ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

外反母趾の手術・その後9

2023-08-10 09:27:21 | 日記

昨日は外反母趾の手術から11カ月目の検診でした。

あれから一年弱が過ぎたなんて嘘みたい。9月初めには手術一周年記念でもやろうかしら。

今回、担当医の先生は「次の手術いつにしますか?」とは聞きませんでした。

私が「今のところ痛みがないので、このままでもいいかなと思っています」と言ったので。

でも、下北沢病院に行くたびに、もう一度入院してもいいかな、とちょっとだけ思います。

去年の一カ月の入院生活は、決して天国だったわけではないのですが(退院の日を指折り数えていた)、それでも、あんなに周囲に私のことを気にかけてくれる人たちがいて、先生や看護師さんやリハビリの先生たちに大事にされ、同室には「同病相哀れむの仲間たち」もいて、私の人生史上最高に甘やかされた一カ月だったのも確かです。

主婦たちが「退院したくない」と異口同音に言っていたのも同じ想いだったのでしょう。

二度目、三度目の入院という人たちも何人かいました(好き好んで入院したわけではないと思うけど)。

入院患者になるということは、娑婆で艱難辛苦の日々を、あるいは楽しい日々を、つまり普通の日常を過ごしている人たちとは別世界の住人になる、ということです。

病院の内側と外側には、見えない境界線があって、その内側の住人になるというのは、ある種の特権を持つことだといえるかもしれない。

まあ、病気が治る、という前提あってのことですが。外科というのは、大抵よくなって退院するので、内科などとは少し事情が違うかもしれません。

「非日常を楽しんでくればいいよ」と息子は言ったものです。

これも快癒するという前提あってのこと。

そして、事実私の右足は入院前より格段によくなり、痛みもなく歩けるようになりました。

なので、私のように多重衝突事故のような酷い外反母趾、あるいは耐えられない痛みを抱えている人は手術を考えてもいいかもしれません。(2022年10月5日の記事参照)

そして何より、ごく当たり前の日常が、いかに自由で貴重な時間であったかに気づく良い機会でもあったと思います。

「宇宙兄弟」の中でピコがいいますね。

「ネクタイを締める 理由なんてのは1コしかねえ。仕事が終わった後に "緩める"ためだ」

まあ、入院生活というのも似たようなものかな。

病院の帰りにはいつも駅前のスタンダードベイカーズでシナモンロールとパンを幾つか買って帰ります。

このパン屋さん、本当に美味しいのでお勧めです。

次回の診察は半年後、来年の1月です。

実にアフターケアの整った病院です。

《追記》
そういえば、先生にお礼の言葉を言おうと思い、靴紐を結び終えて顔をあげたら、もう先生はいなくなっていました。言いそびれてしまったので、ここに書きます。

「ありがとうございました。おかげさまで痛みもなく歩けるようになりました。また入院する機会があったらよろしくお願いします」

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「アイ・アム・レジェンド」

2023-08-09 11:26:30 | 映画

昨日、たまたまTVで映画「アイ・アム・レジェンド」をやっていたので見てみました。

「アイ・アム・レジェンド」(フランシス・ローレンス監督 2007年)

荒廃したNYの風景がなかなかよくて、つい見入ってしまいました。

人間が去った後の都会というのはこうなるのか。

でも、実際のところ、人間たちは去ったわけではなく、変貌したのでした。

(以下ネタバレ)

ガンの特効薬の開発中に、ウイルスが突然変異を起こして、それに感染した人間はゾンビのような吸血鬼のようなダーク・シーカーと呼ばれる生物に変貌する。ダーク・シーカーに襲われた人間はダーク・シーカーになる。こうして、人類絶滅の危機を迎えた地球。

生き残ったロバート・ネヴィル(ウィル・スミス)はこの病気を治癒する薬の開発のため、一人NYに残り、研究を続けていました。

その孤独感たるやすさまじい。誰一人生きている人間のいないNY。犬のサムだけが生きている仲間。サムがいなかったら耐えられなかったでしょう。

このダーク・シーカーと呼ばれる新種の人類は、恐ろしく狂暴かつ強靭で、全力疾走し、なおかつ知能も失っていない、という超人的な生き物に変貌しているのです。ネヴィルを陥れるための罠を仕掛けたりするくらい頭がいい。

