思い出したくないことなど

成人向き。二十歳未満の閲覧禁止。家庭の事情でクラスメイトの女子の家に居候することになった僕の性的いじめ体験。

Fさんの災難

2013-04-07 13:49:38 | 8.夏休み恥辱編

 空き地を出る前、ルコは僕を楓の大木を背にして立たせた。相変わらず一糸まとわぬ裸でいるしかない心細さに身を竦め、おちんちんと胸の辺りを隠す。そんな僕を長身のルコが冷たい目で見下ろしながら、気をつけの姿勢を命じた。泣きたいのを堪えて両手を体の側面に沿って伸ばすと、ルコは片膝を地面につけておちんちんに手を伸ばした。
 皮を剥き、亀頭の割れ目に指を押し当てる。過敏な部分を無雑作にいじられ、腰がびくっと引けてしまう。
「じっとしててよ」
 ルコがぴしゃりと僕のお尻を叩いた。亀頭に押し当てた指をゆっくり引くと、精液の糸が伸び、木洩れ日にきらりと輝いた。
「離れた場所で見てたからよく分からなかったけど、射精させられた訳じゃないよね?」
 女の子の命令を受けた男の子たちは、僕のおちんちんを扱き、勃起させ、射精寸前まで僕の性的な快楽を高めてから、途中で手を放した。そのことをルコに伝えると、「良かったね。今日も何回射精させられるか分からないからストックしといた方がいいもんね」と言って、おちんちんの袋を軽く揉みながら、おちんちんを指の間に挟んでこすった。たちまち、おちんちんがひくひくと反応してしまう。
「そうそう。こんな風に勃起したまま、腰振りダンスを踊らされていたね」
 その光景を頭にありありと浮かべているのか、ルコが遠くを見つめるような目をした。思い出したくないことだけど、男の子たちに勃起させられた僕は、そのままの状態で頭の後ろで手を組み、女の子たちの手拍子に合わせて腰を前後に揺する踊りのようなことをやらされた。リーダー格の女の子の発案だった。女の子たちがあまりげらげら笑うので、最初は同情気味だった男の子たちも笑うようになった。その踊りは、勃起して丸出しにさせられた亀頭をを女の子たちの指示に従って前後左右に揺すりながら歩き回るという屈辱的なもので、踊りの間は、頭の後ろで組んだ手を一瞬たりとも離してはならなかった。
 言われたとおりの動きをしないとリーダー格の女の子に木の枝でお尻を叩かれた。恥ずかしいという心理的抵抗から踊りの動きをなかなか覚えらなかった僕は、叩かれる度に短い悲鳴を上げてしまい、「うるさいんだよ」とまた叩かれた。あまりにもたくさん叩かれたので、腰を振りながらくるりと体の向きを変えた時、女の子たちは僕のお尻が猿のようだと評して、お腹を抱えて笑い転げた。
 なぜもっと早く助けに来てくれなかったのか、と不満を述べると涙がこぼれた。うつ伏せに押さえつけられ、女の子に命じられた男の子たちによってお尻の穴を広げられたままだったら、リーダー格の女の子に何をお尻の穴に入れられたか分かったものではなかった。間一髪でお尻をいじられる責めからは解放されたけど、それにしても、僕がこんな目に遭うまでずっと傍観していたというルコとFさんを恨めしく思った。もっともルコによると、Fさんは子どもたちに攫われた僕を見つけると、すぐに助けに行こうとしたらしい。「まあいいから、もう少し様子を見ようよ」と止めたのはルコだった。僕が頭の後ろで手を組んで勃起させられたおちんちんを揺すりながら踊らされていた時は、それまでずっと憤慨しながら様子を見守っていたFさんもさすがに笑い出してしまった、とルコが僕の羞恥を殊更に煽る。僕は信じたくなかったけど、Fさんが申し訳なさそうに僕に頭を下げるので、すっかり悲しくなってしまった。
