〇
パンツ一丁で学校の授業を受けたことありますか?
僕はあります。
体育館から白いブリーフパンツ一枚のまま、教室の前まで来た。
もう授業は始まっていた。廊下にクラスの笑い声が響いた。
僕は深呼吸してドアをあけた。皆の視線が一斉に集まる。
老先生は何も聞かず、席につくように言った。
ない、机にあるはずの服がない。
脱いだ服は確かに机に置いて、教室を出たのに。
隣の席のY美が僕を見て、「罰ゲーム」と囁いた。
仕方がない。僕は黙って着座し、教科書とノートを出した。
制服を着たクラスメイトに交じって、パンツ一丁で授業を受ける。
ちくちくと周囲から視線が刺さってくる。
意識したら恥ずかしいだけだ。集中しよう。授業に集中。
と、冷たい手で背中を撫でられた。手は背中を滑ってパンツのゴムまできた。
「すべすべだねえ」
後ろの女子が撫でながら、笑いかけてきた。
授業が終わると、僕はY美たちに囲まれた。
またもや体育館に連れて行かれ、そこでたった一枚身に着けていたパンツを脱がされた。
素っ裸のまま、両手両足を広げた格好で拘束される。
「うーん、女性としてはこれを男性の性器と認めるのは厳しいかな」
「いっそ取ってしまいましょうか。使い物になんないし」
おちんちんを観察、触診の上、彼女たちはそう結論した。
いそいそと裸足になる者もいた。
Y美が「まずは竿の下の袋」と宣言して、片足を振り始めた。
思わず泣き叫ぶ僕。
とりあえず、助かった。
どうやって助かったのか、よく覚えていない。
気づくと僕はみっくんに肩を支えられながら、体育館を出て、夕焼けの校庭を横切っていた。
制服を着たみっくんと素っ裸の僕の影が並んで校庭に伸びている。
影は同じだった。着衣か全裸かは区別できない。
「ありがと」と僕はみっくんに礼を述べた。
さすがに同じ男子だけある。玉責めのつらさをわかってくれたのだと思った。
「礼ならルコに言ってくれよ」とみっくん。
「どうして?」
「あいつがおれに教えてくれたんだ。助けてやってくれだってさ」
校舎から出てきたルコがみっくんに手を振っている。
みっくんはルコのほうへ駆け出した。
校庭にひとり取り残された僕は、急いでおちんちんを手で隠した。
僕は自分の目を疑った。
みっくんとルコが僕を指さして、大笑いしている。
「おまえ、そんなとこで素っ裸じゃん。何やってんだよ」
「ばっかじゃないの、変態」
ふたりはひとしきり僕を嘲笑すると、くるりと背を向けて校門の外へ出て行った。
パンツ一丁で学校の授業を受けたことありますか?
僕はあります。
体育館から白いブリーフパンツ一枚のまま、教室の前まで来た。
もう授業は始まっていた。廊下にクラスの笑い声が響いた。
僕は深呼吸してドアをあけた。皆の視線が一斉に集まる。
老先生は何も聞かず、席につくように言った。
ない、机にあるはずの服がない。
脱いだ服は確かに机に置いて、教室を出たのに。
隣の席のY美が僕を見て、「罰ゲーム」と囁いた。
仕方がない。僕は黙って着座し、教科書とノートを出した。
制服を着たクラスメイトに交じって、パンツ一丁で授業を受ける。
ちくちくと周囲から視線が刺さってくる。
意識したら恥ずかしいだけだ。集中しよう。授業に集中。
と、冷たい手で背中を撫でられた。手は背中を滑ってパンツのゴムまできた。
「すべすべだねえ」
後ろの女子が撫でながら、笑いかけてきた。
授業が終わると、僕はY美たちに囲まれた。
またもや体育館に連れて行かれ、そこでたった一枚身に着けていたパンツを脱がされた。
素っ裸のまま、両手両足を広げた格好で拘束される。
「うーん、女性としてはこれを男性の性器と認めるのは厳しいかな」
「いっそ取ってしまいましょうか。使い物になんないし」
おちんちんを観察、触診の上、彼女たちはそう結論した。
いそいそと裸足になる者もいた。
Y美が「まずは竿の下の袋」と宣言して、片足を振り始めた。
思わず泣き叫ぶ僕。
とりあえず、助かった。
どうやって助かったのか、よく覚えていない。
気づくと僕はみっくんに肩を支えられながら、体育館を出て、夕焼けの校庭を横切っていた。
制服を着たみっくんと素っ裸の僕の影が並んで校庭に伸びている。
影は同じだった。着衣か全裸かは区別できない。
「ありがと」と僕はみっくんに礼を述べた。
さすがに同じ男子だけある。玉責めのつらさをわかってくれたのだと思った。
「礼ならルコに言ってくれよ」とみっくん。
「どうして?」
「あいつがおれに教えてくれたんだ。助けてやってくれだってさ」
校舎から出てきたルコがみっくんに手を振っている。
みっくんはルコのほうへ駆け出した。
校庭にひとり取り残された僕は、急いでおちんちんを手で隠した。
僕は自分の目を疑った。
みっくんとルコが僕を指さして、大笑いしている。
「おまえ、そんなとこで素っ裸じゃん。何やってんだよ」
「ばっかじゃないの、変態」
ふたりはひとしきり僕を嘲笑すると、くるりと背を向けて校門の外へ出て行った。
>ほっこりする話ですね... への返信
ありがとうございます。
これからもこうした小話を綴っていきたいと思います。