のびたとブレイク

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夏の思い出 おばあちゃんは疎開に行った

2013年07月17日 07時04分58秒 | ボランティア

ちっちゃな ちっちゃな施設 昨日は3名の利用者さん
いつもと曜日が違うので 私と会うのが初めての方が居た
86歳の方だが 歌は好きと言う 確かに大きな声では無いが 大概の歌は歌える

軽い認知症だとは思うが どこにもそんな感じは出ていない
「夏の思い出」 あの~夏が来れば思い出すの歌は知っているかな
この方が一番若いけれど聞いてみた

知っているよ 3名とも歌えた
この歌はね 江間章子さんと言う方が 戦後の食糧難の時代に買出しに行った時のこと
大体 今の若い層に 買出しとか 疎開なんて 死語になっているよねと私が話す

その買出しに群馬県の片品村まで出かけたんだよ
ああ 片品村知っているよと 彼女が言う よく知っているねと私が応える
その村に疎開していたんだと嬉しそうに言う それじゃ知っているわけだ

実家か親戚がまだいるのと聞くとまだ居ると言う
いつまで居たか分らないけれど 自分の居た場所が話題になれば 誰でも嬉しいものだ
因みに片品村は 原発避難者を多く受け容れてくれて 村を上げて支援をしていた



江間さんの話に戻ると 買出しの途中でみた白い花が妙に気になり 後で水芭蕉と知った
尾瀬には沢山咲いていると話を聞いて この 夏の思い出の歌詞が出来た
ただ尾瀬には訪れたことはなく 季節的には 夏とはずれて 6月が花の見ごろである

私も若いころ尾瀬に3回ほど行ったよと話す
夜行列車に乗って 深夜の沼田駅で降りて バスに乗り換え鎌田でまた乗り換える
朝 しらじら明ける頃 大清水まで歩き出したり 鳩待ち峠までマイクロバスに乗った

この付近は 今でもトウモロコシが有名で 国道に沿って とうもろこし屋がかなり店を出す
煮たものもあるが 焼きとうもろこしが 匂いとあわせ 私たちを誘ってくる
今でもあり この付近は とうもろこし街道と言う



他の二人の出身地も聞く 大概の地名は私は分かる 観光地なら なお更だ
未知の人と親しくなる近道は その方の故郷を知ること 趣味を聞くことである
そして それに応えられれば 一気にその人との距離が縮まる

もう一人の方は 箕郷だという 知っているよ 今は芝桜で有名になった梅の産地でもある
近くには 水沢観音があり 水沢うどんが有名である
そんな話をすると 懐かしそうに会話になる

もう一人の方は 太平山の近くだと言う
そうか 桜で有名な場所だね 頂上の尾根から見ると 陸の松島が見え 本当に島の様だ
神社の急な坂道に 紫陽花もいっぱい咲いて 綺麗だね うんうんと頷く

これからは巨峰の季節でしょう
そして近くには栃木の蔵の町がある 船運で榮え あちこちに蔵が立ち並ぶ
昔は県庁が置かれたことがあるが  今は宇都宮に移り こちらは都会になった



37歳のイケメン独身男子が スタッフになって私と2回目になる
駐車場から荷物を運ぶのを手伝ってくれたり キーボードの準備なども率先して協力する
なかなか好感の持てる青年で 何とか 施設に居て欲しい人物でもある

牧場の朝や 花嫁人形など 有名な歌を知らない
歌う機会も少ないし 学校でも教えてくれなかったかも知れない
この3名の方が殆ど知っているので むしろ驚いていたほどだ

最近の学校では こうした歌は敬遠され 時には世界に一つだけの花など入れてある
童謡唱歌には 歌い継いで欲しいものが 沢山ある
しかし教育現場では 難しいから 時代に合わないからと 次々と消えていくのが寂しい



そう言えば 若い観光バスガイドさんが 埴生の宿を知らないといっていた
私もお客さんも みんなで驚いたものである
ガイドさんも 昔ほど 車内で歌う方は少なくなった

訪れるその土地土地で そこに因んだ歌は 私がハーモニカで披露したものだ
年配の方たちは 皆さんが喜んで 時には車内が合唱になったことも幾度もある
佐渡へ行っても 君の名はの曲を知らないガイドが多く 私が話をして演奏した

阿寒の方へ行っても 毬藻の歌が歌えない
小豆島では オリーブの歌を知らない
昭和も大分遠くになったが 童謡唱歌 懐かしのメロディも遠くになったものである

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