メロディ ~だいすきなわたしのピアノ~ | |
くすのき しげのり | |
ヤマハミュージックメディア |
「たくさんひいてもらうんだよ。」
そう言って工場から送り出された、一台のピアノ。
だれがひいてくれるのかしら、と、
楽しみにしながら待っていたそのピアノは、
ある時、ひとりの小さな女の子の家に行くことになりました。
その日は女の子の6歳のお誕生日
「メロディー」と名付けられ、同じお誕生日をもらったピアノは、すっかりうれしくなります。
女の子は、うれしいことがあった時、かなしいことがあった時、
いつも、「メロディー」をひきました。
でも、大きくなると、
だんだん一緒の時間が少なくなっていき、
とうとう
女の子は遠くの大学に。
それでもメロディーは、その子の事を思い出しながら、
しずかに待ち続けました。
何年もたったある日、部屋から運び出されたメロディーは・・・
一年ほど前に、いつも行く楽器店で見つけた絵本を手にとり、何げなくページをめくっていると、
途中から・・・
ピアノの心から見た、あたたかなお話です
女の子には名前がなく、それは、かつてピアノを習っていて、ピアノを大好きだった、一人ひとりなのじゃないかな。
また、本のなかには、音楽のお話ならではの、ちょっとした楽しい「しかけ」も!
今習っている方や、昔に習っていたよ、という方、それから、ちょっとニガテだったよという方だって、おすすめの一冊です
昔あった、
「使わなくなったピアノは売る時代!」と、タレントさんが言うコマーシャルが、とてもひっかかっていました。
弾かれなくなって忘れられたり、さびしそうにしているピアノを見るのはつらいことです
いつまでもみなで弾かれるピアノでありますように