思い出したくないことなど

成人向き。二十歳未満の閲覧禁止。家庭の事情でクラスメイトの女子の家に居候することになった僕の性的いじめ体験。

3人対1人

2009-09-21 21:14:50 | 7.夏は恥辱の季節
 股間の手拭いを奪い取られた僕は、両腕を絡みつけるようにして素っ裸の体を隠し、手はしっかりおちんちんに当てた。
 不敵な笑みを浮かべたN川さんが一歩二歩と迫った。後ずさりする僕のお尻が壁に当たった。横に動くと、N川さんも僕に沿って横歩きをする。
「逃げ切れると思うの? 諦めなよ」
 純粋な好奇心とそれを満たそうとする強い意志が知らず知らずにN川さんの内なる攻撃性を引き立てているようだった。ヌケ子さんにおちんちんの皮を剥いてみろと言われ、顔を真っ赤にして首を横に振ったN川さんとは別のN川さんが、そこにいた。
「やめて。もういやだよ」
 恐怖を感じた僕は、本気で教室の外へ逃げることを考えていた。事務室まで行けば、そこにはN川さんのお母さんがいる。自分の母親の前では、さすがに大人しくなるだろうと望みをかける。
 教室の隅に追い詰められた僕の前に立ちはだかるN川さんは、Y美やS子のような巨大女子の部類には入らないが、それでも僕にとっては見上げる高さであることに変わりはなく、細身の体にはしなやかさがあった。僕から奪った手拭いを片手でぐるぐる回しながら、僕が観念するのを待っている。
 一瞬の判断に身を任せた僕は、N川さんが手拭いを振り回している腕の下をかいくぐった。不意を突かれたN川さんがすぐに追いかけてくる。が、スリッパを履いているので、それ程速く走れないようだった。素足の僕が有利なのは間違いなかった。
「待ちなさい」
 鋭い声はN川さんの本気を表わしていた。だが、もう僕を捕まえることができない。自信を得た僕は、教室のドアを素早くあけて廊下に出ると、そのまま脇目もふらずに走った。
 全力で走る。素っ裸で全力疾走するのは初めての体験だった。おちんちんがもう少し大きくなると、遠心力も増大して、揺れるおちんちんが下腹部に当たって痛いと思う。でも、今の大きさでは、下腹部まで届かず、単に股間を激しく前後に揺れるだけで、特に邪魔になることはない。風が脇の下や股間を通るのが直接に感じられる。スリッパで追いかけるN川さんの足音がだんだん小さくなった。
 このまま階段を下りて、1階の事務室まで駆け込む。手拭いを奪われた全裸の姿で事務室に助けを求めに来た僕を見てヌケ子さんが嗜虐心を起こさないように、なるべく平然とした顔を装うことにしようと思って、階段の手前まで来ると、二人の人影が階段をのぼるのが見えた。
「いやだ。お前、何してんの」
 驚いた顔で僕を見つめるのは、Y美だった。その横には荒山さんという風紀委員がこれもいきなり現われた素っ裸の僕を見て、ぽっかりと口をあけている。二人とも私服姿で、Y美は半袖のシャツにフリルの付いた膝もとまでのスカート、風紀委員は水玉のワンピースという格好だった。
 丸いレンズの眼鏡をかけた風紀委員は、先日家に遊びに来ていたY美の友達の一人だった。僕は、素っ裸のまま彼女たちにジュースやお菓子を運ばされ、その挙句、丸裸の体をさんざんにいじくられ、射精までさせられたのを忘れることができない。
 むなしいのは承知していたが、僕は両腕を体に巻き付けるようにして、おちんちんはもちろん、なるべく素っ裸でいることを相手に意識させないようにしながら、一歩二歩、後ずさりした。
 追いついたN川さんもこの突然現れたクラスメイトに驚いていた。「あらら、どうしたのよ」と訊ねるN川さんに、Y美が軽く挨拶してから、
「家に戻ったお母さんが公民館に置き去りにしたこの子を引き取りに行くから、私に同行するようにって。たまたま遊びに来ていた荒山さんも、せっかくだからって付いてきたのよ。大雨で大変だったみたいね」
 と、言った。
「じゃあ、おば様も来てくれたんですね」
 早くこの場所から抜け出したい気持ちが僕をして、思い切った質問をさせた。おば様が車で迎えに来てくれていれば、このまますぐに帰れそうな気がした。階段を下りて行こうとする僕の前に、Y美が立ちはだかった。
