以前、マニラには野良猫がたくさんいて、春は子猫が生まれていると書きました。
そしてマニラは保護団体がいくつかあり、良心的な値段で避妊去勢をしてくれる病院があります。
これ以上増えない、増やさないために避妊去勢は大事なことです。
もちろん、いろんな考え方があるのもわかります。
ただフィリピンでは猫をかわいがる人が多い一方で、悲しい話も聞くことが多いのです。
私もここに住み始めて1年も経ってないのに、同じ猫が複数回妊娠する姿を見て、避妊去勢をしないと
ダメだと考えるようになりました。
そして捕まえるために餌付けをしていたら台湾人の猫好き夫妻と友人になり、いろいろ情報交換をしています。
先月、私の住むコンドミニアムにも住み着いていている猫に対し、我が家がスポンサーになり猫の避妊去勢を
することになりました。
いくつかある保護団体のうち、メールでやり取りできる保護団体に連絡。(他はみんなFacebookだけだったりするのよ、
この国は)オスメス1匹ずつ手術しました。
この日本当はターゲットにしていた猫がいたのですが、察したのか保護団体の方を迎えに行ってる間に
居なくなりこの日は捕まえられませんでした。
その後、この猫は出産。子猫が大きくなった7月に捕まえる方向で話をしていました。
が、先週水曜日この母猫が姿を見せなくなり心配していたところ、木曜日ふらっと出てきました。
が、ビックリするほど激やせ。
病的なやせ方をしていました。
子猫はお腹が空いたのかずっと鳴いていたので、台湾人の旦那さんが子猫のところへ連れて行ったのですが、
「シャー!」という母猫。
育児放棄とも言えます。
子猫、どうしよう・・・とりあえず私がお世話になってる団体に連絡。でも、こちらではどうにもできないと。
台湾人を通じて、fecebookで他の団体へ連絡してもらったところ、
・1匹でごはんが食べられるようになるまで世話をしてくれないか?
・ミルクや離乳食は援助する
という事でした。
しかし、台湾人はダメ。
台湾人の友人の猫好きに聞いてもらったら、見には来たけど、それだけ。
どこの国の人かは書きませんが、子猫の相談をしたくて呼んだのに自分が飼ってる猫、
それも生後2、3か月くらいの子猫を連れてきて、子猫たちと接しさせる始末。
期待できないとすぐに思いました。
その日はどうにもできず、時間も夜遅くなってしまったので心苦しいのですが帰宅。
うちもなながいるので、ダメなんです。
ななは繊細な猫で、マニラに来てからストレスでしょう、粗相をすることがありました。
それが落ち着いてる今、子猫をうちに入れたりしたら・・・。
猫の保護に詳しい猫友さんに相談したり、旦那さんと何度も話し合い、ホントに最後まで悩んだのですが、
外で見ることにしました。
土曜日の夜には、コンドのスタッフに寄ってバケツに入れられていました。

土曜の夜、初めて子猫にミルクをあげました。
翌朝もミルクをあげに行き、旦那さんとダンボール探し。うちは、ダンボールってすぐ捨てるようにしてるんです。
なので、スーパーに行ってもらってこようかと思っていたら、絶対持っている旦那さんの知り合いがいる
ことを思い出し連絡したところ、やっぱり持っていたので、もらうことに。
そのダンボールを持って子猫のところへ行ったところ、子猫たち暑さで参っていました。
そりゃそうです、通気性の悪い狭いバケツの中に入れられて。
急いでミルクをあげて、病院に行くことにしました。

行った病院はマンダルーヨンにある、「Philippines Pet Birth control center」略して「PPBCC」。
ここは避妊去勢手術も500p(1000円)でやってくれる非営利団体の病院。
ここで子猫たちを見てもらい、ノミダニ虫下しをしてほしいと言ったのですが、月齢が若いからか
わからないけど、ノミ駆除だけしてその他は1週間後と言われました。
この猫の中のどれかが血尿、それも話してこの日ビタミンを処方され、毎日飲ませるように
指示されました。
先生は「先住ネコがいるなら、絶対に合わせないで」と。
これもわかっています、家に入れたとしても隔離。
だけど、家の中にはやっぱり持ち込めない。
「この子たちのお母さん、避妊しないとすぐまた子供ができてしまうよ」と言われました。
もちろんわかってるんです。お母さん、絶対具合が悪いから捕まえられるなら捕まえてなんとかしたいのです。
いろいろもやもやしながら、旦那さんも悩みながら帰宅。
子猫を最初にいた場所へ戻そうと思いましたが、時間は午後3時ころ。
ものすごい暑いんです、その場所。
ここには戻せない。でも家には連れて帰れない。
コンドミニアムのスタッフに相談しました。
「どこか日陰で風通しの良いところはないか?」
・母猫が育てるのをやめたこと
・私たちが家に連れて帰れないこと
・お世話はこちらでする
このことを伝えると、しばらく考えて
「あなたたちがネコを大事にしているのは良く知っている」と
良い場所を提供してくれました。
非営利団体のこの病院は、野良猫だからなのかとても安かったです。

