神罰―田中圭一最低漫画全集 (Cue comics)田中 圭一イースト・プレスこのアイテムの詳細を見る |
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手塚治虫を筆頭に、藤子不二雄、永井豪といった大御所漫画家の作品のパロディーを中心とした作品集。「訴えます!」という手塚治虫の長女、手塚るみ子の「お墨付き」が帯に輝く。巻末には著者同様にサラリーマン漫画家として活躍した、しりあがり寿との対談も収録。
やはり特筆すべきは「漫画の神様」手塚治虫作品のパロディーだろう。絵柄を完璧にコピーして、一心不乱に下品さを追求する姿勢は、すがすがしいほど。たとえば、この作品。今にも息絶えようとする可憐な美女を抱き上げる男の頭には、彼女との思い出がフラッシュバックするが、思い出の中の彼女が話すことはといえば「男性器」のことのみ。これからその思い出だけを抱いて暮らすのはいやだとあせる男…。手塚作品で誰もが感じたひっそりとした「トラウマになるくらいエロい」(巻末の対談より)エロスを、ここまで見事に、単なるシモネタに作り変えることができるのはこの著者以外にいないだろう。
また絶対に見逃せないのが、カバー裏に収録されているカラー作品「神は天にいまし世はすべてこともないわきゃあない」。「三つ目がとおる」の「和登さん」や、ロック、ブラック・ジャック、サファイア、メルモ、そして「先生」本人までが登場して、ぞくぞくするほどばかばかしいやりとりを繰り広げている。手塚作品のパロディーではないが、形状も性質もそのものずばりのキャラクターが登場する「局部くん」シリーズも傑作。(門倉紫麻)
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セクシィ古文!(ナレッジエンタ読本 8) (ナレッジエンタ読本 8)田中貴子×田中圭一メディアファクトリーこのアイテムの詳細を見る |
内容紹介
こんなにエロティックだったのか!
知的で官能的な古文入門!
『源氏物語』をはじめ、有名な古典からずば抜けてエッチな24場面を厳選。古文を見る目が180度変わる驚きの入門書!「日本で最初のセックスは後背位だった?」「光源氏はボーイズラブもOK!」「仏像とヤッた男がいる?」「包茎はきぬかつぎと呼ばれていた?」「日本最古の女性のひとりエッチはこれだ!」……気鋭の国文学の研究家が厳選したテキストを、当代随一の“笑える下ネタ漫画”作家がコミカライズ。日本の古文史に輝く「エロティックな古文」を読みとく。原文&漫画&解説を笑いながら読むうちに、今も昔も変わらないアホでエッチな、明るい日本人の姿が浮かび上がってくる!
著者について
田中貴子:国文学者。1960年京都生まれ。奈良女子大学文学部卒業、広島大学大学院文学研究科修了。甲南大学文学部教授。専門は中世の説話文学。古文教育に情熱を傾け、『検定絶対不合格教科書 古文』では日本の国語教育を鋭く分析し反響を呼ぶ。また、怪異や妖怪にも造詣が深く、『あやかし考』ではサントリー学芸賞受賞。『百鬼夜行の見える都市』、『性愛の日本中世』ほか、著書多数。
田中圭一:漫画家。1962年大阪生まれ。さまざまな漫画家の画風を駆使したパロディでブレイク。なかでも手塚治虫タッチは秀逸であり、手塚プロダクション公認で、手塚治虫未完作品の続編を発表したこともある。パロディの手法を活かした明るく笑える下ネタには熱烈なファンが多い。『神罰』、『死ぬかと思ったH』、『ヤング田中K一』などマニアの評価も高い。
いろんな漫画がある。