「残念。来たけど、同僚の女の人と一緒に会社まで出掛けたよ。ここで使った備品を片付けるためにね。それを済ませたらここに戻ってくるから、それまで待つの。私たちと一緒に遊ぼうよ」
 僕の気持ちを見透かすように、Y美の白い顔に笑顔が浮かんだ。待つと言ってもどれだけ待つのだろうか。その間、N川さんだけでなく、Y美と風紀委員も加わった三人の同級生の女子と過ごさなくてはいけないと思うと、目の前がくらくらした。もし僕が彼女たちと同じように、普通に洋服を着ていたら、こんなに絶望することはなかったのに、一人だけ素っ裸で女の子の好奇と嗜虐の的に晒されている自分の惨めさを思って、全身が小刻みに震え、泣きたくなった。
「そんな悲しそうな顔しないでよ。N川に遊んでもらってたんでしょ」
 人差し指で僕の額を小突いたY美が冷やかしを浴びせる。N川さんが手短にここまでの顛末を二人に聞かせる。風紀委員は上から下までじろじろ僕の体を見回しながら、
「そうか。ナオス君たら、素っ裸に剥かれちゃったんだね」
 と、同情するように目を細めて言う。
 三人の女子は、とりあえず教室に戻ることになった。僕が階段をおりて一階の事務室に戻ろうとすると、Y美に腕を掴まれた。
「どこ行くのよ。お前も一緒に来るんだよ」
 長い廊下を再び戻ることになった。Y美が僕の左の耳たぶをつまんで離さない。おちんちんを手で隠しながら歩いているのが気に入らないと言うのだった。
「痛いです。やめて。引っ張らないで」
 耳たぶが千切れそうな痛みに悲鳴を上げる。Y美の高い背が恨めしかった。特に腕を上げなくても、耳たぶさえつまんでいれば、僕はつま先立ちにならざるを得ない。
「手で隠そうとしたら、耳を引っ張り上げるからね。しっかり歩きなさいよ」
 叱咤するY美は、つまんだ僕の耳たぶを左右に揺すった。N川さんが後ろを向いて、僕のおちんちんが左右に揺れるのを見た。
「さっきはすごい勢いで廊下を走ってたけど、さぞかしおちんちんも揺れたでしょうね。こうやって、少し揺さぶられるだけで、ぶらぶらするんだから」
 まじめな顔をしてN川さんが言う。左の耳たぶを釣り上げられた僕は、爪先立ちで廊下を歩いた。手がおちんちんを隠さないように気を遣う。恥ずかしいけども仕方がない。耳たぶにこれ以上の痛みが加わるのは耐えがたいことだった。
 教室に着いた。Y美が僕の背中を突き飛ばし、中に入れた。途中でトイレに立ち寄ったN川さんが手拭いを濡らして戻ってきた。僕の股間に挟んでいた手拭いは、水分を吸って重たそうになっていた。
 男の子の裸をこんなにじっくり見るのは初めてだとN川さんが言うと、風紀委員が「えっ」という顔をした。
「N川さんて、弟いなかったっけ?」
「いない。誰と勘違いしてるの?」
「そうなんだ。私も弟はいないよ」
 意味ありげな薄笑いを浮かべて風紀委員が頷いた。続いて、僕が廊下を走って逃げていた理由を訊ねる。N川さんは困ったような顔をした。
「それはね。別に大したことじゃないのよ。その、なんというか」
 言葉に詰まるN川さんにY美の好奇心が刺激を受けたようだった。
「はっきり教えて。なんなのよ」
 きちんと答えないと手が飛んできそうな勢いだった。Y美の目が大きく開き、N川さんの顔に表れるどんな感情も読み取ろうとする貪欲な輝きをちらつかせた。N川さんはためらうのが得策ではないことにすぐに気が付いたようだが、それでも正直になるのが恥ずかしいようでもあった。頬を赤く染めながら、「あの、実は、その」と言葉を濁し続ける。
「分からない。ちゃんと説明してよ」
「分かったよ。ごめんね」きっぱりとした口調でN川さんが謝る。授業で発言する時のような真剣な表情でY美を見上げていた。
「実はね、ナオス君がずっと裸でそばにいるもんだから、ついおちんちんが気になって。ほんと恥ずかしいんだけど、おちんちん、興奮すると大きくなるって言うでしょ。ナオス君のおちんちんも大きくなるのかなって思ったから、つい、頼んだのよ」
「え、何を頼んだの?」
 わざと察しの悪い振りをして風紀委員が問う。N川さんは、風紀委員の隠れた意地の悪さは前から知っていたとばかりに唇を尖らして、
