旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

蔵と運河と焼きあなご寿しと 武豊線を完乗!

2020-09-19 | 呑み鉄放浪記

 武豊線の開通は1886年、東海道本線全線開通の3年も前のこと。長い歴史がある。
なぜって、中山道鉄道(のち東海道本線に計画変更)の資材運搬を目的に敷設されたから。
亀崎駅には現役最古の駅舎、半田駅には最も古い跨線橋と歴史が刻まれているのだ。

武豊線の起点は大府、ここで東海道本線と分岐して知多半島を下る。
通勤時間帯は名古屋から直通運転されるが、デイタイムは線内を2両編成がシャトルする。

 沿線の中心駅半田で列車が交換する。ホーム屋根は低く、木製の柱は旧く細い。
ここに蒸気機関車が牽く列車が入線しても違和感はないなぁ。
最も古い跨線橋を躓きそうになりながら渡り駅舎を出る。タクシーが1台、静かな駅前だ。

 駅から東へ500m、黒壁の蔵が並ぶ半田運河に出る。
半田は古くから酢や酒などの醸造業が盛ん、ここから廻船で江戸に運ばれたそうだ。

ミツカン本社の蔵と並んで存在感があるのが中埜酒造の蔵の連なり、
その一部は「國盛 酒の文化館」として公開されている。


残念ながら現下の情勢で試飲はない。残念。
それでも、蔵元でしか購入できない "国盛しぼりたて生酒" を土産に求めて満足。
もれなく車中酒に "純米吟醸 半田郷" のボトル缶も、キャップが猪口になっている。 

 駅へ戻る途中の「豊場屋本店」は、半島名物の "焼きあなご寿し" を握ってくれる。
名物は食べておかないと。生ビールを呷りながら、親父さんの手際を眺めるも愉し。 

 酒瓶で重くなったリュックを担いであと2駅、オレンジをひいた2両編成は武豊に到着。
無人の終着駅に長居は無用、乗務員氏は短時間で作業を終え、静かに折り返して行った。
狭い駅前から潮の香りを追う、500mほどだろうか、汗が吹き出すころ水門が見えて来た。
小さなハーバーに白いボートが遊ぶ、コンビナートの先には三河湾が広がっているはずだ。

武豊線 大府~武豊 19.3km 完乗

ハッとして!Good / 田原俊彦 1980
     



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