W.ギロック/子供のためのアルバム18.雨の日のふんすい/演奏:内藤晃
梅雨も終わりに近づいたのか、昨日今日、と雷鳴の聞こえる雨降りでした
教室の鏡には、「雨がやみますように」と、生徒さんが布で作ってくれたてるてる坊主が笑っています。
雨降りのお守りなだけでなくて、
私が困った顔になったり、
「何回注意したらわかってくれるの・・・」などとと言いそうになった時は、
いつもこのてるてる坊主が、それを鏡のようにはね返して、私に向けてくれます。
うん、生徒さん達は、わからないから習っているんだ、
私の仕事は、出会えた子達の心を育てることのはずだった
むしろ、育てられているのは私のほうなのでしょう。
アメリカのピアノ教育家、ウィリアム・ギロックの曲集「子供のためのアルバム」より、
「雨の日のふんすい」
・・・美しい絵を観ているように情景がうかぶ曲です。
晴れの日ではなくて、あえて雨の日。
光も色合いも擦りガラスごしに届くように、やわらかでしょう。
どこが雨の動きで、どこが噴水の動きでしょうか。
近くにあるものはどれで、遠くのものはどれでしょう。
自分でいろいろ考えてみると、
それぞれの音のタッチも強弱も変わってきますね。
二つは相反するようで最後に相容れそうです。
この曲をつくったギロックは、もう亡くなられましたが、
詩情豊かなこの作曲家の曲集は、教室の、子供だけでなく、大人の方も素敵に弾いてくださいます。
さて、てるてる坊主を見ながら深呼吸して、もう少しレッスンです