「勃起したおちんちんを見せてって」と臆する色もなく答えた。
 手を一つ鳴らしたY美が「そんなの簡単だよ」と言うと、窓際の隅で素っ裸のまま不安におびえている僕に近づき、おちんちんを隠している手を掴んだ。
 椅子が一つあるだけの教室の真ん中に僕を引っ張ると、僕の両手首を握ったまま、腕を背中に回して曲げる。Y美の力は圧倒的であり、僕の抵抗はY美のしようとすることを少しも妨げなかった。背中で腕を曲げられた僕は、骨折させられそうな痛みに悲鳴を上げて許しを乞うものの、Y美は全く無視して、N川さんに話しかけた。
「今から勃起させるから、よく見てるんだよ」
 無言でコクリと首を縦に振ったN川さんは、Y美の手慣れた様子に驚いているようだった。そして、憐れむように僕を見つめる。その目は、「いつも、こんな風におちんちんを弄ばれているんだね。可哀想」と語りかけているようだった。Y美の目配せで風紀委員が僕の正面に来ると、膝を落とした。風紀委員のワンピースは大きめで、膨らみかけた胸を覆う下着が見えた。
「やめて。お願いだから、やめてください」
「うるさい。大人しくしていないと、腕をへし折るし、もっと恥ずかしい目に遭わせるよ」
 耳元でY美が殊更に声を低くして脅かす。「いいよ、始めて」とY美が合図すると、風紀委員は手をおちんちんへ伸ばした。冷たい指がおちんちんに触れた。
 指がおちんちんを持ち上げる。少し締め付ける。風紀委員の手首が震える。往復運動が始まった。ゆっくりと、次第に速度を少しずつ上げる。風紀委員の後ろではN川さんが口をへの字に曲げて、じっと見つめている。
 少しも気持ちがよくならない、と思い込むことにした。実際、風紀委員の手の動きはどこかぎこちなく、おちんちんを興味本位でいじられている不快さがあった。僕は「やめて」と何度も哀願したが、それは性的に感じる自分を恥ずかしく思う気持ちからではなく、単におちんちんをいじられる気持ち悪さから逃れたいからだった。
 手首を震わせるようにして振動を加える風紀委員にY美がアドバイスを与えた。もう片方の手を使うとよいというものだったが、ほとんど命令に等しかった。丸い鼻にずり落ちた眼鏡を直して、風紀委員が膝元にあった手を急いで添える。その手はおちんちんの袋を撫で回し、おちんちんの裏側を指でこするのだった。
 皮を剥かれたおちんちんは亀頭が痛々しく露出していた。N川さんが濡らした手拭いを手に巻き付けて、その先っぽをぐるぐる回すが不気味に感じられる。背後ではY美が僕の腕を更に捩じり上げた。
「やせ我慢しなくていいんだよ。N川にお前のちっちゃなおちんちんが勃起するところを見せてあげな」
「痛い。許して。お願いです」
 爪先立ちする僕の足が震える。おちんちんをつまんでいる風紀委員の指が独立した動きを見せるようになった。片方の手がおちんちんの袋を握りしめる。頭がぼんやりして、自制心が失せてゆく。感じるままに感じるだけだった。おちんちんの袋を握られる時のちょっとした痛みすら気持ちよさに変わる不思議な感覚が体じゅうを駆け抜ける。
「ほら、だんだん硬くなってきたでしょ」
 自分のやっていることに成果が表れたことを純粋に喜ぶような無邪気な声を出して、風紀委員がN川さんに話しかけた。
「ほんとだ。すごい」
 中腰になったN川さんは難しい顔をして、形状変化の途中にあるおちんちんをじっと覗き込んでいる。喘ぎながら許しを乞う僕は、刺激によってもたらされた快感に呑まれていることに気が付いていた。風紀委員の指は巧みに細かく動き、往復運動をいつまでも続ける。おちんちんが大きくなればなるほど、指の往復する距離が伸びた。と、不意にスイッチが入った。おちんちんの袋から何かがぐいぐいと込み上がるのだった。
「ねえ、おちんちんの先っぽが濡れてるね」
「これも精液だよ。気持ちよさが極まると、まとめて発射するの」
