はたしてこの望遠鏡は正常なのだろうか?どこか狂ってるのだろうか?
よく見えると感じる時もあればそうでない時もあり、その時々のシーイングや体調でも評価はずいぶん変わるとは思っているものの、疑念や不安を時々抱いていた。
シュミカセなら光軸調整や補正版回転など試してみた内容の効果確認と捉えてテストへの抵抗はさほどではないが、調整代の少ない屈折の場合はたとえ良い結果だとしても「良い望遠鏡なのに見え味はこんなものか」、悪い結果だとすると「ハズレを買ってしまったがどうしようもないな」といった具合にどちらも改善についてはたいして何も出来ないので気分の良いものではない。
わかっていてあえて今回は古いFS-60Cのロンキーテストをしてみた。
といっても大した知識も技量もないのでアルクトゥルスに向けてロンキー像を目視したり手持ちでデジカメで撮影した程度。
10L/mmのロンキーアイピース。
エレクトリックシープさんで扱っているロンキーアイピースで、1mmあたり10本の縞のクロムを真空蒸着したガラスを採用とのことだがよく見るとしっかり視界内に糸くずが付いていてやる気満々に上げてきたのに少しテンションが下がった。
ほぼ天頂に近いところまで望遠鏡を向けてのチェックだったので目視でアルクトゥルスを捉える際も姿勢は辛いものであり、手持ちデジカメ撮影もちゃんとアイピースのセンター捉えてるかどうか不確かな撮影だったので少々撮影結果は雑なものになってしまったが以下のような感じだ。
縞の太さが違ったり若干蹴られている。
目で見てだいたいで合わせておいての撮影だったので縞の数が焦点内像の方はほぼ6本だが外像は5本弱と不揃いになってしまった。また、何度かロンキーアイピースを付け直しており、それを跨いだ撮影なので例えばアス有無など縞の傾きからは判断できない。詳しく考察できるほど知識もないので内外像共にだいたい真っ直ぐで良い個体だと思うようにしよう。