 住宅地を切り抜け、幹線道路を歩き、ルコの別荘近くまで来ると、ルコが振り向き、ここから先は少し離れて歩くように指示した。素っ裸の身を少しでも隠そうとして、今までは前を行くルコとFさんにぴったり付いて歩いていたのだけど、ここから先はルコの近所の人の目もあるから、真っ裸で歩いている僕とは無関係を装いたいというのがその理由だった。あまりにも身勝手だと思うけど、ペット扱いされている僕には逆らう権利などない。Fさんが「丸裸の男の子を一人で帰す訳にはいかないよ」と、僕に付き添うことを申し出てくれなかったら、僕は警察に保護され、おば様に迷惑がかかり、結果的に住み込みで働く僕の母親が何らかの報復を受けることになったに違いなかった。
 小走りでとっとと先へ行ったルコの背中が見えなくなったのを確認したFさんは、蝉のけたたましく鳴いている木の幹に隠れた僕の手を引いて、道路へ出した。アスファルトが足の裏でじんじんと熱かった。木陰に覆われた坂道では、Fさんの背中はシャツに汗が滲んで下着が透けて見えるので、あまり見ないようにしておちんちんを隠しながら歩いた。と、上の方から男の子が二人、竹竿を片手に坂道を駆け下りてきた。
 小学二年生くらいの男の子でも、素っ裸で歩いている僕を見たら変な好奇心を働かさないとも限らない。急いでFさんの背中に隠れると、Fさんもまた、このいたずら盛りの子どもが一番タチが悪いと心得ているのか、僕の前に出て両腕を広げるようにして男の子たちに立ちはだかった。男の子たちがFさんの所作を不思議そうに見つめながら通り過ぎようとしたその時、Fさんの悲鳴が上がった。
「ちょっと待ちなさい、君たち。駄目」
 Fさんの白いテニスウェアとスカートが竹竿に引っ張られて、旗のように靡いた。男の子たちがびっくりして立ち止まった。彼らの竿に付けられた釣り針がテニスウェアとスカートに引っ掛かっていた。
「やだ、何よこれ。ねえ、ナオス君、取ってよ」
 テニスウェアもスカートも後ろ側に針が掛かったようで、Fさんは首を回し、ウェアを引っ張るけれども、釣り針には手で触れるのが精一杯のようだった。男の子たちは、Fさんの後ろにおちんちんを隠して立っている僕を見つけて、びっくりしたように互いの顔を見合わせた。
「ねえ、なんで裸んぼなの?」
「恥ずかしくないの?」
 自分たちの不用心な釣り針が引き起こしたトラブルを忘れて、男の子たちがにやにやしながら僕に訊ねる。おちんちんを手で隠しながら、適当に理由を述べていると、Fさんが「そんなことより早く取ってよ」と、甲高い声で怒鳴った。
 両手を使わなければ釣り針を外すことができない。男の子たちの視線がずっと僕の股間に注がれているのが気になったけど、Fさんのためには我慢するしかなかった。思い切って両手をおちんちんから離すと、男の子たちはぷっと吹き出し、「わ、ちんちん丸見えだ」とはしゃいだ。
 釣り針はなかなか取れなかった。返しの部分が完全に生地の中に入ってしまっているので、それが引っ掛かって取りにくくさせていた。スカートも同様だった。力ずくで引っかき回しても穴は大きくならず、二進も三進もいかなかった。Fさんが鋏はあるかと男の子たちに聞いたが、無いとの返事だった。
 スカートの下からすらりと伸びるFさんの脚が木漏れ日に反射して白く輝いていた。このままスカートの裾をひょいと持ち上げると、Fさんのパンツが丸見えになる。そんなことを想像してどきどきしながら、手を動かす。テニスウェアの裾からFさんの白い肌が覗いている。
「ねえねえ、何やってんの?」
 三人の女の子がサンダルをぺたんぺたんと鳴らして男の子たちに近寄ってきた。男の子たちが興奮気味に事の顛末を教えると、彼らよりも少し年上と思われる女の子たちは「何それ?」と興味をそそられたようにFさんと僕の間を覗き込んだ。僕が反射的におちんちんを隠しながら、片手で釣り針と格闘していると、
「片手じゃ外せる訳ないでしょ。ちゃんと両手でやってよ」
 と、僕の羞恥なんかよりもこっちの方が優先だとばかりにFさんが叱った。元はと言えば僕をかばうためにこのような目に遭ったFさんだった。それを思えば、少しでも早くFさんの着衣から釣り針を外してあげなくてはならない。女の子たちの視線もまた男の子たちと同様、股間に注がれているのを確認すると、手早くおちんちんを股の間に押し込んでから、手を離した。と、女の子たちが僕の股間を指して、素っ頓狂な声を上げた。