 手を動かしながら風紀委員がN川さんの質問に答える。僕は、大きな快感の波が高くなって僕をまるごと包み込むのを察し、悲鳴に近い声を上げた。N川さんの見ている前で射精させられる恥ずかしさをなんとか回避しようする空しい叫びだった。風紀委員には以前にも射精の瞬間をしっかり見られたけど、その時は、もう二度と射精の瞬間を見られたくない気持ちでいっぱいだった。その気持ちは今も少しも変わりがない。しかし、もう限界に近かった。亀頭が破裂するかのように大きく膨らむのをN川さんが目を輝かせて見つめている。恐らく生まれて初めて目にする光景に違いない。
 急いで別のことを考えようとして、教室の床を見ようと下を向いた。が、目に飛び込んだのは風紀委員のワンピースの間から見える白いブラジャーだった。
「だめ。やめて。見ないで」
 叫ぶ僕の声にY美の声が重なった。Y美は「やめ」と命じたのだった。
 その声が電流のように届いたのか、風紀委員の手がおちんちんからさっと放れた。と同時にY美も背中で捩じり上げた僕の両腕を解放してくれた。
 おちんちんを完全に勃起した状態で放り出された僕を、3人の同級生の女子が囲む。
「よく見なよ、N川。これが勃起したおちんちんだよ」
 学校では滅多に話をしないN川さんに対して、Y美は居丈高な物言いをした。理由はよく分からないが、Y美は自分の精神的な優位をN川さんに示そうとしていた。N川さんは格別それに反発することなく、むしろ素直にY美の教えに耳を傾けようとする姿勢を積極的に見せた。これはY美の歓心を買うためよりも、自分の知らないことについて素直に学ぼうとするN川さんの気持ちの表れだろう。とにかく、僕はついに勃起したおちんちんをN川さんに観察されてしまったのだった。体じゅうの体温が上がる。思わず手で隠そうとすると、Y美から叱声が飛んだ。
「馬鹿。何やってんの。気をつけでしょ、気をつけ」
 惨めな気持ちに打ちのめされた僕は、Y美の命令に従うのがとりあえず今現在考えられる最上の策であることを認めて、羞恥に震える体を励ますように、指先までぴんと伸ばした両腕をぴったりと体の側面に付けた。
 ここにいる女の人たちの好奇心を満たす目的だけで勃起させられたおちんちんが健気に上を向いて脈打っていた。N川さんが風紀委員と顔を並べて、3㎝と離れていない距離で見つめている。
 生唾を飲む音がしたかと思うと、N川さんが「触ってもいいかな」と言い、Y美が「当たり前じゃん。どんどん触りなよ」と、笑った。N川さんの手が伸びて、指でツンツンとおちんちんの根元を突いた。少しずつ先に移動させながら、指で硬さを確認しているようだった。人指し指と親指でおちんちんを挟み、風紀委員がやったように往復運動も試みた。思わず声を漏らした僕の反応に満足したN川さんは、往復運動を止めて、指で突きながら、おちんちんの先へと移動した。
 亀頭の敏感な部分にN川さんの人差し指が食い込み、悲鳴を上げて腰を引いた。きょとんとするN川さんにY美が説明する。おちんちんがまだ皮を被っているからこうなる。この子の場合は一生皮被りのままかもしれない。冷たく言い放つY美の声に僕は黙ってうなだれる。亀頭のひりひりした痛みが残っているにもかかわらず、鎌首をもたげたおちんちんは相変わらず叶えられない快感を求めて、宙にむなしく脈打っていた。
 観察を終えたN川さんが膝を伸ばした。二三歩後ろに下がったかと思うと、トイレで濡らした手拭いをぐるぐると大きく回し始めた。何事だろうと思っていたら、いきなり手拭いが白い稲妻のように僕の腰に巻き付いて離れた。水分を含んだ手拭いを鞭のようにしならせて、N川さんが僕の体を打つのだった。
「痛い。やめて。痛いよ」
 濡れて重くなった手拭いは、体じゅうのどこも布で覆われていない僕の肌を容赦なく痛めつける。ビシッ、ビシッと鋭く短い音ががらんとした教室に響いた。胸、腰、太股と立て続けに手拭いの鞭を浴びせられ、四発目は勃起させられたおちんちんに当たった。
 これにはさすがに我慢できなかった。気をつけの姿勢を崩して、うずくまってしまった。と、Y美が僕の髪の毛を掴んで無理矢理立たせた。N川さんの目が釣り上がっていた。別人のような顔したN川さんが僕を罵りながら、濡れた手拭いを鞭のようにしならせて、僕の体を打ち続ける。激しい痛みに涙が湧いた。
「おもしろい。一度、泣き叫ぶ裸の男の子をいやというほど鞭打って追い回したかったのよ。逃げていいよ。逃げなさいよ」
