思い出したくないことなど

成人向き。二十歳未満の閲覧禁止。家庭の事情でクラスメイトの女子の家に居候することになった僕の性的いじめ体験。

真っ赤なお尻(前編)

2011-05-28 21:54:21 | 8.夏休み恥辱編
 道々、Y美は、僕が唯一身に付けているパンツのゴムを引っ張るだけでは飽き足らず、お尻を覆う布地も一本に絞ってお尻に食い込ませた。後ろから見ると、ふんどしのようでもあり、裸のお尻を晒すのとほとんど変わりはなかった。僕よりも二十センチ以上も身長の高いY美が早足に歩きながらパンツのゴムを引っ張るので、上に向かってパンツが伸び、お尻の穴やおちんちんの袋をぐいぐい締め付ける。
 夕映えの淡い光が薄くなり、夜の闇が急速に忍び込む時間帯ではあったが、僕の恥ずかしい姿を隠すには、まだ至らなかった。すれ違う人は大抵振り返り、聞えよがしに笑ったり、非難じみたことを言ったりした。自転車からは、すれ違い様、ベルを鳴らされ、冷やかしの言葉を浴びせられた。
 幹線道路を横切り、総合病院の前を過ぎたところで、Y美が僕のパンツから手を放した。ずっと引っ張っていたから、手が痛くなったとぼやく。パンツのゴムは弛緩して役に立たなくなっていた。手で押さえていないと、足元までするりと落ちてしまう。家まであと少しだった。Y美が「パンツを脱ぎなさい」と、言った。
 たった一枚身に付けているパンツを脱ぐのは抵抗がある。ためらっていると、Y美の手が伸びて、強制的に僕の体からパンツを引き抜いた。街灯に灯のともる夕暮れ時とはいえ、公道で素っ裸にされた僕は、Y美に何度もパンツを返してほしいと哀願した。
「どうせ帰ったらお仕置きで真っ裸にされるんだから、今から脱いでもいいでしょ」
 それだけ言うと、Y美は素っ裸の僕を無視してそそくさとジョギングを始めた。僕も慌ててその後ろを走る。
 Y美は半袖のシャツに短パン姿だった。運動靴の上には白い靴下が踝の健康的な膨らみを覆う。初めからジョギングをするつもりだったのかもしれない。
 靴すら履いていない一糸まとわぬ僕のことなど配慮しないY美の速いペースに、遅れないよう必死に走る。幸い、白いコンクリートで固められた道は素足にそれほど痛くはなかった。人の気配がしない時は、両手を振って走った。車が来た時や薄闇に人の姿が認められた時は、おちんちんを両手で隠した。
 目の前を短パンから伸びたY美の白い脚が生々しく動く。あの足で何度も脇腹や背中を蹴られた。おちんちんの袋に蹴りが入った時は、今までに経験したことのない激痛に悶絶し、さすがにY美とおば様を心配させた。いきなり顔面を太腿で蹴られたこともある。
 Y美が途中で走りを止めたのは一度だけで、仲の良かったクラスメイトのお母さんにばったり出会った時だった。僕はそのまま走り去るか、脇の灌木の茂みに全裸の身を隠したかったが、Y美に腕を掴まれ、後ろで待機させられた。そのお母さんはY美と久し振りで会ったらしく、いろいろと話がしようとするのだが、すぐに吹き出してしまって続けられない。素っ裸の僕、おちんちんを両手で隠してうなだれている僕がおかしくてならないようだった。
「まあ、裸んぼ。すっかり真っ裸じゃないの」
 そう言いながら、思春期の女の子さながら、屈託なく笑う。このお母さんは、このように無邪気な姿を殊更に見せることで、自分がY美とはそんなに精神的な距離があるのではないことをアピールしようとしているのだろうか。とにかく、羞恥に身を硬くする僕を指さして笑うのは、やめて欲しかった。
 どんな理由で僕が今衣類をまとっていないのか、Y美が説明する。悪い友達に騙されて服を持ち去られた、と当たらずとも遠からずのことを言う。クラスメイトのお母さんは、いよいよ堪えらないとばかり、お腹を捩るようにして笑い転げた。自分の話すことで聞き手が大笑いすると、ついつい調子に乗って思いもかけぬことをしてしまうのは、日頃Y美が軽蔑する馬鹿な男子と全く変わらなかった。Y美は僕を羽交い絞めにすると、「発育不全のサンプルです」と言って、上下に揺する。そのお母さんは、皮をかむって小さく縮こまっている無毛のおちんちんを見て、
「ぷるん、ぷるんね。ぷるんぷるん」
 と、お酒でも入ったのかと思われる程、激しく笑い、ハイヒールの踵で断続的に白いコンクリートの路面を打ち鳴らした。