診察代200p、ビタミン300p、ノミの薬や体のトリートメント400p
合計900pでした。
お勧めの離乳食と次回の予約票も書いてもらいました。
帰宅して一息つき、ちょっと子猫を見に行こうとすると、ふらっと母猫が現れたのです。
食欲が一切なくて、缶詰も食べられなくなっていた母猫。
唯一食べられたがちゅーる。
私、たまたまカバンに入っていたのでそれを与えるとゆっくり少しずつ食べています。
病院が閉まるまであと30分ちょっと。旦那さんが「連れて行くか?」というので
ちゅーるを食べてる間に旦那さんにキャリーを取ってきてもらいました。
この母猫は捕まえられるので、旦那さんがキャリーに入れようとすると、すごい声で鳴きます。
入れられるのが嫌ではなく、どこか痛いのでは?と思いました。
病院には今からまた行くと連絡。
道が空いていたこともあり、診察終了15分前に到着。
「さっきの日本人、またきたよ」って感じで同じドクターを呼んでくれました。
ドクターは遅いお昼ごはんだったようで、申し訳なかったです。
私たちを見て「なにがあった???」って感じでしたけど、母猫を捕まえられたので見てほしいと
お願い。
旦那さんが状況を説明すると、「この子若いね」と。
そうです、まだ生後半年ぐらいだと思います。この子のお母さんを避妊手術しましたから。
そしてこの子の体を見て「乳房炎」と。
だから抱っこしたときにあんなに鳴いたんだ・・・
だから子猫にミルクあげられないんだ・・・。
野良猫ですから治療どうする?という話になります。
野良ですけど、治療すれば治る病気。そして避妊手術もするので子猫を育てることができません。
この母子に対して、私たちはここでやめたら絶対後悔するのはわかっていたので、治療をお願いしました。
先生は「ホントにいいの?」という感じでかかる金額について丁寧に話してくれました。

診察料200p、避妊500p、入院400p、点滴850p、血液検査1400p
何か忘れちゃったけど(書いてる単語がわからん)200pずつ。
合計3750p。
その他、点滴を入院中するのでそれはまた別途退院時に請求されます。
血液検査が高いんですけど、日本に比べたらとても安いです。
この猫に対してこの金額を使うのはどうなんだ?と思う方もいるかもしれません。
この国で仕事をしていてこの国でお給料をもらい、住んでる我が家ですから、この国で貰った
お金は還元するならこの国。
じゃあ何に使うか?我が家は猫好きですから猫に使うのがベストだと思っています。
このまま見殺しにしたら絶対後悔します。
ロックダウンが始まってからというもの、毎日のように入り口で癒しをくれていた猫たちなので、
そのお礼でもあります。
昨夜、子猫4匹のうち小さい1匹があまりミルクも飲めず、一晩持たないかもしれない状況でした。
今朝、恐る恐る旦那さんと見に行くと、昨夜より元気に動いていました。
ホッとした私たち。
ミルクをあげてる途中で旦那さんは出勤。
私はしばらく子猫にミルクをあげたり、おしっこを出させたり。
誰かわからないけど、既に自力でおしっことうんちができる子がいるようです。
一番大きい子かなあ。
午前中、ランドマークに猫用ミルクがあると聞き買いに行ってきました。

ラクトースフリー。日本だとお腹がぐるぐるするのは乳糖のせいだと。
ラクトースは乳糖の事。それを除いた牛乳です。
急ぎペットショップで買ったミルク缶(画像撮り忘れた~)はお昼に飲ませたものでなくなってしまったので、
買えてよかったです。
マニラでは買いたいものが買えないことが多々あります。
そんな中、買えたことはホントにラッキー。
お昼頃撮った子猫たち。

昼間病院から連絡があり。
母猫は今朝、たくさんご飯を食べたそうです\(^o^)/
血液検査の結果を待っているところなので、出たらまた連絡すると。
乳腺からはまだ膿がでていると書いていました。
この病気が良くならないと避妊手術はできないという事なので、退院はいつになるか
ちょっとわからなさそうです。
次の日曜日まではかからないと思いますが、水曜から土曜、このドクターはいないということで、
その間の退院なら別のドクターに引き継ぎかなあ。
そして、ターゲットにしていた雌猫がいたのですが、この猫については台湾人が
可愛がってるので私たちは関わることをやめ、台湾人に任せました。
昨日姿を現さなかったので、「産んだね」と話していたところ、私が帰ってきたら
いたんです!
すぐに連絡すると友人は降りてきました。
友人にケアされて幸せそうにする母猫。

子猫はどこにいるか全くわかりませんが、この猫は友人に懐いているので、そのうち連れてきてくれるでしょう。
そして折を見て避妊手術をするようです。
うちのななちゃんは、頻繁に外出する私たちに最初「え?どこ行くの?」という感じでしたが、
最近は慣れてきたのか気にせず寝てることが多いです。

やっぱりななが一番なので、これからもななを最優先に考えて、お外の猫のことはできる範囲で
やろうと思います。