 攻撃から身をかわそうとして後ろを向くと、待っていたとばかりに背中とお尻に続けて重い手拭いが走った。Y美も風紀委員も面白がってN川さんと一緒に僕を追い詰める。教室の隅から隅を回ってようやく出口までたどり着いたが、その間も雨のように手拭いの鞭を浴び続けた。
 教室の外へ逃げようとしたら、Y美が前に立ちはだかった。僕の手首を掴むと上げて、万歳の格好をさせる。逃げることができない僕の背中やお尻に、N川さんは手拭いの鞭を打ちまくった。
「おもしろそう。私にもやらせて」
 風紀委員がそう言うと、攻撃がやんだ。が、すぐに再開された。今度は風紀委員が打っているらしい。打った後にすぐ手拭いを引くと鋭い痛みになるとN川さんが忠告し、風紀委員がそれに従う。肉を打つ音が一層鋭く響き渡った。
 手首をしっかり掴んだY美によって持ち上げられた僕は、宙ぶらりんの足をばたつかせたり、腰をひねったりして、打たれる痛みを少しでも軽減しようとしたが、どれも打たれた痛みにじっとしていられないから動いたという以上の意味はなかった。
 呼吸が激しくなった風紀委員に代わって、N川さんがもう一度手拭いを握った。僕の背中とお尻が赤く染まっていることを風紀委員が指摘し、N川さんが「もっと赤くできるよ」と答えて、手拭いを振るう。Y美が僕の手首を放した。が、すぐに風紀委員に前から抱き抱えられ、動きを封じられてしまった。
「今度は私の番」
 ほとんど強制的にN川さんから手拭いを奪うY美の姿が振り向いた僕の目に映った。高く上げた腕が一気に振り下ろされる。N川さんの比ではなかった。痛みの電流に貫かれ、僕は膝を落とした。すると、立て続けに背中とお尻に手拭いの鞭が浴びせられる。
「変なの。おちんちん、まだ勃起したままだよ」
 不思議そうな顔をしてN川さんが報告すると、Y美が僕の腰をスリッパの足で蹴って、横向きにした。大きくなったままのおちんちんがひくひくと痙攣している。
「おかしいな。今までは痛めつけるとおちんちんは萎んでたのに、今日はギンギンに勃起したままだね」
 首を傾げるY美に風紀委員が囁いた。
「この子、もしかして、こういうのが好きなんじゃないの」
「あ、そうかもしれないね。こいつはほんとに変態だから」
 違うと言い返そうとして見上げた時、Y美と目が合った。僕はそこに見た冷たい視線を忘れることができない。軽蔑の眼差しとも違う、もっと底知れない冷たさを孕んだ瞳だった。人は同じ人に対してあのような視線を向けることはないのではないかと思う。軽蔑の視線にはまだ、人対人の関係から生まれた感情があり、あなたを軽蔑するというメッセージが込められているが、Y美の視線には、いかなるメッセージもなく、ただ路上に脱ぎ捨てられた空き缶を見るような、無感動と虚無があった。その視線にどんなメッセージを見出そうとしたところで、所詮そのように視線を解釈しようとした自分自身への白々しい慰めがそのまま返ってくるだけだった。実際、Y美のあのような目で見下ろされたら、もう打ちひしがれるしかないし、それが唯一の対処法なのかもしれない。
「変態め、このド変態め」
 体の奥底から湧き上がる怒りを鎮めるには怒りのままに振舞うしかないとY美が僕に話したことがある。その時は、真っ裸に剥いた僕を庭に放り出してホースで水を浴びせる口実なのだと思った。濡れた手拭いを鞭のようにしならせて、一糸まとわぬ僕の体に振り下ろしてやまない今のY美は、ぐつぐつと煮えたぎる怒りを鎮めようとして、必死なのかもしれなかった。
 横向きから仰向けになり、再びうつ伏せになって、痛みから逃れようとする僕は、どうしても立ち上がることができず、涙で汚れた顔を向けて、「許して。やめて」を繰り返す。風紀委員が僕の体をひっくり返した時、手拭いが勃起したままのおちんちんを打ち据えた。悲鳴を上げて横向きになると、体をくの字に曲げ、おちんちんに手を当てた。
「あ、今のはさすがに痛そうだったね」
 のんきそうな声で風紀委員が言うと、N川さんが笑った。Y美が手拭いを放り投げた。
「体じゅうがうっすらと赤く染まって、きれいじゃん」