「こんなに小さくても、擦ると大きくなるんですよ」
 と、Y美が言い、どうぞ試してくださいとばかりに僕のお尻を膝で押し、腰を前に出させる。お母さんは、「まあ」と声を上げてから、すっと手を伸ばし、手のひらの内に僕のおちんちんを包み込んだ。また気持ち良くなっておちんちんが大きくなってしまう、と思い、羞恥に熱い体の温度が更に上昇する。ぎゅっとおちんちんの袋を撫でながら握り締められ、おちんちんに指を絡ませる。声が出そうになって、我慢する。
「何よ。もう大きくなっちゃった」
 相変わらずおかしくてたまらないのか、クラスメイトのお母さんは、まるでお母さん自身がY美の友達のように、もはや開いた口を手で覆うことなく破顔を向ける。そして、こんな忌まわしい物に触れていたのが信じられないと告げるかのように、素早くおちんちんから手を放す。
 勃起させられたおちんちんがぴくんぴくんと脈を打つたびに揺れるのを、羽交い絞めにされた僕は、隠すことができない。Y美とクラスメイトのお母さんは、それを見て、爆笑した。僕への嘲笑というよりは、単純におかしいから笑っているという感じだった。皮をすっかり剥かれた亀頭が夕風に嬲られてひりひりする。僕は体をくねらせ、足を交差させて彼女たちの笑いを止めようとむなしい努力をした。全くむなしい努力だけど、それに専念することで羞恥の念から少しでも逃れることができる。何もせずに晒し者にされているよりは、羞恥の切なさが軽減される。
「この子、男の子のくせに恥ずかしがってる。おかしいわね」 
 去り際にこんなことを言うのも、お母さんの途絶えることのない笑いに対する自己弁護にしか聞こえない。Y美までも釣られて笑っているのが腹立たしかったが、僕は不満を述べられる立場ではない。再びY美がジョギングを開始したのを潮に、僕も気分を切り替えて、その背中に貼り付くようにして走った。
 家に向かう交差点を過ぎると、道々で会う人の数が激増する。農作業する顔見知りのおじさんおばさんは、もう真っ裸で外にいる僕を見ても、大して驚かない様子だった。
「毎回、大変だねえ」
 柔和な笑みを浮かべて、畑のおばさんがY美に話し掛けてから、憐れむように僕へ視線を移す。近所の人が通りで立ち話をしている横を通り抜ける時も、似たような反応だった。この近辺に住む人たちは、もう僕のおちんちんもお尻も見慣れているかのように、平然と見送るのだった。この近辺では僕は「いつも裸にさせられる男の子」で通っているようだった。なんだか恥ずかしいというよりも、悲しくて力が抜けてしまう。なんで自分はこんな惨めな境遇にいるのかと、つくづく溜息をついてしまう。
 走り続けたためにへとへとになって家に着いた。Y美が手拭いで首の周りや腕などを拭きながら、汗まみれの僕を見て、「丸裸でも暑い時は暑いんだね」と、冷やかな声で感心する。縁側で渡された雑巾で足の裏をごしごし拭き、Y美に足の裏を見せて、許可を得てから家の中に入ると、おば様が台所から食卓へ刺身を盛った大きな皿を運んでいた。
「あら、パンツはどうしたの?」
 食卓の皿を並べながら、おば様が問う。
「どこかに落としたみたい」
 もじもじする僕に代わってY美が答えると、
「嘘ね。あんたが脱がしたんじゃないの?」
 と、大袈裟に顰めた顔をY美に向ける。Y美は笑ってごまかしてから、急に怖い顔つきになって、
「チャコはね、私に恥をかかせたから、罰を受けるの」
 と、おば様に言い、食卓にある僕の分の食事を床に下ろした。おば様もお盆の味噌汁のうち、一番量の少ない椀を選んで、床に置く。Y美がスープ用の皿にご飯と刺身とばらばらにしたコロッケを混ぜ、味噌汁をかける。箸はなかった。床で四つん這いになって口をつけて食べるように命じられた。
 食卓のY美とおば様がテレビに目をやりながら食事を進める傍ら、僕は、二人の女の人の長い脚を横目に、素っ裸の四つん這いで、犬のように皿に顔を付ける。食事の量もY美の半分以下の少なさで、これはいつものことだった。鰺の叩きの一切れを床に落としたY美が僕にそれを食べるように言いつける。僕は皿から一旦顔を放して床に落ちた鰺の叩きを吸い込むように食べる。洗面器に張られた水で喉を潤す僕を見て、Y美が皿に残っているご飯を洗面器の中に払った。泣き出したいのを我慢して水の中のばらばらにほぐされたコロッケと白米を口に入れる。おば様はY美に学習塾の様子を訊ね、効率の良い学習方法をアドバイスしていた。Y美は素直に頷きながら、時折、洗面器に顔を付けるようにして食事をする僕のおちんちんを足でまさぐる。
