日本一のミニ私鉄、全線2.2kmの芝山鉄道。
空港建設で分断された東側住民の補償により、第三セクター方式で設立された鉄道だ。
今は誘導路として使われているC滑走路をトンネルで潜ると終点の芝山千代田駅。
高架のホームからは駐機スポットが間近で、証明に照らされた航空機が美しい。
東成田線は、京成成田~東成田のたった1区間、この東成田駅は空港開業時の成田空港駅。
第2ターミナル開業時に新しい路線と駅ができたため、名称変更されて今に至っている。
広いスペースに僅かな空間を使って営業している寂しい駅だ。
半分廃墟のようなコンコースを歩くと所々当時の名残が認められる。
東成田駅は京成東成田駅の終点であり、芝山鉄道の起点になっている。
実際に電車は両区間を直通してシャトルしている。芝山鉄道は所要3分の旅だ。
今回は空港に所用があって京成本線を往く。
京成上野駅の上には西郷隆盛像。沢山の外国人観光客が西郷どんをバックに自撮り中。
上野恩賜公園の入口にはすでに五分咲きの桜が1本。なんという種類だろうか。
スカイライナーの経路は成田スカイアクセス線に譲ってしまった。
が、現在でも20分間隔で船橋・津田沼・佐倉を経由する特急が成田空港まで走る。
空港までの所要は80分。空港連絡というよりは千葉県内の速達サービスが主目的か。
日暮里を出ても閑散とした車内は船橋から佐倉の区間は満員だった。
京成成田で途中下車をして成田山を訪ねてみる。
表参道には "長命泉" の蔵元、滝沢本店が在る。店舗の裏手に立派な煙突が見える。
重厚な仁王門を潜る。成田さんを訪ねるのはJR成田線を呑み潰して以来だ。
聖徳太子堂から三重塔を眺める。重厚な御堂が多い中で、ここは「朱」が鮮やかなのだ。
駅周辺に戻ると大衆酒場の看板と赤提灯をに誘われる。
真中に細長いコの字カウンター、その周囲に4人掛けテーブルと小上がりが配される。
全くのアウェーな雰囲気的だが、この時間はまだ空席も多いのでプレッシャーも小さい。
サッポロラガー、いわゆる "赤星" が渋い。
狭いカウンターに白魚唐揚おろしポン酢とポテトサラダを並べて30分1本勝負。
肴は丁寧に作られていて、この唐揚げは中々美味。こういう酒場が見つかると嬉しい。
東成田線と芝山鉄道を寄り道して京成成田駅に戻り、再び京成本線で終点を目指す。
成田空港駅には、運賃体系が異なるアクセス線も乗り入れている。
そのため、成田空港駅は双方の停車位置が分けられていて相互に立ち入れない。
故に本線からの特急は、その分車止めまで相当な距離を残して成田空港駅に終着した。
<40年前に街で流れたJ-POP>
Good,Good Bye / 井上陽水 1976