 ぽつりと独り言のように呟いたY美は、今度は僕の足首を掴んだ。仰向けにした僕の体を引きずって、教室の中央に移動する。興奮して大きくなったままのおちんちんを女の人たちが見下ろしていた。手で隠そうとしても、指の間から勃起したおちんちんが顔を出してしまうのだった。
「N川、あんたは勃起したおちんちんは見たけど、その先は知らないんだろ」
「その先って?」
 N川さんが訊ねると、Y美が小さく溜め息をついた。
「精液を出すところだよ。射精するところ」
 こんなこと一々言わせるなよという非難の響きを込めて、Y美が答えた。N川さんは恐縮したように首を横に振った。
「知らないです。見たいです」
「じゃ、見せてやるよ。うちの奴隷が精液を放出するところ」
 そう言うと、Y美は僕の両足を脇に抱えたまま、床に腰を下ろし、僕の股間に向かって足を伸ばした。Y美のスリッパの底がおちんちんの袋に当てられた。
「お願いですから、もう苛めないで。許してください」
 もうY美にはどんな哀願も無駄だとは分かっていたが、これからされることの恐怖を忘れるには、哀訴するしかない。その哀訴がY美の嗜虐心を煽るのかもしれないが、とりあえずそうするしかないのだった。おば様が早く来てくれればいいのに。そう思った途端、目から涙がこぼれた。
「泣かなくていいのに。たっぷり気持よくさせてやるから」
 そう言うと、Y美は涼しい顔をして電気あんまを始めた。
 スリッパの汚れた底をおちんちんに押し当て、振動させる。僕の足首を掴んだY美は、おちんちんの袋を潰しかねない勢いで力を加えた。
 いつ果てるともしれない恥辱と痛みの渦巻く中で体を仰け反らせて悶える。そんな僕を風紀委員とN川さんがしゃがんで見つめていた。ふと顔を横に向けると、N川さんのスカートの中の下着がほのかに見えたような気がした。
「やだ、こいつ。N川さんのスカートの中、覗こうとしてるよ」
 風紀委員が注意を促すと、N川さんはびっくりしたようにスカートを押さえ、恥ずかしそうに横に動いた。
「やだな。エッチね。見ないでよ」
 顔を赤く染めてN川さんが抗議すると、Y美が笑いながら言った。
「ほんとにこいつは油断ならないからね。さっきもおちんちんを扱いてる時、荒山のワンピースの隙間から胸を覗き見てたしね」
「え、何それ。嘘でしょ」
 甲高い声を出して、風紀委員が叫んだ。恥じらいながら胸に手を当てて、丸い眼鏡のレンズの奥の目で僕を睨みつけている。
「見られたんだわ。悔しい。Y美ったら、なんでもっと早く教えてくれないのよ」
 真っ赤な顔をして抗議する風紀委員に、Y美は、
「ま、この子は素っ裸で私たちに遊ばれていても平気だけど、私たち女の子は、下着を見られるだけでも相当に恥ずかしいってこと、もっとよく理解させる必要があるかもしれないよね」
 と返した。そして、スリッパを脱ぎ捨てると、靴下を通して足の指をもぞもぞと動かしながら、電気あんまを続けた。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 手拭いパンツ | トップ | 残酷な遊び »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Gio)
2009-09-22 14:09:35
更新拝見しました。どうか無理をせずお疲れの出ませんように。
返信する
Unknown (通りすがり)
2009-09-22 15:04:51
いつも楽しく拝見してます
こうして「電気あんまで射精する子」というイメージがクラスの女の子の間に広がっていくんだろうか…。
今後の展開も楽しみです。
返信する
Unknown (ぺんたろ)
2009-09-23 01:39:28
どうもいつも拝見しています。
清楚で上品なイメージの女性様が、性的好奇心から男に対して
残酷な仕打ちをするようになるところに「萌え」ますね。
とてもこのシチュエーションが好きです。
返信する
Unknown (田村裕)
2012-11-29 23:50:19
この3人の女の子スケベ!そんなに男の子のチンチン見たいのかな?
返信する

コメントを投稿

7.夏は恥辱の季節」カテゴリの最新記事