「やだ。この人、女?」
「ツルツル。何もないよ」
 不思議そうに訊ねる女の子たちに答えようとしたのか、一人の男の子がすっと僕の後ろに回った。股間に押し込んだおちんちんの先っぽにぶよぶよしたゼラチン質のような指が当たった。男の子がおちんちんを袋ごと股間から押し出そうとしているのだった。僕は首を後ろに回して「そんなことしないで」とお願いしたけど、遊びに夢中になった男の子は聞く耳を持たない。仕方がないのでスカートから釣り針を外すことに専念している風を装いながら、懸命に太腿を密着させたものの、抵抗むなしく、ついにおちんちんが袋ごと閉じた太腿の間から飛び出してしまった。無毛の股間を不思議そうに見つめていた女の子たちは、突然現れたおちんちんにキャッと叫んだ。
 恥ずかしさのあまり、釣り針と悪戦苦闘する手の動きが止まり、腰をひねった僕をFさんが「いいから早く取ってよ」と、叱咤した。どうせいろんな人に見られたのだし、と考え、観念して丸出しのおちんちんを子どもたちに晒しながら、釣り針外しに集中すると、
「動くたびにぷるんぷるん、揺れるね」
「ちっちゃいんだね」
 などと話しながら、三人の女の子と二人の男の子は、片時もおちんちんから目を離さなかった。大気に直接触れている全身の肌が自然と火照ってくる。「そんなに見ないで」と、惨めな気持ちを堪えて子どもたちにお願いする。
「ねえ、なんでこの人、裸なの?」
 女の子の一人が素っ裸を晒し続けている僕を指さし、Fさんに顔を上げて質問した。しかし、テニスウェアの釣り針を外そうと無理な体勢のまま躍起になっているFさんに答える余裕などなかった。代りに男の子たちが面白おかしく語って聞かせると、女の子たちは「嘘でしょ、何それ」と手を叩いて喜んだ。
「ねえ、君たち、ちょっとこっちに来てくれる?」
 なかなか取れない釣り針に業を煮やしたFさんが一旦手を休めると、道沿いの奥まったところにある駐車場へ移動しながら、子どもたちを呼び寄せた。スカートの裾を持って僕もついて行く。十台分くらいのスペースがある駐車場には、一台も車が停まっていなかった。周囲を樹木に覆われて、坂道を人が通っても見られる心配はない。木陰の下の輪留めに腰を下ろしたFさんは、僕を遠ざけ、子どもたちを自分の前に立たせた。そして、深呼吸を一つしてから、決心したようにテニスウェアを脱いだ。続いて立ち上がり、スカートのホックを外す。スカートがはらりと地面に落ちた。
「こっちを見ないで。ナオス君は早くこっちを外してよ」
 僕の視線に気づいたFさんが顔を赤く染めて、手で胸を隠しながらスカートを投げつけてきた。竹竿がアスファルトに倒れて乾いた音がした。顔に当たったスカートの匂いが鼻を直撃し、Fさんの肉体から発せられた生々しい女の人の香りが僕の体の中に広がった。
 蝉の鳴き声があちこちから聞こえた。Fさんの背面は、茶色い土がなだらかな斜面を作っていて、その下には雑木林が広がっていた。僕は、黙々とテニスウェアに引っ掛かった釣り針を外そうとしているFさんの下着姿が気になって、スカートに食い込んだ釣り針からちらちらと目を上げるのだけど、その度に外側を向いた男の子と目が合ってしまい、ばつの悪い思いをした。女の子たち三人はFさんをガードしながらも内側を向いていて、下着姿のFさんといろんな話をしている。
「あのお兄ちゃんは丸裸で、私たちにおちんちんとか見られてんのに、お姉ちゃんの下着姿も見せてもらえないのね」
「男の子はいいのよ。でも、女の子は軽々しく見せるもんじゃないし」
「そっか。エイ君もちゃんと背中向けててね。こっち見たら駄目だよ」
 女の子が自分の弟のような男の子の肩をぽんと肩を叩くと、その子は、丸坊主の頭を撫でながら照れ笑いをした。二人の男の子も後ろからむんむんと漂ってくるFさんの色気のようなものが気になって仕方がないようだった。
