思い出したくないことなど

成人向き。二十歳未満の閲覧禁止。家庭の事情でクラスメイトの女子の家に居候することになった僕の性的いじめ体験。

吊るされて放置

2007-06-21 00:12:27 | 4.とんだ災難
 肛門に深く埋められたゴム状の球体から尻尾が出ている。その尻尾の先を鴨居から垂らした紐につながれ、僕はお尻を吊るされた状態で放置されていた。
 畳と宙に浮いた足の間には、ごくわずかな隙間があるだけだった。僕は全身汗まみれになりながら、尻尾を引っ張られている痛みを少しでも和らげようと、体を前に出したり後ろに引いたりしていた。ほとんどなんの効果もない動作だったが、とにかく動くことで気が紛れるのだった。
 正面の壁に時計が掛けられていた。まだやっと二時を過ぎたばかりだった。Y美とおば様が僕をここに全裸で吊るしたまま出掛けて、一時間が過ぎた。このように尻尾を結わいて吊るすことで、少しずつ肛門の奥の物体が引きずり出されるとおば様は考えたのだった。無理矢理引っ張っても痛いだけだし、時間は掛かるかもしれないが、まずこの方法でやるのが現時点ではベストではないかと、おば様は僕を説得し、僕も反対しなかった。もっとも僕の反対など、彼女たちにとってはものの数ではないが…。しかし、この格好のまま家に一人で置いて行かれるとは思わなかった。訪問客が来てもドアはロックするから大丈夫、とY美は僕の心配を一笑に付したが、その訪問客が留守を確認する意味で、ちらと縁側からこの部屋を覗いたら、お尻をつるされた四つんばいのまま、汗まみれになって悶えている素っ裸の僕の姿を見られてしまう。
 お昼の食事を終えた頃から感じていた尿意が今では限界に近かった。トイレに行かせて欲しいと訴えたが、せったく吊るして肛門から球体を引きずり出している最中なのに、ここで下ろしたら元に戻ってしまうと言って、Y美は僕の願いを拒絶した。その代りに洗面器を持ってきたのだった。その洗面器は僕が精一杯腕を伸ばして取れるか取れないかの微妙な位置に置かれた。
 体を可能な限り前に動かして、肛門に付着した球体が肛門ごと剥がれてしまうような痛みに呻き声を上げつつ、ようやく洗面器を引き寄せることに成功した。洗面器に勃起したおちんちんを当てて、外に飛沫が散らないように気を遣いながら放尿した。と、その時、呼び鈴が鳴った。
「ごめんください」男の人の声だった。おば様の名前を呼んでいる。呼び鈴が続けて二度三度鳴った。「いないな。留守だな」と、もう一人の男の声がした。二人連れのようだった。彼らが諦めて引き返そうとした時、いやな予感が当たって、彼らのうちの一人かガラス戸から中を覗いてしまったのだった。
「おい、見ろよ。なんだ、あれ?」もう一人の男に声をかけて、ガラス戸を軽く叩いた。
 僕は、ちょうどおしっこを出し切ったところで、おへその下の洗面器には、こぼれそうなほどのおしっこが湛えられていた。
「なにやってるんだろ、あいつ?」
 二人の男が並んでガラス戸の前に立っていた。彼らから見て横向きにお尻を吊られているので、勃起したおちんちんも、洗面器の中のおしっこもすべて丸見えである。二人はガラス戸越しに僕に呼びかけたが、まともな返事をせず、動物のように喘いでばかりいる僕に呆れて、「この変態め!」という一言を残して、立ち去るのだった。

 時刻は4時半を回った。Y美もおば様もまだ帰ってこない。二人とも3時過ぎ頃には帰ると言っていたのに。外は梅雨空で、しとしとと雨が降っていた。
時計の針が遅々として全然進まないのも不思議だった。

 6時を過ぎて、門扉を開ける音がした。Y美とおば様が帰ってきた。二人は仲のよい姉妹のように話しながら、庭石を伝って玄関まで来た。
 Y美もおば様も家に上がると着替えてお茶を飲み、買ってきた品物、衣類などについて、話をしているようだった。しばらくしてから、やっとこの和室に来た。おば様がずっと素っ裸のまま吊るされている僕の肛門を覗いて、嘆息した。
「駄目だわ。全然さっきの位置から動いてない」
 嘘、とY美が鋭く吐いて、僕の肛門に回り込む。
「ほんとだ。なにも変わってないじゃん」
 それを聞いて一番ショックを受けたのは僕に他ならない。なにせ6時間以上吊るされて、その間ずっと苦痛に耐えて、その成果がほとんどないというのだから。しかし、Y美は成果がないのはやり方が悪いのではなく、吊るされている間の僕が痛みから逃れようとして、体をひっきりなしにもぞもぞ動かしていたのに原因があると考え、僕の背中やお尻を平手で容赦なく打ち据えた。
 痛い痛い、と僕は喚きながら、吊るされた不自由な体をひねった。動くな、動くな、とY美が叱咤する。おば様にやめてもらうよう哀訴の視線を送ったが、おば様は僕が素っ裸のまま打たれているのをじっと見ているばかりだった。Y美が「手が痛くなったから」という理由で打つのを止めた時、僕の裸にはY美の手の跡があちこちに赤く残っていた。
「いつまで横になってるの。起きなよ」
 立て続けにY美の口から命令が下る。洗面器に溜まったおしっこを捨ててきなさい、と言うのだった。水洗トイレに流すのはご法度だった。なぜならば、この家の水洗トイレは女性専用であり、男の僕は使ってはならないことになっているから。もっとも男でもY美か、おば様の許可があれば使用できる。僕はおそらくこの家に居候している限り、絶対に使わせてもらえないだろう。この家で僕が使えるトイレはただ一つ、庭の隅の汲み取り式和式便所だけだった。
 洗面器を持って、玄関から庭に出た。雨が全裸の僕を細かく濡らしてゆく。飛び石の横にアジサイが見事な花を咲かせていた。僕は洗面器の中のおしっこをこぼさないように、素足で踏む地面に気を付けながら、歩いた。大きな石や尖った石などを踏んで躓くのを恐れていた。
 ふと後ろを向くと、ガラス戸の内側でY美とおば様が並んで僕を見ていた。Y美が地面すれすれに揺れている尻尾を指して、おば様に何か話をしている。
 雨は日中ずっと降り続けていた。庭の隅のトイレに着いた時、僕の足の裏はすっかり泥まみれだった。