 ここはY美の家であり、僕がY美の母親であるおば様に世話になっている以上、酷い扱いを受けても従うしかないのだった。僕の母は、ある会社の独身寮に住み込みで働いているが、これもおば様の力添えだった。母は、ちょっと僕には実感できないくらい高額なお金をおば様に借りていて、それを返すために必死で働いている。おば様は慈悲心溢れる寛大な人だから面倒を見てくれる、同級生のY美さんの機嫌を損なわないようにうまくやりなさい、と母は、別れて暮らすことになった僕の手を握り、大粒の涙をこぼした。
 自分の立場を忘れてはならない、同い年とはいえ決してY美と僕は対等ではないし、この家では居候の立場であることを日常の意識に叩き込まなければならない、とおば様は考え、そのためにこの家の敷地内では、僕に服を着てズボンを穿くことは禁じた。身に付けるのが許されているのは、白いブリーフのパンツ一枚だけで、それすらも今のように、ちょっとしたことで没収されることも珍しくない。この家の敷地に足を踏み入れたら、直ちに着ている物を脱いで、パンツ一枚の裸になることが僕に課せられたルールだった。メライちゃんが聞いたら、きっと驚いて、「酷過ぎるよ。なんでそんな家、出て行かないのよ」と、大きな瞳を潤ませて僕の諦めきった態度を詰るかもしれない。
 食後、パンツくらい穿かせたらどうかというおば様の勧めに、Y美は、
「駄目だよ。その必要はない。これから罰を受けるのに」
 と答え、僕を二階のベランダに面した和室に連行した。
 畳に正座させられた僕に、Y美が説教をする。メライちゃんの家に寄って、メライちゃんから服やサンダルを借りたのがY美の怒りの原因だった。誰の許可を得て服を着たのか、なぜ言われた通りパンツ一枚で帰らなかったのか、ねちねちと責める。
「よくも勝手な真似をしてくれたよね」
 頭を畳に擦りつけて土下座する僕の裸の背中に、Y美の冷淡な声が浴びせられる。
「私はパンツ一枚で帰って来いって言ったんだよ。ほんとは真っ裸にしても良かったんだけど、メライがいるから可哀想かなって思ってパンツは認めたの。そうしたら調子に乗ってくれたよね。奴隷の立場を忘れて勝手に服を着るって、ねえ、どういうことなの?」
「申し訳ございませんでした」
 怒りが少しでも和らぐように、祈りを込めて土下座を繰り返す。メライちゃんから服を借りた経緯を細かく説明するように言われ、正直に述べると、Y美の怒りはメライちゃんにも飛び火した。
「あのくそチビ女が余計なことしやがったんだな。私のこと、冷淡な女だと思ってるんだろう。教育が必要だな」
 低くく抑えた声は、それだけY美の怒りの大きさを表している。顔がほんのり赤く、元々吊り上がり気味の目がぴくぴく痙攣しながら少しずつ角度を上げる。眉間には不機嫌の象徴であるかのような、深い窪みが生じていた。
 Y美の怒りが増幅した原因にはS子のこともあるように思える。帰り道の途中、自転車に乗ったS子に会ったこと、S子にパンツを脱がされて、おちんちんをいじられたことに話が及ぶと、Y美は無口になって顔を紅潮させ、僕の目をじっと見つめた。メライちゃんにおちんちんを見られたのかと訊ねるので、お尻は見られてしまったけどおちんちんは大丈夫だと思う、と別れ際のメライちゃんの言葉を思い出しながら答えると、Y美は安心したように大きく息を吐いた。
 ベランダから物干し用の紐を取ってきたY美は、それを僕の手首に巻き付け、引っ張り上げると、片方を鴨居に縛り付け、もう片方はベランダのガラス戸の上部の窓を開けて、その窓枠に括るのだった。細い紐だけど手首に二重三重に巻かれて、引き抜くことができない。両腕を斜めに上げた形で固定された僕は、Y美から受ける罰のことを思って、不自由な体をくねらせ、おちんちんを股で隠した。さんざん見られ、弄ばれてきたおちんちんなのにこの期に及んでなぜ恥ずかしがるか、とY美は僕を罵るのだが、罰やお仕置きを受ける時は、それが可能な場合は必ずおちんちんを反射的に隠してしまう。羞恥の念ではなく、体を守ろうとする防衛本能がそうさせるのだと思う。
