寝転んで空を見る

山高きを厭わず 海深きを厭わない

2011夏の大縦走~立山から上高地へ~ (6th Day)

2011年09月16日 | 2011北アルプスの旅

8月3日、北アルプスの最深部である『雲ノ平キャンプ場』のテントの中、この日も夜明け前に起床。

今朝の天気は『晴れ時々曇り』と言ったところか。

のんびり朝食を食べ、テントを撤収。

本日は、ここ日本最後の秘境『雲ノ平』から『双六キャンプ場』を目指す。

 

この日の一般コースタイムは以下。

『雲ノ平キャンプ場』→0:45→『祖父岳2825m』→0:40→『岩苔乗越』→1:10→『鷲羽岳2924.1m』→1:00→『三俣山荘』→1:00→『三俣蓮華岳2841.2m』→0:55→『双六岳分岐』→0:40→『双六キャンプ場』

計6時間10分の道のり

 

先ずは、テンバから木道を歩き『祖父岳』山頂へ続く木道の末端へ向かう。

この道は背丈ほどの『ハイマツ』の中を行く道だった。

木道が終わった所に大きな石があったので、その石にザックを置いてレインフエアを脱いでいた時、昨日御一緒させて頂いた『岡山の方達』4人がやって来た。

岡山の皆さんも『祖父岳』→『鷲羽岳』→『三俣蓮華岳』へと向かうらしいので、俺もまた御一緒させてもらう事にした。

『旅は道連れ』ってやつだ。

 

7時40分頃、『祖父岳2825m』の広くなだらかなピークに到着。

Img_0364 祖父岳山頂

この山の生い立ちを示す様に軽石がゴロゴロしている。(この山の噴火で雲ノ平が作られた)

この道中、岡山の方から昨日遭遇した雑誌取材班一向と(女性モデルさん含む)雲ノ平山荘にて同宿だった事を聞いた。

直接話も聞いたそうで、曰く『輝いていた』 『ショートカットの女性の笑顔に、癒された』と言っていた(笑)。

(ショートの女性はライターさんか、モデルの大西さんか・・・・?)

羨ましい限り…俺も癒されたかった。

こんな出来事も山を楽しむ一つの要素だと思う。

ここ山頂で、岡山の方達4人は朝食(雲ノ平山荘の弁当)。

 

さて、この日『祖父岳』山頂からは百名山の内、三つの山を望む事が出来た。

Img_0371 水晶岳2986m

Img_0374 鷲羽岳2924.2m

Img_0377 黒部五郎岳2839.6m

祖父岳からの眺めでは、カールが特徴的な『黒部五郎岳』の雄大な姿が特に印象に残っている。

デジカメで動画を撮影してみた。

デジカメにて動画撮影した、祖父岳山頂のパノラマ動画です。(実験的に当ブログに載せてみました。雲が多いですが、鷲羽岳→黒部五郎→水晶岳の姿を御覧下さい)

Img_0375 三俣山荘?

小休止した後、苔岩乗越を経てルートを間違えそうになったが、9時半に『割物岳(ワリモ岳)2888m』山頂を通過。

Img_0381 ワリモ岳2888m

鷲羽岳へ向かう途中、この旅三羽目の雷鳥に出会った。

Img_0382 目の上が紅いので若い雄だろうか?

ワリモ岳からの稜線を歩き、10時9分頃『鷲羽岳2924.2m』の山頂に到着。

Img_0384 鷲羽岳山頂

雲が出てきた為に残念ながら展望を楽しむ事は出来なかった。

 

お互いに写真を撮り合った後、ここ鷲羽岳山頂から急坂を下って行き『三俣山荘』へ到着。

山荘前にある木製のテーブルと長椅子に腰かけ、岡山の方達が持参したコーヒーを御馳走になった。(俺はアイスで!)

Img_0388 三俣山荘で一服

普段コーヒーを飲む事は殆ど無いのだが、やっぱり山のコーヒーは美味い!(山じゃ何でも美味いけど 笑)

一時パラパラと雨が降り出したが、すぐに収まった。

この日もこれまでと変わり無く、夕方には降り出しそうな空模。

 

一服後『三俣蓮華岳2841.2m』へ向け出した。

この雲ノ平への急登から始まった即席パティーの旅は、三俣蓮華岳の山頂で終わる事になる。

岡山の方達4人は、其処から『黒部五郎小舎』で宿泊、翌日『黒部五郎岳』を目指す。

俺はと言うと『双六キャンプ場』でテント泊、翌日『槍ヶ岳』を目指すからだ。

『もうすぐお別れ』そう思うと、何か心の中にムズムズと疼く物を感じるが、この感覚嫌いじゃ無い(笑)。

三俣蓮華岳へ向かう道中も、昨日と変わらず他愛も無い会話をしつつ歩いて行った。

 

12時40分ごろ『三俣蓮華岳2841.2m』の山頂に登頂。

『みんなで写真を撮ろう』と言う事で、記念写真を撮影。

『ブログに載せて』と言われて居たので、ブログにアップ。

 

Img_0390_2 旅は道連れ

岡山のみなさんは

リーダ的でオープンな人(雲ノ平でモデルさん達に話しかけたそうで・・・)。

去年他界した俺の義兄に似た、人あたりの優しげな人。

ひょうきんで面白い、ムードメーカー的な人。

サブリーダー?影のリーダー?の様な寡黙で誠実そうな人。

本当に個性があって、いい仲間・いいパティーだと思った。

二日間に渡り、行動を共にして楽しかったです。

『気をつけて!』

お互いにそう言葉を交わして別々の道を歩き出した。

 

心の中にある、心地良い物を味わいながら『双六キャンプ場』へ向かい歩いた。

『丸山2854m』を経て、『双六岳2860.3m』山頂向かう道と、山頂を通らず双六小屋へ向かう中道の分岐へ到着した。

展望が利かない事、雨が振り出しそうな事を理由に中道ルートを選択して双六キャンプ場へ急いだ。

ハイマツ帯を駆け下り『双六岳』の姿を望めた。

Img_0393 双六岳を見上げる

しかしここで雨がパラパラと降り出したので、再び足を速める。

雨は間も無く止んだが、また降り出す事は確実。双六小屋への急坂を下っていった。

Img_0394 双六小屋と従沢岳

14時半過ぎに『双六岳キャンプ場』へ到着。

昨日雨が流れたらしいテンバで、良い場所を探してテント設営。

設営料500円、水0円、トイレは・・・0円だったかな。

テントを設営した直後、雨が音を立てて降り出した。(絶妙のタイミング!双六岳に登っていたらアウトだったろう)

 

テントの中で寛ぎつつ、一つ決断。

それは明日、かの有名な『燕山荘グループ』の中の一つ『ヒュッテ大槍』へ泊まる事だ。

実は『鈴木ともこ』さんの『山登りはじめました2』を読んだ時から、ヒュッテ大槍の夕食、その時に出るワインと利き酒コーナーが

『それ魅力!』だったのだ。

贅沢になるが、スゴ乗越小屋での良い体験が俺の背中を押していた。

双六山荘の公衆電話で予約を済まし、テントの中でライス大盛りルー極少カレーを食べて18時就寝。

Img_0396

一緒に歩いた人達のおかげで、5日間で一番疲れを感じない、凄く楽しい楽な一日だった。

 

明日は西鎌尾根を進み、槍ヶ岳を目指します。

 

                                                    つづく

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