しばらく、ブログの更新を休んでいた。仕事が忙しいということもあるが、もう一つは、左目の眼底出血のせいで左目で文字を読めなくなってしまったので、しばらくあまりPCで文字を書くのを避けていたからだ。まだ、左目で文字は読めないが、一部見えるようになってきた。昨日の検査で、出血がひき始めたと言われたので、多分少しずつ視力も回復してくるに違いない。もちろん、まだ、網膜の一部が腫れており、完全に視力が回復するかどうかは不明だが、多少は気持ちも落ち着いた。
既に最初の出血については「蛍光眼底造影」というブログで書いたが、2回目の出血は、最初より少ないが、網膜の「中心窩」にかかっているため、今回は視力が落ちてしまった。最初に気づいたのは、9月の終わりごろである。出張先から帰る途中に、本を読んでいて一部本が読みにくくなって気づいた。左目だけで、本を読んでみて、何となく文字が一部ぼんやりとしていることに気がついたのだ。このときは、まだ、出血をしているときで、少しずつ左目がかすんで来たので、9月28日に眼科で検診を受けた。
検査の結果、眼底出血があり、出血が網膜の中心窩にかかっているので、出血が止まらないと視力も落ちていくという診断だった。その後、前回と同様に10月10日に「蛍光眼底造影」を行った。今回も、心臓内科で処方され服用していた「バイアスピリン」の効果で、出血をした部分の血管の閉塞はなくなり、出血は止まったようだった。ただ、「バイアスピリン」は、血液をさらさらにする薬で、血管が閉塞しないようにするが、出血を止めることを遅らせる作用もするそうで、その分多少出血が多量になる可能性があるそうだ。そのためか、10月の中旬には、左目はほとんど見えなくなってしまった。丁度、雨の中でワイパーを回していないフロントガラスからの風景のように見えるだけだった。
10月16日に検査の結果の説明があり、出血も完全に止まっているので、あとは出血が引いて行くのを待つだけだと言われた。丁度内出血をしたとき、初めはその部分が赤くなり、やがてしばらくするとそこが紫色に変わり、少しずつ色がなくなり、やがて元通りになるのと同じような経緯を経るらしい。確かに、最初の頃は、左目で見えるものが、多少赤みがかっているような気がした。現在は、紫色がかかったような感じだ。というより、赤信号が、赤でなく、青白い色に見えている。出血が引き始めているのだろう。そして、元通りになったら、視力はかなり回復するだろうが、どこまで回復するかは様子を見てみるしかないという。そして、もし視力が回復しなければ、レーザー手術ということになるそうだ。
目が見えなくなると言うことは、とても不安なことだ。今では、かなり落ち着いているが、最初は完全に見えなくなったらどうなるだろうかと、悪い想像ばかりしていた。私は、どちらかというと最悪の場合ばかりを想像してしまう性癖があるようで、左目だけでものを見て、だんだん見えなくなっていくということを自覚したときは、本当に不安だった。人間の目は、二つあり、一つが見えなくなっても、もう一つが使える。実際、私は、今、残った右目で本を読んでいる。左目では、ワイパーが動き始めたくらいは見えるようになったのだが、まだ、文字は読めない。それでも、右目だけで本は読める。しかし、その時は、何故だか左目が見えなくなったのだから、ひょっとしたら右目も出血して見えなくなってしまうのではないかとよけいなことを考えてしまい、とても不安になったものだ。
昨日の検査では、左目の視力は完全に回復しないかも知れないと言われた。その時はその時である。しかし、今は、文字はダメでもかなり見えてきたので、何となく明るい希望がある。それでも、左目の像が、まるでムンクの「叫び」のような状態だと、まだ、不安ではある。しかし、これからのことはどうなるかわからない。こうした状態で、本を読んだり、PCに向かって、読んだり書いたりするのはかなり疲れる。左目と右目とがかなり違う像を結ぶために、脳が調整しているようだが、そのためか時々頭痛がするようになった。だから、時々休憩しながらということになる。そして、左目がもう少し見えるようになり、脳が左目と右目の違いをうまく調節してくれるようになれば、もう少し楽になれるかも知れない。近眼で老眼と乱視がある右目だが、まだ世界はよく見えていると思う。