 もう一度ベランダに出たY美は、新たに物干し用の紐を手にして戻ってきた。今度は僕の足首にそれを絡ませ、引っ張る。足が伸ばされて、そのまま動かない。たちまち僕はエックスの形に体を固定されてしまった。ベランダのガラス戸は開けっ放しだった。夜風が強く、ひっきりなしにこの二階の和室に吹き込んできた。一糸まとわぬ素っ裸の身には、この風がいたく冷たく感じられる。
 短パンから部屋着の長ズボンに着替えたY美は、まだ肌寒いのか、自分の部屋から白い木綿のカーディガンを持ってくると、それを半袖のシャツに重ねた。両手両足を固定されて全裸の身を屈めたり両手で覆ったりすることも許されず、体じゅうの肌を夜の風に嬲られている僕の前で、Y美は殊更に寒がって見せる。普通に服を着ていれば単純に涼しい風に感じられると思うのだが、Y美は僕の小さく縮んだおちんちんをいじったり、お腹を撫でたりして、「寒いよね、素っ裸だもんね」と、からかう。
「でも、罰を受ければすぐに暑くなるから」
 底意地の悪そうな笑みを浮かべて押入れから竹刀を取り出したY美は、それを軽く振って見せた。両手両足を紐で括られて動けない僕の顎から首にかけて、竹刀の先がゆっくりと這う。
「どこを打たれたいの? ここ?」
 喉から胸、腕、背中が順に竹刀で小突かれる。恐怖の感情に支配された僕は声が震えてまともに答えることができない。
「それとも、ここ?」
 脇の下のつるつるした部分をY美が覗き込みながら、竹刀で軽く叩く。体の到る所を一通り小突き終わると、
「やっぱりここが一番いいよね」
 と、初めからそう決めていたかのように、振り上げた竹刀をお尻に向けて下ろした。
 悲鳴とともに痛みを訴える僕の声が想像以上に大きかったらしく、Y美は慌てて手拭いを取ると、猿轡にして僕に噛ませる。舌を動かせなくなった僕は、呻き声を手拭いの間から漏らしながら、容赦ないY美の竹刀によるお尻叩きに耐える。
 じっとしていられないくらい痛いのに、四肢を引っ張られているので、くねらせることしかできない。Y美は無言だった。荒い息が耳元で聞こえた。
 身をよじったり、竹刀が振り下ろされるタイミングに合わせて腰を前に突き出したりしたが、その努力の割に激痛が減じることは少なかった。気が付けば、苦悶に喘ぐ僕は体じゅうにうっすらと汗を浮かべて、Y美が予告した通り、ベランダから吹く風を有難いと思うまでに暑くなっていた。
 尿意を催した僕は、その旨をY美に伝えようとして、必死になってY美の目を追い、手拭いの間から言葉にならない声を出し続けた。一定の間隔を置いて何度もお尻を叩き、Y美は少しも休もうとしない。竹刀がお尻の肉を激しく当たる度に、おちんちんの先からおしっこが飛び出しそうになった。
「トイレに行かせてください」
 地獄の三十連発の後だった。ようやくY美が手拭いの猿轡を外してくれた。しかし、Y美は首を横に振った。僕の体を縛っている紐を解かせる口実だと疑っているようだった。それでも切実に尿意を訴えると、Y美は紙コップを持ってきた。
「許してください。お願いですから」
 涙で頬を濡らした僕が今もじんじんと痛むお尻と迫る尿意に身悶えしながら、Y美に情けを乞う。紙コップにおしっこをするということは、つまり、僕にそれを飲ませるつもりなのだろう。僕はかぶりを振って、「許してください」と、繰り返した。
 決心を翻さないY美は、縮み込んだおちんちんをつまむと、皮をめくって、おちんちんの先っぽに紙コップを当てた。下腹部をぎゅっと押しては僕を睨み付け、早くするように促す。もう我慢も限界だった。目をつむった。紙コップの底をおしっこが叩いた。
「くさいなあ、相変わらずお前のおしっこは」
 おちんちんをつまんで揺すり、滴を払うと、Y美が眉根を寄せて、おしっこの溜まった紙コップを僕の鼻の前に突き出す。Y美たちにおしっこを飲まされて以来、おしっこが変な臭いになったのは確かだった。思わず顔を背ける。しかし、案の定、Y美は僕にこれを飲むように命じるのだった。
「やめて。もうやめて。いやです」
「いいから飲みなさいよ。飲み干したら、お尻叩きは勘弁してやるから」
