この空の向こうには

村上龍 『すべての男は消耗品である Ｖｏｌ．２』

連載もののエッセイ。古本屋でＶｏｌ．２からまとめ買いしたもんで。読みました。
全体的にはいまいちだったけど、「寂しさは、自己表現でしか収まりがつかない。」という言葉は妙に心に残った。

土粘土 かたちＤ

油彩Ｄ－４

詩３００「羊にそっとキスをする」

誰も知らず。
声も無く。
涙流さず。
胸で泣く夜。
羊にそっと。
キスをする。
白い綿毛は広がって。
僕をすっぽり。
つつみこむ。
僕はとても。
ほっとして。
安らかに。
目を閉じる。
ふたり乗りボートに乗りこんで。
音もなく。
静かに漕ぎ出す。
僕の傍らには羊。
滑るように進んでる。
綿毛の湖。
なめらかに。
水面の彼方。
続いているのは僕の夢。