紫金山・アトラス彗星が見頃ということは把握していて温泉ついでに山へ行こうかと考えていたが疲れ気味だったのでパスしていた。今回も縁はないな・・・と半ば諦めつつふと部屋の窓から西の空を見ると雲も少なく遠く鈴鹿山脈の山々も何とか見えている。
もしやということで18:10頃に窓越しにNikon10x70SPで見てみると明らかに雲とは違う雰囲気でふわっと広がる白い尾のようなものが見えた。急いでベランダへ出て10x70SPであらためて西の空を眺めてみるとこれぞ月曜日版アトラス彗星って感じで明るい核とそこから伸びて視野の半分ほどの長さを占める尾がはっきり視認できた。思わずおーっと声が出た。
急いでハイランダーを設置して見てみる。そして次にNikon7x50SP、KOWA BDII 32-6.5XD、Visionking5x25、WideBino28と徐々に小さくしていって見比べてみた。
結論からすると全部しっかり見えた。18:30頃になるとだいぶ暗くなって裸眼でもそらし目で見えていた。
見え方は双眼鏡で確かに違うのだがNikon10x70SPが視認性の良さが際立っていた感じだ。
・ハイランダー:標準アイピースの32倍。尾は視野いっぱいに見えるが10x70SPの後では明るさはちょっと暗く感じる。
・Nikon7x50SP:明るさはハイランダーと同じくらいに感じで全体はやはりコンパクトに見える。
・KOWA BDII 32-6.5XD:Nikon7x50SPよりも特に核のあたりはちょっと明るさが落ちる感じだが背景との兼ね合いか尾を含めた全体の視認性はあまり変わらない。
・Visionking5x25:上記機種から一段落ちた見え具合で小さく暗い印象だがそれでもはっきり彗星だとわかる。
・WideBino28:なんとVisionking5x25よりも彗星が見やすい。小さいのだが核から尾が広がる様子ははっきりわかる。
・肉眼:まさかと思い肉眼で見てみる。じっと見ているとだめだがそらし目なら彗星を認識できるではないか。暗い山間部でアンドロメダを肉眼で見るような感じでうっすら見える。18:30頃の高度と空の明るさのバランスがちょうど良かったのだろう。
18:10から18:40すべてを通して上記機種の中ではNikon10x70SPが頭一つ抜けている感じで最も彗星を認識しやすかった。やはり口径70mm瞳径7mmのパワーは伊達じゃない。