「夏の災厄」篠田節子 1998年発行 2020年6月30日7版発行
”20年も前から現代生活の脆さに警鐘を鳴らしていた戦慄のパンデミック・ミステリ”・・と巻末に紹介されている。
小説のなかでは扱うウィルスは「日本脳炎」だが、これをそのまま「新型コロナウィルス」と置き換えて読んでも
なんの違和感もない。ゾクっとするほどの作者の予見力だ。
保健所の仕事の内容、医師・看護師の現場の対応、後手に回る行政の有り方などを
保健センターの若手の男性職員の目を通して奇妙な感染症の発生から収束までを描く。
この感染症は人偽的に作られたのではないか?という疑念をもった青年医師と、行動力抜群のおばちゃん看護師と、
夜間診療受付のクセの強い(?)男性が加わり、途方もないと思わせた疑念を立証していく。
その過程がスリリングで、現在進行形でコロナ感染が拡大している中に身を置いているだけに興味が尽きない。
衆人の不安や恐れ、看護するものの危険、歯がゆい行政、変わりゆく街並みの様子など、まさしく”今”だった。
では結末はどうなっているのか?・・・と読んでる最中ずっとそこが気になっていた。。。。そうか
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もう一つ「文芸春秋」9月号より
芥川賞の二作全文掲載だったので購入したら、思わぬ拾い物があった。
目次で「コロナは”衣ばっかりのエビ天”だった」というフリーアナウンサーの赤江珠緒さんの記事のタイトルに目が吸い寄せられた(赤江さんとご主人が感染されていた)
タイトルどおり、赤江さんの思考が、言葉のチョイスが、とても爽快且つ愉快だ。
(有働由美子さんのインタビューの問いかけの上手さもあるのだが)
赤江さんがコロナ感染で入院していたときに得た情報がとても役に立つ。
たとえばコロナにはワクチンがないため他の病気の治療薬を代行薬として使うのだが、
その薬は使える病院と使えない病院があるらしい。なぜか・・コロナは指定感染症に認定されているので、
感染症指定病院で尚且つ感染症協力病院で且つ臨床研究に参加している病院でなければならない。
(4月時点ではこれをクリアできている病院は少なかったようだ)
重症だったご主人はこの代行薬が効かなければ相当危なかったという。
と、他にもいろいろ話してくれているがユーモアに包まれているので笑っては不謹慎だが、赤江さんのファンになりました。
”20年も前から現代生活の脆さに警鐘を鳴らしていた戦慄のパンデミック・ミステリ”・・と巻末に紹介されている。
小説のなかでは扱うウィルスは「日本脳炎」だが、これをそのまま「新型コロナウィルス」と置き換えて読んでも
なんの違和感もない。ゾクっとするほどの作者の予見力だ。
保健所の仕事の内容、医師・看護師の現場の対応、後手に回る行政の有り方などを
保健センターの若手の男性職員の目を通して奇妙な感染症の発生から収束までを描く。
この感染症は人偽的に作られたのではないか?という疑念をもった青年医師と、行動力抜群のおばちゃん看護師と、
夜間診療受付のクセの強い(?)男性が加わり、途方もないと思わせた疑念を立証していく。
その過程がスリリングで、現在進行形でコロナ感染が拡大している中に身を置いているだけに興味が尽きない。
衆人の不安や恐れ、看護するものの危険、歯がゆい行政、変わりゆく街並みの様子など、まさしく”今”だった。
では結末はどうなっているのか?・・・と読んでる最中ずっとそこが気になっていた。。。。そうか
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もう一つ「文芸春秋」9月号より
芥川賞の二作全文掲載だったので購入したら、思わぬ拾い物があった。
目次で「コロナは”衣ばっかりのエビ天”だった」というフリーアナウンサーの赤江珠緒さんの記事のタイトルに目が吸い寄せられた(赤江さんとご主人が感染されていた)
タイトルどおり、赤江さんの思考が、言葉のチョイスが、とても爽快且つ愉快だ。
(有働由美子さんのインタビューの問いかけの上手さもあるのだが)
赤江さんがコロナ感染で入院していたときに得た情報がとても役に立つ。
たとえばコロナにはワクチンがないため他の病気の治療薬を代行薬として使うのだが、
その薬は使える病院と使えない病院があるらしい。なぜか・・コロナは指定感染症に認定されているので、
感染症指定病院で尚且つ感染症協力病院で且つ臨床研究に参加している病院でなければならない。
(4月時点ではこれをクリアできている病院は少なかったようだ)
重症だったご主人はこの代行薬が効かなければ相当危なかったという。
と、他にもいろいろ話してくれているがユーモアに包まれているので笑っては不謹慎だが、赤江さんのファンになりました。