なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

延暦寺、西塔から横川へ~比叡山周遊2024/8中旬(2)

2024-08-24 06:15:24 | お出かけ

延暦寺の続きです。
根本中堂のある東塔地区から西塔地区までは北に約1km。車で移動するとすぐに到着です。

ここは第二世天台座主寂光大師円澄によって開かれ、釈迦堂やにない堂などのお堂があります。
延暦寺を訪れる人の中で、西塔まで足を延ばす人はそれほど多くないのでしょうか。
私が訪れたときは、数人しか歩いている人がおらず、ゆっくりと拝観することができました。
(ちなみに、東塔の方はほぼ駐車場が満車でした。)

印象的なにない堂。
修行の場であり、行ったときも勤行の声が外まで響いて、荘厳な雰囲気でした。


ここから石段を下りると、釈迦堂です。
まずは手を清めますが、ここの水は登山者の水補給処にもなっていました。


釈迦堂(重要文化財)です。
こちらは、元三井寺の金堂でしたが、秀吉が文禄4年(1595年)にこの地に移築したそうです。
屋根の反りが美しいですね。


この他、鐘楼も重文だそうですが、石段の上だったので諦めました。
さっき下りた石段を上ります。
あれ?あまりしんどくないのは日々京都駅の階段を上ってるから?


突き当りに見えているのは、先ほど見たにない堂。
読経は続いています。

戻り道、イロハモミジのトンネルをくぐります。
とにかく緑が綺麗で、木陰は涼しいです。


行きは気づかなかった鳥居。弁天様をお祀りしているようでした。


ここから3か所目の横川地区に移動します。車で10分ほどかかります。
本当に広いです。

横川は第三世天台座主慈覚大師円仁によって開かれた地です。
歩き始めてすぐに池がありました。
何やら水生植物が生えているようです。どうしてもそちらが気になる私です・・・


植物の写真を撮りたかったのですが、池のそばには近づけず望遠ではこれが限界。


葉の感じから、ヘラオモダカでしょうか。何気に群生していて嬉しいです。
でもここは植物園ではなく、神仏がおわします地。
この池は龍が池、池の中央のお堂には、弁天さま、龍神さまが祀られていました。

目を右に移すと、朱塗りの特徴的なお堂が目に飛び込んできます。
これこそ横川の本堂、横川中堂です。


舞台造りで、遣唐使船を模して造られたと言われているそうです。
現在の建物は、昭和46年(1971年)に再興されたものです。

横の石段を上っていきます。


正面から見ると、全体がこんな造りになっているとは分かりません。
お参りし、御朱印をいただいてお堂をあとにしました。


ところで、こんな絵が描かれたお札をご覧になったことありますか?
            

こちら角大師さまの魔よけの護符に書かれている鬼の絵で、元三大師堂で受けることができます。
(この画像は説明板に書かれた絵をトリミングしたものです。)
元三大師堂は、横川中堂から徒歩3分の場所にあります。
途中、朱塗りの鐘楼を眺めながら、山の中を歩いていくと、


すぐに到着です。


元三大師良源は第18代天台座主であり、比叡山中興の祖と仰がれています。
「大師は横川の地に住し、優れた法力をもって種々の霊験を現わされ、仏法を守護し、
多くの人々を救い守り導かれた。
今日なお(中略)「厄除け大師」「角大師」として信仰を集めている。」
(元三大師堂説明版より抜粋)
ということで、あのお札が今でも厄除けとして人々に求められているということのようでした。
確かにこの護符が貼られているおうちを見たことがあるように思います。
なお、元三大師はおみくじの元祖としても知られているそうです。
私ですか?
護符もおみくじも、ちょっとこわい気がしたので、今回は遠慮しておきました。



ここからは先ほどとは違う裏手の方から駐車場に戻ることができます。
ここからも横川中堂が綺麗に見えます。


ミゾホオズキが咲いていました。


こちらはカンアオイの仲間でしょうか。
  

少しの植物でも見つけると嬉しくなります。

ということで、延暦寺の3エリアをほぼ一通りお参りすることができました。
この他にも、延暦寺で修行し、それぞれの宗派を興した名僧たちゆかりの地も多くあるようでした。
(法然上人、親鸞上人、日蓮上人、みなそうです。)
すべてのお堂や遺構など見て行けば、とても一日では足りなさそうです。
東海自然歩道を歩きながら、参拝するのもいいだろうなと思いました。

ここからは一転、華やかに咲く花を見に、ガーデンミュージアム比叡に移動です。
途中の比叡峰道レストランで比叡そばを頂き腹ごしらえも上々。
琵琶湖の景色を眺めながら、向かいました。


ということで、明日からはガーデンミュージアム比叡でみた花たちをお届けします。

【撮影:2024/8/15  比叡山延暦寺】


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8 コメント

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おはようございます^^ (attsu1)
2024-08-24 07:08:06
比叡山延暦寺、
ここだけで、すべてをゆっくり見ると旅ができそうですね。
今日も、見入ってしまう写真と紹介ありがとうございます

秀吉が文禄4年(1595年)にこの地に移築
信長が焼いた延暦寺を秀吉の時代は、復活させていったんですね。
考えてみると今の延暦寺の建物は、焼かれた以降に建てられたのと改めて思いました。

