページを捲ってみたら、胸騒ぎがした。
なんだろ、この感じ。これは結構な掘り出し物かも・・と買ってみた(¥300)

じっくり読んでみたらやはりただ者ではなかった。
淡々とした画風の中に深くて鋭いものが詰まっている。構図が好きだ。
短編集の中の「美しい町」のサナエさんがとてもいい。賢く控えめ、
大きな包容力、ポツンと慎ましくそこにある感じがいい。こういう人は
人が困ったときに威力を発揮するんだよなァ。


「バスで4時に」も婚約者のお宅を訪問するときの若い女性のドキドキの緊張感が
可愛らしい。

他に「東京コロボックル」も不思議ネタです。

時代を巡って、今この人を読むことはいいタイミングだったと思う。
特にこの世相、疲労感の強い若い人たちに読んでほしい作品だ。
「絶対安全剃刀」「黄色い本」「棒がいっぽん」







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