ただ紫外線を浴びると死んでしまうので、昼間はビルの奥などに隠れ、夜になると出てきて獲物を探す、という日々を送っているわけです。

そこで、彼はダーク・シーカーを生け捕りにしては新薬開発のための研究を繰り返していました。

ダーク・シーカーは非常に恐ろしく、人間の良い面(愛とか思いやりとか)を一切失くした貪欲な本能だけの存在になりはてているように見えます。

それを助けたい、と彼は思う訳です。すべてはウイルスのせいだ、病気なのだと。

そして、ついに彼は新薬開発のための血清の取得に成功するのですが、その直後にシーカーたちが押し寄せてきて・・

しかし、その血清はかろうじて生き残った人たちのコミュニティに送られ、彼自身はレジェンドとなる、というのが全体のストーリーです。

つまり、ここには、悪(邪悪さ)というのは病気なのだ、という暗喩が込められているんじゃないか、と思ったのです。

悪というのは病気なのか? ガン細胞のような生命を蝕む存在なのか?

だからこそ、あれほどまでに狂暴で強靭な生命力を持っているのか?

人間の本質は善で、愛情深く他者を思いやる気持ちに満ちており、貪欲さや殺意のような邪念は人間本来の性質ではなく、歪められた一種の病気のようなものなのか??

ならば、この病気を治癒する薬を開発すれば、悪は退治できるのか??

この映画には原作があって、実は原作の意図するところは全く別にある、とネットにありました。

リチャード・マシスン著「I Am Legend」

ダーク・シーカーはウィルス感染により誕生した新種の人類で、彼らは新しいコミュニティを作りつつあった、そこへネヴィルがやってきてダーク・シーカー狩りをした。言ってみれば彼こそが侵略者である、というのが作者の本来の意図だというのです。

そうした視点で見てみると、彼は人類救済のレジェンドどころか、悪の侵略者となりうるわけです。

映画というのは、興行成績をあげることが第一なので、万人受けするストーリーになりがちですが、こうした解釈の違いは面白いなあと思いました。

映画に限らず創作されたものには、必ず作者の意図(あるいは隠された意図)があるので、それを読み解くのも映画を見る楽しみの一つかと思います。

はたして邪悪さというのは病気の一種なのか? はたまた邪悪さというのは見る者の立場で変化するのか?

というように、様々な視点で見てみると、また別の発見があるかもしれません。

映画は一種の大衆洗脳装置でもあるので、心して見たほうがいいのですが、

それでも、やっぱり私は映画が好きだなあ。

私たちを、荒廃したNYや茫漠とした宇宙空間へ連れていってくれるんですから。

暑い夏は映画を見て過ごす、というのもいいかもしれませんね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