でもそこには、子供を含めた犠牲者が眠っていて、
霊もいそうだなんて思った私でもあります。

イロハモミジのトンネル
秋には素敵な景色に返信するんでしょうね

角大師さまの魔よけの護符
不思議な護符、でもこの護符なら、良い魔除けになりますね
返信する
釈迦堂 (ran1005)
2024-08-24 16:19:15
釈迦堂は、元三井寺の金堂だったのですか?
とても立派な建物ですネ。
移築したと言っても、解体して比叡山に人力で運んだのでしょうから・・・・
途方もなく貴重な本堂ですネ。
私が恩師に案内して頂いた日も、数週間に1度の24時間読経の修業が在る日で
何処へ行っても終始読経が聞こえて、厳かな印象を受けました。
横川中堂は色鮮やかで深緑の中で一段と美しく見えますネ。
琵琶湖を見下ろしてお蕎麦を食べられる場所も在るのですネ。
その昔、遠足でも比叡山延暦寺に行っていますが、なにせ半世紀以上も昔の事ですので何も覚えておらず・・・
普段目の前に見ていた琵琶湖を初めて鳥瞰した記憶だけが真っ先に脳裏をよぎります。
今回、寺社の解説を拝見しながら、成程・・・と興味深くて、参拝したい気がしますが・・・
もう、とても無理です。(涙)
返信する
体力が半分に衰えているのを実感 (ninbu)
2024-08-24 20:33:21
なつみかんさん、こんばんは。

今日のブログで延暦寺の広さがよくわかりました。東塔地区、西塔
地区から横川地区まで車で10分もかかるだけでも、その広さが実感
できます。とても一日では無理ですね。

やはり比叡山の中だけに、階段がとても多いようですね。全ての階
段を登ると何段くらいあるのか、とても興味があります。

階段と言えば、私がまだ20代の頃、香川県の金刀羅山に登ったの
が一番高かったような気がします。調べたら1,368段あるそうです。

4年前に神奈川県の江の島にある江島神社に登ろうとして、途中で
断念した記憶があります。段数を調べると660段だそうです。50
年の歳月で体力が半分に衰えているのを実感します。(泣)
返信する
多くの歴史が (なつみかん)
2024-08-24 22:30:34
>attsu1 さんへ
こんばんは~
今日は道草の整理をしていて、遅くなりました。
まだ確認できていない場所があり、明日また朝から見に行く予定です。

延暦寺といえば、焼き討ちが思い起こされますね。
おっしゃる通り、比較的新しい建物が多いのはそのせいなのですね。
命に代えても守り続けた法燈など、単に史跡ではない仏教の母山という重みを感じます。

来週非常に強い台風が日本列島を縦断するようです。
どうか、法力で大きな被害が出ないようにしていただけないかと願ってしまいます・・・
返信する
Unknown (なつみかん)
2024-08-24 22:37:08
>ran1005 さんへ
>釈迦堂... への返信
こんばんは~
800m以上の山に沢山の資材を運んで作られたお寺。
昔のことなので、重機もなく全部人がやったのですよね。
本当にすごいです。
根本中堂は何年もかけて修復工事が行われていますが、完成したら創建当時の壮麗さが蘇るのでしょうね!

ran1005さんが行かれた時もにない堂で度胸が聞こえていたのですね。
荘厳な空気に打たれました。
横川中堂は見栄えのするお堂でした。
季節を変えてまた行ってみたいです。
もみじが多いので、紅葉シーズンがいいでしょうか。

琵琶湖を見ながらいただくお蕎麦、美味しかったのですが、温かいお蕎麦しかなかったので、ちょっと暑かったです(笑)
返信する
石段 (なつみかん)
2024-08-24 22:42:42
>ninbu さんへ
>体力が半分に衰えているのを実感... への返信
こんばんは~
本当に石段はツラいですね。
私も平地なら結構歩く自信があるのですが、少し坂になったとたん、息が上がります。
いつも何時間もテニスをされているninbuさんの方がずっと体力あられるのでは、と思いますがどうでしょうか。
使う筋肉が違うのかもしれませんが・・・

それにしても山の中のお寺だけあって、延暦寺は石段が多かったです。
毎日歩いたらきっとすごく鍛えられますね。
思い出しましたが、伏見稲荷大社の稲荷山も石段が多く、上まで登ったときかなり大変でした。
見てみたら、約1300段だそうです。
神官の方がひょいひょい登って行かれるのを見てさすがと思いました。
金毘羅山と同じくらいの段数だったのですね。
返信する
緑の中の朱が美しい… (yuugaosan)
2024-08-24 23:04:07
なつみかんさん♡こんばんは~
懐かしいです(*^-^)
横川は名僧達の修行の場というだけあって聖域感がありますよね。
私が訪ねたときは新緑だったけどなつみかんさんのお写真は深緑…建物の朱色が更にまぶしいです!
伝説の竜が池の先を左側に登ったところに建つ根本如法堂が
「そうだ 京都、行こう」の映像で流れたところでした。
あのCMとキャッチコピーは好きな夕顔です(笑)
根本中堂の受付のお坊様に横川地区への行き方を聞いたときに
「かつては足下も悪くて寒い雪の中でも修行の僧侶達は毎日歩いて根本中堂の講堂に通っていましたが、シャトルバスで行かれてくださいね…結構遠いですよ」と言われました(^.^)
なつみかんさんのガイド読みながらまた行きたく鳴りました♪
返信する
改めて訪れてみたら・・・ (なつみかん)
2024-08-25 16:49:24
夕顔さん、こんにちは~
横川にも鮮明な思い出がおありなんですね!
確かに、根本中堂から横川まで通うのは大変ですが、それも修行なのですね。
比叡山といえば千日回峰行を思い浮かべますが、そもそも修行の地なのですね。

京都には行くところが多すぎて、迷いますよね。
ぜひまたゆっくりいらしてくださいね。
ご案内しますよ!
な~んて、偉そうに言ってる私が多分一番知らないと思いますが(笑)
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