電脳くおりあ

Anyone can say anything about anything...by Tim Berners-Lee

心臓カテーテル手術

2008-10-13 20:45:53 | 生活・文化

 およそ1年と3ヶ月振りのブログ更新である。まず、病気の報告から。先日、狭心症の治療をして貰った。方法は、心臓カテーテル検査を施行し、冠動脈病変の有無を検索し、狭窄や閉塞が見つかったら、適応を評価して、「経皮的冠動脈形成術」を施行するというものだった。「経皮的冠動脈形成術」というのは、カテーテルを通して風船で狭窄部分を拡張したり、ステントと呼ばれる金属製の筒で補強したりする手術である。

 当日は、5時半に起きる。いつものように、ストレッチ体操をし、朝食を食べ、7時15分ころ家を出る。この日は、妻が車を運転して病院に付き添ってくれた。入院のための書類等は、事前に全て用意した。ポイントは、出版健保組合から「健康保険限度額適用認定証」を貰った置くことだ。これを貰っておけば、かなり高額な手術でも、10万円以下の支払いで済むらしい。

 入院先の所沢ハートクリニックは、小手指にある。飯能から小手指までは、普通に走れば30分以内で行けると思われるが、平日だし、通勤ラッシュに重なる可能性があると言うことで、1時間以上の時間的余裕を見たが、8時15分くらい前に着いてしまった。8時にならないと玄関が開かない。妻は、たばこを吸い、私は、病院の周りを散歩した。

 8時丁度に玄関が開き、中に入る。しばらくすると、8時半の受付前に、入院のものだけの受付をやってくれた。事前に、個室の希望を申請してあったが、そのまま、2階の213号室に案内された。築四年病棟らしく、綺麗な部屋だった。3千円の部屋で、シャワー等は着いていなかったが、洗面所、冷蔵庫、クーラー、テレビなどがあり、静かだった。妻は、すぐにトイレを見に行ったが、綺麗だと褒めていた。

 部屋の中では、妻が必要なモノを整理し、並べてくれた。最初に、女性の担当看護士が来て、説明やら、誓約書など、必要な手続きなどを教えてくれた。どちらにしても、午後の検査であり、私の主治医のM先生の二人目の患者になるので、多分、2時から2時半くらいになると告げられた。

 この間、妻は、買い物に行ったり、近場で食事に行ったりしていた。私は、すぐに点滴が始まったので、昼食はない。ところで、点滴は、大変だった。担当看護士は、うまく針を刺すことができず、代わりの看護士が来てやっと点滴の針を刺した。私の血管がよく見えなかったらしい。折角、彼女は、とても恐縮して、何度も私にわびた。

 12時少し過ぎにM先生が来て、主として妻に向かって、病状・治療の説明をした。診断としては、狭心症であること、冠動脈造影を行い、検査をし、もし狭いところがあれば、「経皮的冠動脈形成術」(PTCA)を行う。処置としては、「バルーン血管形成術」と「冠動脈ステント留置術」を行うと言う。成功率は、97~98%。そして、再狭窄も2~3割はあるという。更に、この手術の場合は、合併症として、死亡(0.1%)、脳梗塞(0.1%)があるという。先生の経験では、手首からカテーテルを通したとき、血管があまりに曲がりくねっていて、そこを通すうちに脳梗塞を起こした患者がいたとのこと。私と妻は、先生の腕を信頼して、サインをした。

 それから、手術の時まで、私の頭を支配したのは、腕からではダメでももの付け根からになったらどうしようかと言うことだった。手術前には、そうした不安な気持ちを抑える薬を貰うのだが、そうした不安は、実際に、カテーテルが心臓に到着するまで抱いていた。

 2時15分くらいに、手術の準備をしてくださいというアナウンスが、部屋のスピーカーから流れてきた。私は、おもむろにトイレに行った。そして、看護士さんに車いすに乗せられて、1階の手術室に連れて行かれた。

 手術室は、かなり広く、入り口から向かって右側に大きな、カメラが備え付けられており、カメラの下側に、大きなデジタルのモニターがあった。私は、ベッドに横になると、右手以外のところにおおいをかけられた。そして、私の体のすぐ上まで、カメラが近づいてくる。

 右手は、手首のところが消毒され、麻酔注射が打たれた。その後で、右手首から、カテーテルが通された。ほんの数秒で、カテーテルは心臓に達したらしい。私は、事前に聞かされていた話が、頭をよぎり、とても心配していた。血管は真っ直ぐでなく,場合によっては、変な具合に曲がりくねっていて、通らない場合があるとのことだ。先生の失敗した事例では、そこを通そうと苦労しているうちに脳梗塞になってしまった患者がいたとのこと。だから、どうやら心臓まで届いたと言われたときは、心からほっとした。

 造影剤を注入するときには、喉の奥に何かが詰まったような感じがした。また、身体が熱くなったこともあった。そして、風船を膨らませるときは、一瞬、苦しくなる。先生の話では、金具を入れたり、風船を膨らませたりするときは、少しの間、血管が詰まることになるので、苦しくなるのだそうだ。一種の心筋梗塞が起きているらしい。

 今回は、右の心臓の大きな冠動脈と左の少し細くなった冠動脈を手術し、大きい方は、3mmくらいのステントを入れ、細いほうは風船を膨らませたという。手術中は、意識は明晰であり、薬は飲んでいたものの、かなり緊張していたと思う。素早く、カテーテルが取り払われ、右手首が固定されて、切り口が蓋をされ、空気の管で血液が逆流して来ないようにされた。血液をさらさらにする薬をかなり大量に投与されているので、一度出血をするとなかなか止まらなくなるからだ。

 股の付け根から、カテーテルを通す場合は、かなり大変らしい。二泊三日くらいでは済まないらしい。私の場合は、右手首だったので、わりと早く退院できることになった。手術が終わって部屋に戻ると、看護士さんがいろいろと注意をする。特に手首をしっかり固定しているようにと言う注意にはまいった。何となく眠れないなるのではないかと思ったからだ。どうやら次の日には退院できるらしいということになり、妻は、4時過ぎに帰って行った。6時ごろ夕食。おにぎりと味噌汁とわずかなお総菜。

 右手首は、2時間ずつに空気を抜いていき、4回目で全部管を外すことになる。従って、3時半頃に手術が終わったので、夜中の11時半頃に外すことになる。点滴も、4回終わると終了になる。10時頃に、妻に電話をするために少し歩いて、出血した。とても不安になる。しかし、その後は何もなく、無事11時少し過ぎに外して貰う。

 それから、うつらうつらしながら朝を迎える。次の日の朝食は、やはりパン中心。歩ける方は取りに来てくださいというアナウンスがある。私は、歩いていった。朝食後、妻にに電話し、昼頃退院できるとのことだったので、昼食は断ったのでできるだけ早く迎えに来るように頼んだ。

 10時半頃、妻が来る。その間に、着替えをし、薬を貰い、次回の診察日を確認する。次は、一月後の検査ということになる。妻が会計をする。「限度額適用認定証」があり、一般扱いで、10万円未満になった。おそらく、保険が適用されないと、80万円くらいの費用がかかったものと思われる。妻が、保険のポイントを見ていて、そう言っていた。

 その後、主治医のM先生から、手術の様子や、結果をモニターを見ながら説明される。一応、翌日から、普通の生活をしていいらしい。激しい運動をしないことと、水分をしっかり取ること、また、生活習慣病にならない食事や運動を心がけるように注意される。歩くのが一番いいらしい。というわけで、現在ダイエット中でもある。


1 コメント

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私は、来週に心臓カテーテル手術を受けることにな... (ゆな)
2012-01-07 03:48:34
私は、来週に心臓カテーテル手術を受けることになりました。
狭心症のためです。
成功率を見るととても安心なのですが、手術痕がとても気になります。
手首からカテーテルを投入するのですが、傷はどのような感じですか?
何年かたてば分からないくらいに消えそうですか?
いきなり質問すいません。
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