8月3日、北アルプスの最深部である『雲ノ平キャンプ場』のテントの中、この日も夜明け前に起床。
今朝の天気は『晴れ時々曇り』と言ったところか。
のんびり朝食を食べ、テントを撤収。
本日は、ここ日本最後の秘境『雲ノ平』から『双六キャンプ場』を目指す。
この日の一般コースタイムは以下。
『雲ノ平キャンプ場』→0:45→『祖父岳2825m』→0:40→『岩苔乗越』→1:10→『鷲羽岳2924.1m』→1:00→『三俣山荘』→1:00→『三俣蓮華岳2841.2m』→0:55→『双六岳分岐』→0:40→『双六キャンプ場』
計6時間10分の道のり
先ずは、テンバから木道を歩き『祖父岳』山頂へ続く木道の末端へ向かう。
この道は背丈ほどの『ハイマツ』の中を行く道だった。
木道が終わった所に大きな石があったので、その石にザックを置いてレインフエアを脱いでいた時、昨日御一緒させて頂いた『岡山の方達』4人がやって来た。
岡山の皆さんも『祖父岳』→『鷲羽岳』→『三俣蓮華岳』へと向かうらしいので、俺もまた御一緒させてもらう事にした。
『旅は道連れ』ってやつだ。
7時40分頃、『祖父岳2825m』の広くなだらかなピークに到着。
この山の生い立ちを示す様に軽石がゴロゴロしている。(この山の噴火で雲ノ平が作られた)
この道中、岡山の方から昨日遭遇した雑誌取材班一向と(女性モデルさん含む)雲ノ平山荘にて同宿だった事を聞いた。
直接話も聞いたそうで、曰く『輝いていた』 『ショートカットの女性の笑顔に、癒された』と言っていた(笑)。
(ショートの女性はライターさんか、モデルの大西さんか・・・・?)
羨ましい限り…俺も癒されたかった。
こんな出来事も山を楽しむ一つの要素だと思う。
ここ山頂で、岡山の方達4人は朝食(雲ノ平山荘の弁当)。
さて、この日『祖父岳』山頂からは百名山の内、三つの山を望む事が出来た。
祖父岳からの眺めでは、カールが特徴的な『黒部五郎岳』の雄大な姿が特に印象に残っている。
デジカメで動画を撮影してみた。
デジカメにて動画撮影した、祖父岳山頂のパノラマ動画です。(実験的に当ブログに載せてみました。雲が多いですが、鷲羽岳→黒部五郎→水晶岳の姿を御覧下さい)
小休止した後、苔岩乗越を経てルートを間違えそうになったが、9時半に『割物岳(ワリモ岳)2888m』山頂を通過。
鷲羽岳へ向かう途中、この旅三羽目の雷鳥に出会った。
ワリモ岳からの稜線を歩き、10時9分頃『鷲羽岳2924.2m』の山頂に到着。
雲が出てきた為に残念ながら展望を楽しむ事は出来なかった。
お互いに写真を撮り合った後、ここ鷲羽岳山頂から急坂を下って行き『三俣山荘』へ到着。
山荘前にある木製のテーブルと長椅子に腰かけ、岡山の方達が持参したコーヒーを御馳走になった。(俺はアイスで!)
普段コーヒーを飲む事は殆ど無いのだが、やっぱり山のコーヒーは美味い!(山じゃ何でも美味いけど 笑)
一時パラパラと雨が降り出したが、すぐに収まった。
この日もこれまでと変わり無く、夕方には降り出しそうな空模。
一服後『三俣蓮華岳2841.2m』へ向け出した。
この雲ノ平への急登から始まった即席パティーの旅は、三俣蓮華岳の山頂で終わる事になる。
岡山の方達4人は、其処から『黒部五郎小舎』で宿泊、翌日『黒部五郎岳』を目指す。
俺はと言うと『双六キャンプ場』でテント泊、翌日『槍ヶ岳』を目指すからだ。
『もうすぐお別れ』そう思うと、何か心の中にムズムズと疼く物を感じるが、この感覚嫌いじゃ無い(笑)。
三俣蓮華岳へ向かう道中も、昨日と変わらず他愛も無い会話をしつつ歩いて行った。
12時40分ごろ『三俣蓮華岳2841.2m』の山頂に登頂。
『みんなで写真を撮ろう』と言う事で、記念写真を撮影。
『ブログに載せて』と言われて居たので、ブログにアップ。
岡山のみなさんは
リーダ的でオープンな人(雲ノ平でモデルさん達に話しかけたそうで・・・)。
去年他界した俺の義兄に似た、人あたりの優しげな人。
ひょうきんで面白い、ムードメーカー的な人。
サブリーダー?影のリーダー?の様な寡黙で誠実そうな人。
本当に個性があって、いい仲間・いいパティーだと思った。
二日間に渡り、行動を共にして楽しかったです。
『気をつけて!』
お互いにそう言葉を交わして別々の道を歩き出した。
心の中にある、心地良い物を味わいながら『双六キャンプ場』へ向かい歩いた。
『丸山2854m』を経て、『双六岳2860.3m』山頂向かう道と、山頂を通らず双六小屋へ向かう中道の分岐へ到着した。
展望が利かない事、雨が振り出しそうな事を理由に中道ルートを選択して双六キャンプ場へ急いだ。
ハイマツ帯を駆け下り『双六岳』の姿を望めた。
しかしここで雨がパラパラと降り出したので、再び足を速める。
雨は間も無く止んだが、また降り出す事は確実。双六小屋への急坂を下っていった。
14時半過ぎに『双六岳キャンプ場』へ到着。
昨日雨が流れたらしいテンバで、良い場所を探してテント設営。
設営料500円、水0円、トイレは・・・0円だったかな。
テントを設営した直後、雨が音を立てて降り出した。(絶妙のタイミング!双六岳に登っていたらアウトだったろう)
テントの中で寛ぎつつ、一つ決断。
それは明日、かの有名な『燕山荘グループ』の中の一つ『ヒュッテ大槍』へ泊まる事だ。
実は『鈴木ともこ』さんの『山登りはじめました2』を読んだ時から、ヒュッテ大槍の夕食、その時に出るワインと利き酒コーナーが
『それ魅力!』だったのだ。
贅沢になるが、スゴ乗越小屋での良い体験が俺の背中を押していた。
双六山荘の公衆電話で予約を済まし、テントの中でライス大盛りルー極少カレーを食べて18時就寝。
一緒に歩いた人達のおかげで、5日間で一番疲れを感じない、凄く楽しい楽な一日だった。
明日は西鎌尾根を進み、槍ヶ岳を目指します。
つづく
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