米倉斉加年さん追悼
俳優であり、演出家であり、絵本作家、そして絵師である米倉斉加年さんが急逝されましたので、
このブログも予定を変更して(?)、ワタクシメの心に深くしみついている一冊をご紹介します。
多毛留(タケル) 1976年、偕成社刊。文・絵:米倉斉加年
漁師の父と、父が朝鮮から連れてきた母との間に多毛留は生まれた。朝鮮と日本との係わりを、簡潔な文章と細密な絵で描いた絵本。
「絵師」として米倉さんはボローニャ国際児童図書展にて、1976年『魔法おしえます』で、1977年『多毛留』で、2年連続グラフィック大賞を受賞。
※ ネットで「米倉斉加年」のプロフィールを見ましたら、「絵師」と書かれていました。
カッチョエェー!
画家でもなく、グラフィックデザイナーでもなく、どのサイトも「絵師」となっているところに
「絵師、米倉斉加年」のこだわりが感じられます。
えー、あのオッチャンがぁぁぁ
ワタクシメが「多毛留(タケル)」を初めて読んだのは、確か中学の頃です。
当時ワタクシメが読む本は、すべて母上の好みでした。
多毛留(タケル)を読んだ時の衝撃は40年経った今でも忘れられません。
ーーこの絵、(テレビに出てる」あのオッチャンが描いたのー? うそー。
ーーこういう絵本もあり~?
ーーこれは子どもにはわからない。大人の絵本だね!
見たこともない画風であり、物語もむずかしく感じました。
エロチックでもあり、怖さも含む、美しい絵。
「朝鮮と日本の関わり合い」を描いた物語は、子どもであるワタクシメにとって「禁猟区」のような気もしました。
それはワタクシメが知っている「テレビに出てる倉さん」からは想像できませんでした。
ワタクシメは「多毛留」によって、人間の心の闇の部分」を教えられたと思います。
ーー見てはいけないモノを見てしまった。でも母さんが買って来たんだから、いいのかな(?_?)
ワタクシメには、ドキドキしながらも何度も「多毛留(タケル)」を読みました。
それ以後、ワタクシメは絵本作家・米倉斉加年のファンになり、他にも何作か読みましたが、この作品が一番好きです。
「父と息子」「日本人と朝鮮人」「血」「言語」といった重厚なテーマが簡潔な言葉で、見事に物語化されてます。
大人になった今、改めてじっくり読みたいです。
我が家のどこかにあるはずなので、発掘してみます。
ロングセラーですから、すぐ手に入ると思うし、「米倉斉加年さんを偲ぶ フェア」もあちこちで開催されるのではないでしょうか。
米倉さんの絵本をご存知ない方も、ぜひぜひ「多毛留」だけは読んでみてください!
謹んで、米倉斉加年さんのご冥福をお祈りします。
合掌。
俳優であり、演出家であり、絵本作家、そして絵師である米倉斉加年さんが急逝されましたので、
このブログも予定を変更して(?)、ワタクシメの心に深くしみついている一冊をご紹介します。
多毛留(タケル) 1976年、偕成社刊。文・絵:米倉斉加年
漁師の父と、父が朝鮮から連れてきた母との間に多毛留は生まれた。朝鮮と日本との係わりを、簡潔な文章と細密な絵で描いた絵本。
「絵師」として米倉さんはボローニャ国際児童図書展にて、1976年『魔法おしえます』で、1977年『多毛留』で、2年連続グラフィック大賞を受賞。
※ ネットで「米倉斉加年」のプロフィールを見ましたら、「絵師」と書かれていました。
カッチョエェー!
画家でもなく、グラフィックデザイナーでもなく、どのサイトも「絵師」となっているところに
「絵師、米倉斉加年」のこだわりが感じられます。
えー、あのオッチャンがぁぁぁ
ワタクシメが「多毛留(タケル)」を初めて読んだのは、確か中学の頃です。
当時ワタクシメが読む本は、すべて母上の好みでした。
多毛留(タケル)を読んだ時の衝撃は40年経った今でも忘れられません。
ーーこの絵、(テレビに出てる」あのオッチャンが描いたのー? うそー。
ーーこういう絵本もあり~?
ーーこれは子どもにはわからない。大人の絵本だね!
見たこともない画風であり、物語もむずかしく感じました。
エロチックでもあり、怖さも含む、美しい絵。
「朝鮮と日本の関わり合い」を描いた物語は、子どもであるワタクシメにとって「禁猟区」のような気もしました。
それはワタクシメが知っている「テレビに出てる倉さん」からは想像できませんでした。
ワタクシメは「多毛留」によって、人間の心の闇の部分」を教えられたと思います。
ーー見てはいけないモノを見てしまった。でも母さんが買って来たんだから、いいのかな(?_?)
ワタクシメには、ドキドキしながらも何度も「多毛留(タケル)」を読みました。
それ以後、ワタクシメは絵本作家・米倉斉加年のファンになり、他にも何作か読みましたが、この作品が一番好きです。
「父と息子」「日本人と朝鮮人」「血」「言語」といった重厚なテーマが簡潔な言葉で、見事に物語化されてます。
大人になった今、改めてじっくり読みたいです。
我が家のどこかにあるはずなので、発掘してみます。
ロングセラーですから、すぐ手に入ると思うし、「米倉斉加年さんを偲ぶ フェア」もあちこちで開催されるのではないでしょうか。
米倉さんの絵本をご存知ない方も、ぜひぜひ「多毛留」だけは読んでみてください!
謹んで、米倉斉加年さんのご冥福をお祈りします。
合掌。