 家から鋏を取ってくるようにFさんに頼まれた女の子が戻ってきて、親が自分の言うことを信じてくれないから鋏を持ってくることができない、と嘆いた。
「裸んぼのお兄ちゃん、私と一緒に来てくれたら鋏を持ってくることができるんだけどな」
 女の子が困ったような顔をしてFさんに訴えると、Fさんが片手で胸を隠しながら、僕の方に顔を向けた。
「ナオス君、悪いけどその子と一緒に行って鋏を借りてきてくれない?」
「え、そんな。裸のまま行くんですか」
 せめてこのスカートで下半身を隠せたら。そんなことを思いながらスカートを持った手でおちんちんを隠していると、女の子が僕の手からスカートをもぎ取ってFさんに渡した。僕は急いでおちんちんを手で隠した。
「そう、お願い。どうしても鋏がないと取れないの」
 両手を合わせてFさんが頭を下げた。しかし、それでもやはりためらってしまう。素っ裸のまま知らない家に行き鋏を借りるなんて、とても出来そうになかった。女の子が僕のお尻を叩いて、「お兄ちゃんのお尻、いっぱい叩かれた跡があるね。悪いことしたの?」と、無邪気な顔をして訊ねた。
 女の子と言っても僕とほとんど変わらない背丈で、一重瞼のお人形のような白い顔が特徴だった。僕の手をぐいぐいと引いて坂道を下る。Fさんに懇懇と諭され、やっとの思いで行くことを承知したものの、いつ人が通るかしれない公道を年下の女の子に手を繋がれたまま素っ裸で歩くのは、想像以上の恥ずかしさだった。このまま知らない家に行き鋏を借りるなんて、とても出来そうになかった。
「ねえ、やっぱり僕はやめる。裸でなんか行けないよ。鋏だけ借りてきてよ」
 おちんちんを手で隠し、腰を曲げながら、女の子に頼んだ。
「うちのお母さん、裸で歩いている男の子の話がほんとなら、服を貸してあげないといけないねって言ってたよ」
 話す時も顔の筋肉がほとんど動かない、お人形のような女の子が僕を励ました。
 門の外から平屋建ての大きな建物が見えた。門から玄関までぎっしり砂利を敷き詰めている。隣家との境に蔵があり、蔵の白い壁に寄せて黄色いビール箱が雑然と積まれていた。門をくぐると、女の子が突然立ち止まり、おちんちんを隠している僕の手の甲を打った。
「ここから先は、おちんちん隠したら駄目。うちのお母さん、なよなよした男の子が大嫌いなの。裸んぼのまま堂々としていれば、お洋服を用意してくれると思うよ。おちんちんは絶対に隠さないで」
 女の子の目と口が同時に巨大化し、白い顔が怒りの形相になった。一瞬背筋が寒くなった僕は、すかさず気をつけの姿勢を取って、「はい」と反射的に返事をしてしまった。女の子はせっせと先を進んだ。僕も女の子に命じられた通り、おちんちんを丸出しにしたまま、砂利で足の裏がちくちくするのにも耐え、あたかも銭湯にいるかのように平生を装って女の子の後ろに従う。もうすぐ念願の洋服を借りられる、僕はそのことだけを考え、たぎつ羞恥心を制しながら母屋の角を曲がった。
 築山、小さな池を配した広い庭が見えたと思ったら、耳を聾する歓声があって、何事が起こったのか瞬時には理解できなかった。縁側のすぐ先に日除けの細長い布を張って、その下で宴会が行われていた。素っ裸で入ってきた僕を見て、一斉に会話が中断した。口に含んだ酒を吹き出した女の人もいた。続いて、どっと笑い声が起こった。
 呆然とする僕の肩を叩いて、女の子が「じゃ私、鋏をお姉ちゃんに渡してくるから、よろしくね」とにっこり笑うと、走り去った。僕も一緒に立ち去ろうとしたけど、浴衣をだらしなく着た女の人に腕を掴まれた。この人はかなりお酒に酔っていて、僕の裸の胸を指でなぞっては、げらげら笑った。誰かが僕のことを、ルコのペットとしてあの別荘に監禁されている、と説明すると、夕べも女の子たちに散々苛められたようだ、とおじさんが赤い額をてかてかと光らせて訳知り顔に話した。
