旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

町の中華屋・洋食屋 浦和「平和軒」

2021-03-23 | 日記・エッセイ・コラム

 細く曲がりくねった道は、きっと鉄道が敷かれる前からの村々を結んでいただろう。
そんな道は何時しか賑やかな商店街になり、今その大半はシャッターが降りている。
明治から戦前そして高度経済成長期を想像させるそんな一角に評判の町中華がある。
在宅勤務をすることになって初めまして、そして幾度かお昼のお腹を満たしにきた。
ケチャップを惜しげもなく使ったしっとりしたチキンライスを薄い玉子焼きで包んで、
この "オムライス" は当に昭和の家庭の味、「地下鉄に乗って」のシーンを彷彿とする。 

若旦那がひとつの中華鍋を振るう、だから時間が掛かるけど、これご愛敬。
"塩ラーメン" も昔ながらの優しい味わい、"餃子" はたっぷりニラに大葉?これ美味しい。  

子どもが喜びそうなやや甘の "マーボ豆腐"、片栗粉でしっかりめのとろみが付いている。
この一皿、隠し味は味の素に違いない。いやポジティブに昭和の忠実な表現と評価したい。
母の味や昭和の味が恋しくなったらご同輩、この駅に途中下車、一興かも知れませぬぞ。

     



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