透水の 『俳句ワールド』

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石田波郷・「波郷句自解」(十六)(十七)         高橋透水

2014年08月18日 | 俳句・短歌・評論・俳句誌・俳句の歴史
汗しつゝ菓子食へり人をもてなすと       波郷

昭和十三年。夏日客を迎へた、日常の友でない。いくらか心重い。重くゆ
るい調が句に出てゐれば、以て佳しとすべきか。


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小劇場かんかん帽を抱く一刻       波郷

ニュース映画全盛時代。忙しい生活、わづかな時間、新しいカンカン帽。小
市民的な、余りにも小市民的な生活風景。戦争の実態は未だ国民には感得で
きなかつた


「波郷句自解―無用のことながら―」(有)梁塵社 より


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