 何か着る物を貸してくださいと伝えると、図々しい子だね、と浴衣の女の人にいきなり耳を引っ張られた。痛い。爪先立ちで痛みに悶える僕を見て、「可哀想だからよしなよ、おちんちん丸出しでさ」「ずっと素っ裸で恥ずかしいんだろうよ」と、女の人たちが同情の声を寄せた。浴衣の人は僕の耳を放すと、「何言ってんだよ。この子はわざわざ私たちに裸を見せに来てくれたんじゃないか」と、自分を非難した人たちに向かって、毒づいた。へべれけの体であった。「そりゃそうだ」と、同情した女の人たちが笑うと、浴衣の人は図に乗って、おちんちんを隠す僕の手を払い、ぐるぐると指でおちんちんをブラペラのように回し始めた。おじさんたちもこれには喝采し、「次は俺のもやってよ」となどと野次を飛ばしたが、浴衣の人は、肩から崩れかけていた浴衣を直しながら、「やだよ。おじさんのは汚いもん。私は、この男の子のような、きれいなおちんちんが好きなんだよ」と返した。「なるほど、皮を被ってるから、まだ汚れていない」とおじさんが茶々を入れ、またどっと笑いが起こる。僕はやっと悟った。女の子は、初めから僕を笑い物にするつもりで、ここへ連れて来たのだった。鋏を借りる理由なんて出鱈目だった。まんまと騙されてしまった。
 恥ずかしさと悔しさ、憎いと思う気持ちが同時に高まって、僕は浴衣の人の手を振りほどいて逃げた。すぐに僕とそれほど年の違わない女の人と男の人が追いかけてきた。大人の宴会に付き合わされていた彼らは僕を捕まえると、格好の退屈しのぎができたとばかり、縁側の横の硬い地面に僕を仰向けにして、両足を持ち上げた。お尻の穴からおちんちんの袋までを白昼の光の中でじっくりと観察される。おちんちんが引っ張られ、お尻の穴が広げられ、おちんちんの袋が強い力で握られる。誰かが指でおちんちんを僕の体の中に押し込もうとする。痛みと悔しさに涙を流しながら、「やめて、やめてください」と哀訴する僕に聞こえてくるのは、専ら女の人たちの嘲笑だった。
 そのうち、男の人が僕のおちんちんを扱き始めた。女の人が頼み込むので仕方ないという風にその人は手を伸ばしてから、「ごめんな」と小声で詫びた。仰向けに寝転ばされた僕のお尻が大きく持ち上げられて、ほとんど逆さ吊りのような状態になる。大きくなったおちんちんに幾つもの指が絡み付いて、射精の波がぐんぐんと押し迫ってきた。
 女の人が男の人におちんちんの扱きをやめるように指示し、手の動きが止まった。行き場を失ったようにおちんちんがひくひくと揺れる様を見て、女の人たちが溜息をついた。こんな小さなおちんちんでも精液を出すのね、と口々に感心している。男の人が亀頭に指を押しつけてからゆっくりと放し、精液の糸を引いた。
 おちんちんの扱きを中断させたのは、宴会の席から僕を呼ぶ声があったからだった。大きくなったおちんちんを隠すことも許されずに立たされた僕の背中やお尻を女の人が叩き、付着した土を払ってくれた。大事なぐい飲みを池に投げた奴がいる、服が濡れるといやだと案じていたら、あすこに素っ裸の男の子がいる、あの子に取りに行かせようということに相成った、と浴衣の女の人が呂律の回らない口調で経緯を説明した。
 宴会の場へ素っ裸のまま通された僕は、大きくさせられたおちんちんを酒に酔った人たちに散々冷やかされた。ぐい飲みを無事に池から取ってきたら口でしてあげる、と浴衣の人がウインクをした。恐る恐る池に入る。庭の池にしては深くて、いきなり僕の肩が沈んだ。池の水はぬるま湯のようで、底は泥だった。おじさんの指さす方へ向かうと、足が届かなくなった。仕方がないので潜って底を探した。やっと見つけて池から上がると、おじさんたちは僕の泳ぎがうまいと褒めそやした。