 効果が全然見られなかった吊り下げから解放された僕は、相変わらずパンツ一枚穿かせてもらえぬ素っ裸のまま、食卓で夕食を食べていた。お尻から尻尾を垂らしている間はチャコは犬なんだからずっと丸裸のままでいるんだよ、とY美に命ぜられているのだった。しかし、犬とはいえ、夕飯の準備の手伝いや床掃除などは通常通りさせられていた。Y美の見ていないところで、おば様は僕のおちんちんを指で弄び、大きくした。そして、僕にY美のもとへ行くような用事を言いつけた。
 夕食の間、Y美とおば様は、僕の尻尾を取るためにはどうすればよいのか、話し合った。Y美がみなみ川教の老人たちに相談したらどうかと言った。少し前、彼らは僕がたった一枚身に付けていたパンツを奪って全裸に剥くと、嫌がる僕の四肢を冷たい床に押し付けて、僕の肛門に代わる代わる指を差し込んだのだった。これはそうすることがご利益になるとのお告げによってなされたものだが、その常軌を逸した乱暴な振る舞いにもかかわらず、不思議と僕の肛門は傷つけられることもなく、しつこい異物感に悩まされもしなかった。これは、肛門に物を入れることについてのなんらかの知識か技術があるからではないか、とY美は考えるのだった。
 みなみ川教の老人たちのもとに僕を連れて行く、という結論に、僕は全身を紅潮させて反対した。が、聞き入られるはずがない。僕があそこでどんなに酷い目に遭ったか、彼女たちは忘れたのだろうか。僕がいつまでも行くのを渋っているので、業を煮やしたY美はおば様に、車は出さなくていいと思う、と言った。
「いつまでも愚図愚図してるから、せっかくお母さんが車出してくれるって言ってるのに、もう必要なくなったのよ、チャコ。あんたは素っ裸のまま、歩いていくんだよ。あんたの前と後ろはお母さんと私で隠してあげる」

 Y美が先頭に立って門の外へ出た。Y美は僕の尻尾を股から通して前で引っ張るのだった。雨が昼間よりも強く降っていた。Y美とおば様は傘をさしていたが、僕にはなんの雨具も貸してもらえなかった。素っ裸で素足のまま、雨の中を歩かされた。僕に雨具を貸さない理由について、Y美は「素っ裸なんだから服が濡れる心配ないじゃん」と、答えた。
 ごま塩頭の老人が、Y美の傘の陰に全裸のまま雨に濡れて震えている僕を見て、「お前はすっぽんぽんがよく似合うの」と笑い、おば様に顔を向けて、「先日はどうも」と、挨拶をした。
 なるべくたくさんの人の意見を聞きたいから、とおば様が頼むので、居間にはこの家に暮らす全員が集まった。ヘルパーのIさんもいて、不審者を見る目つきでじろじろと僕の体を眺め回していた。
 テーブルの上で四つんばいの格好を取らされた。Y美とおば様が僕の肛門を左右から指に力をいれて広げた。老人たちが一人ずつ覗き込んで、どうかれば取れるか、アドバイスをもらうという寸法だった。
 気の遠くなるような長い時間だった。一人ずつ丹念に僕の肛門を見つめてから、顔をしかめて首を横に振るのだった。最後に、ごま塩頭の老人がゴム状の球体が埋まっているのを見てから、言った。
「おそらくこれはみなみ川教の若者たちの仕業じゃろ。彼らは倫理観が強く、すっぽんぽんで公共の場をうろつく輩が許せなかったのに違いない。わしの知り合いに肛門科の医師がおるから紹介しよう。この球体が埋められたのはいつかな」
 昨日の午後です、と僕が答えると、「それでは急いだほうがよい。そろそうんちが出る頃だろ。うんちが出せないと、腸の中で腐って、大変なことになるからな」と、足早に奥へ行き、メモ帳を取り出してくると、肛門科の医師の住所と電話番号をおば様に教えるのだった。
 その病院は隣り町にあった。車がないと行けない距離だ。おば様はいったん家に戻って車を取ってくると言った。Y美と僕はここで待っているようにとのことだが、「いやだ、私もお母さんと一緒に行く」とY美が強く言い張り、僕一人がこの老人たちの家に取り残されることになった。不安に怯える僕の頬を撫でて、おば様は「心配しないで。すぐに来るから。ほんの3分よ」と、慰めるのだった。
 傘を開いた二人の姿が門の外に消えると、それを待っていたかのようにヘルパーのIさんが老人たちに申し伝えた。
「新しくご利益をめぐるお告げがありました。もし今ここに素っ裸の男の子がいればその子の精液をこの子の体に塗って差し上げろ、と」
 二十人の老人たちが立ち上がって、一斉に僕のほうを見た。ごま塩頭の老人が合図を送ると、老人たちはのそりのそりと僕に近づいてくるのだった。僕はおちんちんを隠しながら、尻尾を垂らした素っ裸の身を後ずさりした。


人気blogランキングへ
FC2 Blog Ranking
にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説へ


コメントを投稿