 嗚咽する僕を冷然と見下ろしながら、静かな口調でY美が条件を出した。
「その代わり、一滴でも残したら、お尻だけでなく、おちんちんも叩くから」
 まだ相当の痛みが残っているお尻をY美の手がゆっくりと撫で回す。紙コップのふちが唇に押し当てられた。紙コップが傾く。自分のおしっこを喉へ流し込む。味などは極力感じまいと、意識を集中して、ただコップの中の液体を飲み干すことに専念する。途中、何度か咳き込んだが、その度にY美がコップを放すので、おしっこを畳にこぼすことはなかった。目から涙が流れ続けた。何回かに分けて飲み、ようやく飲み干すと、肩に込めていた力が一気に抜けて、手首に紐が食い込んだ。
 とにかくおしっこを飲み干したのだから、約束通り、お尻叩きは終わりにして、さっさと僕を拘束する紐を解いて欲しかったのだが、Y美は竹刀で剣道の素振りなどをして、ちっとも僕を自由にしようとしない。素っ裸のままエックスの形に体を固定されている惨めな僕の姿を見て、にやりと笑う。口中の生温いおしっこの感触を消そうとして盛んに唾を飲み込む僕は、突然手拭いを取り出したY美に再び猿轡を噛まされてしまった。手拭いによって舌の動きを封じられ、言葉にならない叫びで抵抗したが、手足の自由が全く利かないのだから、Y美にされるがままの状態だった。Y美は竹刀で再び僕のお尻を打ち始めるのだった。
 約束が違う。
 呻き声を上げて目を大きく見開く僕の顔をY美は見ようとしなかった。
「ごめん。ストレスが溜まってるの。もう少し打たせて」
 さすがに少し後ろめたいのか、Y美は早口でそれだけ言うと、後はもうただ一心に竹刀で僕のお尻、時折背中を打ちつけるのだった。打たれる度に白い光が頭の中にフラッシュする。どうしても打ち続けるのならば、せめて少しの間でも竹刀を振り降ろすのを止めて欲しいと願うのだが、そのわずかな望みさえ叶えられなかった。お尻を打つ手元がずれて、おちんちんの袋に竹刀が当たった時は、体がぴんと伸びたまま動かなくなって、Y美を驚かせた。激痛に涎が流れて止まらない。噛まされている手拭いは水の中から取り出したように重く、噛み締めると自分の唾液が出てくる。
 お尻叩きに満足したY美が竹刀を畳に置いた時には、僕はまだ打たれ続けているような錯覚に襲われ、打たれている時と同じように一定の間隔を置いて腰を前に突き出していた。手拭いの猿轡を解かれても、言葉が出ない。
「ねえ、大丈夫なの? お尻が真っ赤だけど」
 自分で自分の無責任さを笑うように、笑顔でY美が訊ね、痛み続けるお尻を撫で回した。体じゅうをべたべた触って、僕の体が汗に塗れてべったりしていることを指摘し、乳首を引っ張る。呼吸が落ち着いてから、「もう紐を解いてください」とお願いするのだが、僕の前に座り込んだY美は、それに答えず、おちんちんに手を伸ばした。
「こんなに竹刀で打たれた後でも、おちんちんは反応するのかな」
 そう言ってY美がおちんちんの袋からおちんちんにかけてゆっくりと指を這わせる。親指と人差し指でおちんちんを挟み、小刻みに動かす。両手を使っておちんちんの袋からお尻の穴、おちんちんに刺激を与える。痛みの中から湧き上がってくる快感の波がゆっくりと体の隅々まで広がる。
「男の子って、面白いね。こんなに屈辱的な格好でお尻を叩かれたばかりなのに、もうおちんちんが大きくなるなんて。恥ずかしくないの?」
 Y美が冷やかな目で僕を見上げる。喘ぐばかりで答えようとしない僕に腹を立てたのか、突然おちんちんの皮を上へ引っ張り、くるくる回し始める。
「痛い。もう許して」
「馬鹿。聞いてるんだから答えなさいよ。こんなにおちんちんを大きくさせて、恥ずかしくないの?」
「恥ずかしいです」
 羞恥と屈辱のあまり声が震える。Y美の指が皮を放した。おちんちんを指に挟んで扱き、もう片方の手で袋を揉み、お尻の穴まで指を伸ばす。おちんちんはもう限界まで大きくなった。おちんちんの先がべとべとに濡れている。Y美はそれを指で拭き取り、僕の乳首やお臍の周りになすり付ける。
「いきそうになったら教えなさいよ」
「駄目です。そろそろいきそうです」
「精液出したいの?」
「はい」
「恥ずかしくないの? 同い年の女の子におちんちんを面白半分にいじられて、精液を出すなんて」