 全身から水滴をぽたぽたと零しながら、浴衣の人にそれとなく近づいた。口でしてくれる、という言葉になんとなく期待するものがあったのだが、一升瓶を抱えたままあぐらをかいている浴衣の人は、まだ半分硬くなったままのおちんちんが名残惜しげにぶらぶらしているのを見て取ると、露骨に不快な顔をした。「あんたね。子どものくせに私に口でしてもらおうなんて、十年早いんだよ」と、おちんちんの皮を引っ張って立ち上がる。「まだこんな皮被りのくせに」と、言葉に怒りを滲ませておちんちんの皮を引っ張りながら、門の方へ向かった。僕は皮が千切れそうな痛みに悲鳴を上げながら許しを乞うのだが、浴衣の人は知らん顔をしてずんずん歩く。宴会の席から外れた、僕と年の近い女の人と男の人たちが砂利道のところに群がって、軽蔑の眼差しで僕の情けない姿を見送った。
「もう二度とこの家に来ないでね、変態」
 門の外へ素っ裸の僕を投げつけるように放すと、浴衣の人はくるりと向きを変えて戻って行った。
 皮を引っ張られた痛みでおちんちんはすっかり柔らかくなり、伸び切った皮がだらりと下がっていた。僕は周りに誰もいないことを確認してから、坂道を駆け足でのぼり、Fさんのいる駐車場へ向かった。
 駐車場には誰もいなかった。Fさんはもちろん、子どもたちの姿も見えない。僕は、駐車場の先に立って、足元の斜面に続く雑木林を見渡しながら、Fさんの名を呼んだ。すると、雑木林の中から微かにFさんの声がした。斜面を下りて、雑木林の中に入ると、下着姿に靴だけ履いたFさんが茂みの中から出てきた。
 鋏を持ってくる筈だった女の子も来ず、残りの女の子も三々五々に散り、男の子たちは、釣りの時間を惜しんでFさんのテニスウェアとスカートを付けたまま行ってしまったという。Fさんは両手で体を覆うようにして説明を終えると、「じろじろ見ないで」と鋭い声で僕を叱り、体のあちこちをぼりぼりと掻いた。だいぶ蚊に刺されたらしい。Fさんが豊かな乳房の持ち主だとは服の上からは分からなかった。ブラジャーと同じく白いパンツは、手を当てるだけですぐに脱げそうだった。Fさんがしきりに蚊に刺された腕や足を掻いている。目を逸らすのだけど、Fさんの滑らかな肌と小さなお臍が目の隅でちらちらすると、どうしてももう一度白い肢体へ向けてしまう。
 ピンと立ったおちんちんを見て、Fさんは顔を赤らめ、僕のお尻を何度も力いっぱい叩いた。しかし、おちんちんは容易に収まらず、Fさんに抱きつきたくなる衝動を堪えるのが精一杯だった。ルコの別荘に戻ろうとして斜面を上っている時、とうとう我慢できず、後ろからFさんに抱きついてしまった。Fさんの柔らかい肌が僕の肌に合わさる。そのまま二人とも斜面を転げ落ちた。
「いい加減にして」
 土塗れになりながら僕を組み敷いたFさんは、手のひらで僕の顔を叩きまくった。そして、おちんちんを掴んで立たせると、お尻や背中に蹴りを入れた。激しい暴力を受けながらもFさんの裸に近い下着姿を存分に堪能していた僕は、いきなりおちんちんの袋を蹴られ、あまりの苦痛にその場に倒れて動けなくなってしまった。
 さすがに心配になったのか、Fさんが優しく声を掛けてくれた。普段は滅多にに見ることができない女の人の体を見てしまったものだから、どうしても性的に感動してしまう、と僕が正直に打ち明けると、Fさんは、非常に驚いたようだった。
「ナオス君はいつも裸を見られるばかりで、女の子の体のことは知らないのね」
 と、苛々した感情を自制するようにして大きく息をつく。
「分かった。私の体を見ていいから、自分で扱いて出しなさい」
 そう言ってFさんは、下着姿のまま切り株に座り、長い足を組んだ。蚊に刺された跡を掻きながら靴の先でおちんちんを突っつき、早くして、と急かす。突然、太腿を力いっぱい叩かれた。Fさんの手のひらには潰れた蚊があった。僕は、ブラジャーとパンツ姿のFさんの白い肢体を見つめながらおちんちんを扱いた。Fさんには上目遣いでじろじろと眺められていることに気づいていたけど、僕も負けじとFさんの豊満な胸、股間にぴったり貼り付いた白い生地を見つめた。
