つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

中・韓、そして北朝鮮との因縁・・・

2006-07-12 | Weblog
 奥の細道の序文「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也(月日は永遠に旅を続ける旅人であり、来ては去り、去っては来る年もまた同じように旅人である)」、また「光陰矢のごとし」、「過ぎ去るものは日々に疎し」のごとく、年月の移り変わりは速く、喜びの感情は日々に薄れ、悲しみや怒りは年月が癒してくれる。年月はすべてを消し去ってくれる妙薬でもあり、また、巡りめぐって新しい日を重ね、人は生きているのではないか。
 今回の北朝鮮のミサイル発射にからみ、またもや中国・韓国とは、根底にある過去の歴史問題が頭をもたげ、いつも前に立ちはだかって事をややこしくする。その時点から数秒たりとも時が動いていないかのように、61年という年月を経てもなお、怒りや悲しみ、怨念を、忘れることなく持ち続けることが出来るのだろうか。

 中・韓の歴史問題は、映画、史実書などで知る限りの浅学で、私の勝手な解釈かもしれないが、満州事変で全満州を日本の関東軍が占領したことに端を発し、日本の侵略主義の結果、中国の人たちに積年の怨念を残したことは否定できない。また一方、古くは豊臣秀吉の朝鮮征伐から始まり、朝鮮半島に居留する自国民保護を口実に侵略し、南北分裂前の朝鮮を日本の統治下におき、強制労働で日本に連れてこられ、それ以来過酷な運命を辿った朝鮮人が多くいることも認識している。しかし第二次世界大戦では、満州に居留する日本人も、ロシアの満州侵略で混乱に陥り、集団自決や、殺害されるなど悲惨な最期を遂げた者や、残留孤児として苦難に満ちた人生を送った者も大勢いるのである。両国に多大な被害を与えたことは否定できないが、決して日本だけが無傷だったのではない。戦争による被害は、弱肉強食の時代では、ある意味で仕方ないことではないかとさえ思う。
 第一次・第二次大戦時には、世界の大国は競って植民地を求め侵略を繰り返した。ベトナムはフランスの植民地、香港はイギリスの統治下であった時代も長く、植民地となって辛酸をなめた歴史を持つ国は他にもたくさんある。だが、それらの国が独立国となった後、古い歴史を持ち出して、交渉ごとを有利に運ぶ切り札にしたという話はあまり聞かない。
 日本は日清・日露戦争で勢いづいた果てに、分を超えた止まるところを知らぬ軍首脳部の暴挙ともいえる侵略の結果、やがて第二次世界大戦での敗戦でアメリカには頭の上がらぬ国となった。日本はアメリカの統治下であるかのごとく、大国には逆らえない悲しさでいつもアメリカの顔色を窺っている。中国、韓国、北朝鮮のように、強気に自国の持論を主張することなどとてもできないのである。

 かつて、天皇陛下自らが隣国での先の大戦での不幸を認め謝意を表された。政府も国際援助の名のもとに、身の程を超えた賠償責務を果たしている。戦後61年を経て、その時代を知る人々も少なくなり、世代は変り、今の若い世代が古い歴史の事実をどう認識しているのかが問題である。いつまでも過去の怨念に囚われず、この機を逃さず日本も自国の主張を押し通すべきである。そして、いずれの国の指導者たちも、あれはあれ、これはこれと適宜柔軟な対応で、未来に目を向けるべきであると思うが……。
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2 コメント

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Unknown (kiyosan)
2006-07-12 10:29:10
おはようございます

中国、韓国、北朝鮮は永遠の問題なのでしょうね

受け売りですが、日本人の考え方は、良いきにも悪きにも島国発想・・・

マアいいじゃない、なんて言って居れる余裕の距離があり危機感が今一つ、

大陸国は、陸続きで侵略に関しては非常に敏感、シビアな考えになる…わかります、

皆それぞれ島国だったら、チョット余裕のご近所付き合いかもですね~そして暇だからといって国どうし秀吉サンみたいに他国侵略に陥ってはイケナイな~

いろいろ有るのは分りますが、先祖様の犯した罪は、子孫にとって現実、重荷となってふりかかるのですね・・したたかに生き抜く事は島国の、私達には無理かもしれません

日本も自国の主張を押し通して、果たして他国から見て“」アメリカのポチ”的日本に賛同してくれる程の信頼有る日本国かどうかイマイチ自信の無いkiyosanは可也悲観的なのです

つもながらの意味不明の文脈、誤字、脱字笑ってください、済みません

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おはようございます (オールドレディー)
2006-07-12 10:38:04
 私もよく分からぬなりの私見ですが、もたもたする関係には苛立ちます。

 スパッと一線を引くことができるのはいつの時代か、それまで生きていないでしょうけどね。

 争って何が得なのかネ。
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