「はい。もういきそう。駄目です」
 圧倒的な快感が押し寄せてきて、もう精液が飛び出る寸前だった。羞恥に苛まれつつも、体が精液を出すことを猛烈に求めていることは認めざるを得ない。
「やめた」
 気紛れを起こしたY美は、おちんちんから指を放し、僕を縛り付けている紐を解き始めた。そして、その場にへなへなと座り込んだ僕の腕を取って、下に行ってY美のためにアイスココアを持ってくるように命じるのだった。
 下腹部にくっ付きそうな程大きくなったおちんちんを手で隠しつつ、下の階へ降りると、食卓でおば様が電卓を叩きながら書類に数字を書き込んでいた。大きくなったおちんちんをおば様の目から隠そうとして横を向くと、おば様が驚きの声を上げた。真っ赤なお尻を見られてしまった。
「まあ、酷いわね。可哀想に」
 今も痛みの残るお尻を撫でながら、おば様が同情を寄せる。が、僕が手で隠しているおちんちんに気が付くと、
「お尻を叩かれておちんちんを大きくしたみたいね」
 と、嘲笑うような口調に代わって、おちんちんを指に挟むと、二階のY美を大きな声で呼び付けた。
 僕に振るった暴力のことでY美を叱るのかと思ったが、違った。おば様は、おちんちんを指に挟んだまま、Y美になぜ大きくなったのか質すのだった。Y美が曖昧な微笑を浮かべると、「あなたが手で大きくさせたんでしょ?」と、重ねて訊ねる。
「お尻を叩かれただけでこんなにおちんちんが大きくなるのかしら。ほら、見てみなさいよ、これ、これ」
「や、やめて」
 その瞬間だった。おば様のおちんちんを挟んだ指が動いたため、射精寸前で止められた精液が飛び出してしまった。Y美とおば様は、呆れたような顔をして素っ裸の僕を見ている。たった今、目の前でおちんちんの先から精液が出て、空中に弧を描いたこと、そのことが女の人たちに男の子の不思議さを充分に感じさせたようだった。


5 コメント

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Unknown (mmm)
2011-05-29 00:14:35
続きが気になります。
これからも頑張って!
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Unknown (Unknown)
2011-05-30 23:42:31
そういえばY美と二人きりのときに手で射精させられる描写が少ない気がします。たまには優しく寸止めで終わらず精液出なくなるまで射精させるのはどうでしょうか。
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Unknown (ぺんたろ)
2011-06-05 08:17:02
いつも読ませてもらってます。
いいですね いいですね
女性様から奴隷の身分の違いを叩き込まれて、自らお仕置きや辱めを願い出るようになったら、これは理想的な支配関係ですね。
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更新しました (naosu)
2011-06-05 15:00:49
mmm様
コメントありがとうございます。
更新しました。
まだまだ続きます。

Y美による連続射精ご希望の方
コメントありがとうございます。
そういえばご指摘の通りですね。
近々ありますので、懲りずにお読みいただければ幸いです。

べんたろ様
コメントに感謝です。
理想的な支配関係にまではまだ長い道のりですが、どうぞお付き合いくださいませ。

自称Y美様
またメッセージ送信お待ちしてます。
ご満足いただけるよう精進させていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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Unknown (名無し)
2013-05-18 12:44:21
Y美も今頃は、きっと地獄でお尻叩かれているのでは?
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