 程なくして精液が弧を描いて木の根元にかかると、Fさんは「すっきりした?」と微笑して訊ねて、足を組み替えた。そこには何とも言えない大人の余裕があった。

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9 コメント

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Unknown (赤シャツ)
2013-04-07 19:40:45
更新お疲れ様です。
Fさんの前で出せてラッキーでしたね。
返信する
妄想? (秘密)
2013-04-11 21:44:00
このストーリー実話なのですか?妄想ですよね。実際に中学生の男の子が、女の子の前で全裸は、嘘?ホラー?まして、全裸で、路上を歩かされたなんてある訳ないし?
返信する
更新ありがとうございます ()
2013-04-14 13:18:15
ナオス君もいい事あるんだ、おば様とはこれからどうなるんでしょうかね?次回期待してます。ご無理なされないように~
返信する
Unknown ( )
2013-04-16 22:57:19
実話のわけねーだろ
実際こんな事があったら一発で通報されるわ
返信する
恐れ入ります (naosu)
2013-04-27 16:55:35
更新しました。
コメントいただいた皆様ありがとうございます。

赤シャツ様
ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

秘密様
実話かどうか、というのは難しいご質問ですね。
実話ではない、とは言い切れないです。
この話は、実際に起きたこと、起きかねなかったことを中心に構成されていて、起きなかったことは少ししか混じっていません。
全ては昔の話です。
昔は、今では考えられないことが普通に起きていました。

櫂様
いつもコメントありがとうございます。
またよろしくお願いします。
返信する
Unknown (Unknown)
2024-12-04 20:42:51
いじめられているメライちゃんをここぞと犯そうとしたり、
Fさんの下着姿を見て興奮して抱き付いたり、
ブラジャーやパンツを見て夢中でオナニーをしたり、年下の男の子へは全裸のくせに意地張って 突き飛ばして泣かせたりするのに
基本、自己憐憫思考の情けないナオスくんが大好きです
返信する
ううむ、そうですよね確かに (naosu)
2024-12-04 23:04:43
自己憐憫の強さは作者譲りですね。
まあ、普通の男の子なんです。
いろんな意味で普通の男の子。
あたたかく見守ってくださいね。
きっと立派なおとなになるから。
返信する
Unknown (hal)
2024-12-05 18:43:00
ナオスくんも色々な体験を 出された一杯の水を素直に飲み干すが如く
運命として受け入れて
成長しておとなになっていくんですね。
個人的には、
自己憐憫にひたすら酔ってる時よりも、
洗濯物から引っ張り出した下着の匂いを嗅いで勃起させている所を見付かって、竹刀で金玉袋を打たれまくり、のたうち回る羽目になる場面や、
同性の同級生相手に見栄をはって「Y美の裸は大した身体じゃなかったよ」なんて 嘯く所をまんまと見付かり、お尻叩きをうける羽目になったりと、
ごくごく普通のくだらない少年らしさが垣間見えるシーンは、
ナオスくんをとても可愛げがあって魅力的なキャラクターに昇華させていると 感じます。
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Unknown (naosu)
2024-12-13 00:19:32
hal様
この話は10年以上前に書いたものですが、嬉しいコメント、ありがとうございます。
返信する

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