物事は徐々に変化していき・・

2023-08-06 09:15:29 | 日記

猛暑日が続いていますが、八月に入ると夏は少し変化してきたようにも思います。

昔、大磯の伯母の家にいた夏、8月に入ったある日、私はふと、夏は終わったのだ、と思いました。

まだ8歳か9歳くらいの頃でしたが。

潮の香りや風の向き、砂浜の砂の感触や太陽の高さなどから、

夏は過ぎて行った、と感じたのです。

それはただもう肌で感じる感覚で、

季節というのは、こうして移り過ぎていくのだと、不意に実感したのです。

いつまでも変わらずそこにあると思っていた夏の中に、いつのまにか秋が忍び込んでいて、徐々に夏を浸食していき、気がついたら夏は終わっていた・・

浜辺に立ったとき、天啓のようにそう思ったあの瞬間をありありと思い出します。

物事というのは、かくのごとく変化していく。

いつまでも変わらないものはない。

人は来て、そして去っていく。物事もまた同じ。

そう思うと、この猛暑の日々の中にすでに少しずつ秋が忍び込み、やがて来る冬の気配まで感じられるような、そんな気がします。

そう考えると、連日の猛暑日も、今のうちに堪能しておかなくちゃ。

何事も経験、と私は思っているので。

経験するために私たちは生まれてきた。散々な目にあったとしても、それもまた経験。

やがて過ぎていくと思えば、それさえも、いとおしくなるような気が、しないでもない、かな。

今朝も公園でカワセミを見ました。

ウォッチャーの話では、あれは三男と四男とのこと。もう一羽向こうの方にいたよ、と言ってました。

一家で来ているようです。

カイツブリのヒナ、5羽確認。親鳥と一緒の二つのグループから離れて1羽だけ橋の向こうにいました。

もう親鳥と同じくらいの大きさです。

巣立ちの日も遠くないのかもしれない。

今日も猛暑になりそう・・

と思っていたら曇ってきました。午後は雨も降るそうです。

やっぱり夏は去ろうとしているようです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

池のカイツブリとカワセミ②

2023-08-05 11:47:01 | 散歩

今朝も公園でカワセミを見ました。

土曜日なので池の周囲にはバードウォッチャーたちが望遠レンズ付きカメラを構えていました。

その中に詳しい人がいて(前にも会ったことがある)、いろいろ話してくれました。

カワセミファミリーには長男、次男、長女などがいて、今池にきているのは長男と親ではないかとか、

(望遠レンズで見ると個体差もはっきりわかるそうです)

カイツブリの親子が池を飛び立つのを目撃した人がいるとか(今年ではない)、

留鳥、漂鳥、渡り鳥などというが、一概に決められず、

渡り鳥と言われている鳥でも一年中留まる鳥もいるとか、

また、鳥たちの中でも異種混合がけっこうあって、

カルガモとマガモの混血鳥を見たことがあるとか(頭がマガモの緑色で体はカルガモ)・・

カイツブリのヒナ、今日は4羽確認しました。その人の話では、ちゃんと5羽健在とのことです。

一番大きなヒナは水面を蹴立てて飛ぶ準備を始めたようです。

いずれ、ヒナたちも飛び立っていくことでしょう。

親鳥もどこかに飛び立つのかもしれない。

子育てが終わると他の池に移動するそうです。

そして、来年また戻ってくるのかな。

炎天下の公園は今日もすさまじく暑く、そんな中でもジョギングする人たちがいました。

私は生き延びるだけで精一杯といったところですが。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

池のカイツブリとカワセミ

2023-08-04 09:43:55 | 散歩

三日ぶりに朝散歩に出かけました。

昨日は熱海旅行の疲れで一日ダウンしてた。やっぱり歳だなあ。

まずはカワセミと遭遇。

しかも2羽!

一羽がもう一羽に小魚を与えていた。しかも、私の目の前で。

一羽はヒナで、もう一羽は親鳥か。大きさはほぼ同じだったけど。

小魚を与えると親鳥が飛び立ち、ヒナもすぐに飛び立っていきました。

しばらくの間、池の周囲を飛び交う姿が見えていましたが、頭上でカラスたちがガアガア鳴きたてていたので、

やがて2羽ともいなくなりました。

カワセミは本当にきれいです。

腹側は茶色で、背中は目の覚めるようなコバルトブルー。胴体の割に長いくちばしがかわいい。小さな妖精みたい。

私の小さな双眼鏡だとそう見えます。

望遠レンズ付きカメラで追いかけている人たちもいて、望遠レンズで捉えた姿はもっとリアルなのでしょう。

いいなあ、望遠レンズ・・

と時々思う。でも、重たいのよね、あれ。

カイツブリの親子、今日は親鳥2羽とヒナ3羽しか、確認できなかった。

あとの2羽はどうしたんだろうか。

ヒナたちも大きくなってきて、

一番大きなヒナは親鳥に追い立てられていました。

潜水も巧くなってきたので、自分で餌とりな、と突き放してるのかも。

ともかく、今日も猛暑日のようです。

そうそう、

昨日私たちが行った熱海ですが、

TVの「カンブリア宮殿」で取り上げられたようですね。

どうやって街を活性化したのか、どんな仕掛けがあったのか等々。

今日あたり、熱海は一層混雑することでしょう。

早めに行っておいてよかった。

ともあれ、熱海、お勧めです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする