「服を脱ぎなさいって言ってるんだよ」
あまりにも唐突で耳を疑っている僕に、Y美はもう一度、浴びせた。ほんとに僕が反省しているのなら、態度で示せというわけだ。定規で自分の手のひらを叩きながら、Y美はじっと僕を見つめている。うなだれて動かない僕は、そこに居るだけで苛立ちを覚えさせる不快な物体なのかもしれなかった。
「早く服を脱いでパンツ一枚になりなさい」
何度か押し問答をした挙句、僕はシャツを脱いだ。クラスメイトの女子の前で服を脱ぐとは予想だにしなかった。Y美にせっつかれるままズボンを脱ぐ。パンツ一枚でもじもじしていると、Y美は定規の先でパンツのゴムを突いて、「小学生の時と同じパンツはいてるんじゃないの」と言った。「パンツは白のブリーフしか持ってないんでしょ」と聞かれたので「うん」と返事すると、「うんじゃない、はいでしょ」いきなり定規でパンツの上から尻を叩かれた。
椅子から立ち上がってY美が僕を見下ろす。中学一年生。Y美の身長はすでに165cmはあったかと思う。僕は140cmをちょっと超えたばかりだった。Y美はゆっくり僕の周りをまわった。それから僕に正座を命じた。
反省の言葉を間違えたり、言い淀んだりすると、容赦なく定規で裸の背中を叩かれた。「申し訳ありませんでした」頭を床に付けてもY美はなかなか許してくれなかった。心がこもっていないというのがその理由だった。
Y美の命令には逆らわないこと。僕はこの家で、いわばただ飯を食わせてもらっている身だ。学校ではともかくも、家ではY美に対して敬語を使わなければならない。用事を言いつけられたら、さっさとすること。さもないと、僕の家は財産を一切失うことになる。彼女はそう断言した。僕はY美に約束させられたことをもう一度復唱して、頭を床に付けた。Y美の足が僕の背中から頭へ滑るように下りてきた。
「もっともっと、床にこすりつけるの」Y美の足に力が加えられた。「あら、泣いてるんだ。女の子にいじめられて泣いてるんだ。恥かしいもんね。パンツ一枚で土下座させられて、クラスのみんなが見たらなんて言うかしらね」いつになったら許してくれるだろうか。僕はそのことだけを考えて何度も何度も「申し訳ありませんでした」を繰り返した。
「いいよ。今晩はこれで許してあげる。あんたは居候で、この家で飼われたペットみたいなものなんだから、私の言うことに逆らっちゃいけないんだよ。今回はパンツ一枚で済んだけど、そのうち素っ裸になってもらうことになるかもしれない」そう言ってY美はティッシュの箱を投げて寄越した。僕は鼻をかんで、涙をふくと、脱いだシャツとズボンを抱えて、早々に部屋を出ようとした。と、Y美に呼び止められた。
「このばか。部屋を出る時は失礼しますって頭を下げるんでしょ。そんなことも知らないの?」
シャツとズボンを脇に置いて、命じられるままに頭を下げる。シャツとズボンはそのままY美に取り上げられてしまった。パンツ一枚の裸のまま自分の部屋に戻ると、午前一時を過ぎていた。
あまりにも唐突で耳を疑っている僕に、Y美はもう一度、浴びせた。ほんとに僕が反省しているのなら、態度で示せというわけだ。定規で自分の手のひらを叩きながら、Y美はじっと僕を見つめている。うなだれて動かない僕は、そこに居るだけで苛立ちを覚えさせる不快な物体なのかもしれなかった。
「早く服を脱いでパンツ一枚になりなさい」
何度か押し問答をした挙句、僕はシャツを脱いだ。クラスメイトの女子の前で服を脱ぐとは予想だにしなかった。Y美にせっつかれるままズボンを脱ぐ。パンツ一枚でもじもじしていると、Y美は定規の先でパンツのゴムを突いて、「小学生の時と同じパンツはいてるんじゃないの」と言った。「パンツは白のブリーフしか持ってないんでしょ」と聞かれたので「うん」と返事すると、「うんじゃない、はいでしょ」いきなり定規でパンツの上から尻を叩かれた。
椅子から立ち上がってY美が僕を見下ろす。中学一年生。Y美の身長はすでに165cmはあったかと思う。僕は140cmをちょっと超えたばかりだった。Y美はゆっくり僕の周りをまわった。それから僕に正座を命じた。
反省の言葉を間違えたり、言い淀んだりすると、容赦なく定規で裸の背中を叩かれた。「申し訳ありませんでした」頭を床に付けてもY美はなかなか許してくれなかった。心がこもっていないというのがその理由だった。
Y美の命令には逆らわないこと。僕はこの家で、いわばただ飯を食わせてもらっている身だ。学校ではともかくも、家ではY美に対して敬語を使わなければならない。用事を言いつけられたら、さっさとすること。さもないと、僕の家は財産を一切失うことになる。彼女はそう断言した。僕はY美に約束させられたことをもう一度復唱して、頭を床に付けた。Y美の足が僕の背中から頭へ滑るように下りてきた。
「もっともっと、床にこすりつけるの」Y美の足に力が加えられた。「あら、泣いてるんだ。女の子にいじめられて泣いてるんだ。恥かしいもんね。パンツ一枚で土下座させられて、クラスのみんなが見たらなんて言うかしらね」いつになったら許してくれるだろうか。僕はそのことだけを考えて何度も何度も「申し訳ありませんでした」を繰り返した。
「いいよ。今晩はこれで許してあげる。あんたは居候で、この家で飼われたペットみたいなものなんだから、私の言うことに逆らっちゃいけないんだよ。今回はパンツ一枚で済んだけど、そのうち素っ裸になってもらうことになるかもしれない」そう言ってY美はティッシュの箱を投げて寄越した。僕は鼻をかんで、涙をふくと、脱いだシャツとズボンを抱えて、早々に部屋を出ようとした。と、Y美に呼び止められた。
「このばか。部屋を出る時は失礼しますって頭を下げるんでしょ。そんなことも知らないの?」
シャツとズボンを脇に置いて、命じられるままに頭を下げる。シャツとズボンはそのままY美に取り上げられてしまった。パンツ一枚の裸のまま自分の部屋に戻ると、午前一時を過ぎていた。
今でもY美の方が背が高いのですか?